ナイジェル・コール監督『カレンダー・ガールズ』

ばたばたの毎日だが久しぶりに映画を見る気分になって、多分これは笑えると思えるのを見つけた。楽しそうなタイトルの「カレンダー・ガールズ」(2003)。わが魂の故郷である(?)ヨークシャーの話ということも見る気を誘った。ヨークシャーであった実際の出来事の映画化なのである。

イギリスヨークシャーの田舎町ネイプリーの婦人会では、女性たちが毎週木曜日に集まって料理レシピを発表したり賛美歌を歌ったりして親睦をはかっている。中心になっているというより指導者みたいな女性がいてみんなを引っ張っている。
アニーとクリスは仲良しで婦人会では異端者である。今年もクソ面白くもないカレンダーを作るという話にうんざりしている。

アニーは最愛の夫ジョンを白血病で失った。ジョンが婦人会で話す予定だった原稿に「花は盛りを過ぎてからが一番美しい」とあった。クリスはジョンの感謝の気持ちをこめて病院の待合室にソファを寄付しようと思いつく。その資金としてわたしたちのヌードカレンダーを作って売ろう。提案するとなんと50代の女性たちが次々にわたしも脱ぐという。「もちろん脱ぐわ。私、もう55歳よ。今、裸にならないでいつなれって言うの?」とピアノを弾いているおとなしい女性。
カメラマンはジョンの病院の看護師でアマチュアカメラマンのローレンスに頼む。紆余曲折の末にローレンスは彼女たちのさまざまな日常生活の姿の自然な美しさを撮る。

カレンダーが出来上がるとたちまち売り切れ、最終的には30万部売れたという。彼女たちは地元の病院に最新の白血病治療機器とソファを寄付した。
アニーのところには家族を癌で亡くした人とかから手紙がいっぱい届く。新聞には大々的に記事になり、テレビにも呼ばれて人気者に。
コマーシャル出演の話があってハリウッドへ乗り込むところまでいく。

最後は家にもどってめでたしめでたし。
ヨークシャーの田舎の美しい風景がたっぷり味わえてよかった。