よしなが ふみ『きのう何食べた?』1巻〜8巻

だいぶ前のことだけど、なんかおもしろい本はない?と友だちに言ったら、これおもしろいよと1巻から7巻まで送ってくれて、続いて出たばかりの8巻も送ってくれた。読んでツイッターとミクシィでおもしろいと書いたら、今度は違う友人が1と2をくれた。
2007年から「モーニング」に連載。1巻は07年の11月に出て、8巻は13年の12月に出ている。ファンが定着しているのだろう。

最初からずっと料理を作っては食べてばかりのマンガなんだけど、料理を作るのがゲイのカップルというところが新しいというか、今風なんですね。毎日、お金をかけずに何品かのおかずを作っている。

主人公カップルは43歳の弁護士 筧史朗(シロさん)と二歳年下の美容師 矢吹賢二(ケンジ)。
シロさんは40歳近くになってはじめて新宿二丁目のハッテン場(ゲイが集まる有名なところ)に友人と行ってケンジと出会い、その後ケンジが働く美容院で再会。シャンプーしてもらいながら、一生分の勇気を奮い起こして「ウチ 来る?」と言った。「じゃ、じゃあ、行っちゃおうかな」とケンジ。それ以来二人の同居がはじまり3年くらい経った。

毎日シロさんは6時に仕事を終らせて買い物して帰る。スーパーの値段をよく見て安いものをうまく買う。栄養も考えた献立を考えてさっさと作り、出来上がったころにケンジが帰ってくる。二人の食事シーンが楽しい。シロさんは自分たちの老後のことを考えて貯金している。だから紹介されている料理はシンプルで経済的によく考えられている。

ずいぶん前に読んでしまったのをまた読み出したらおもしろくてしょうがない。また全部読んでしまいそう。そろそろ返さなきゃいけないのに。
(講談社 1巻 571円+税)