風邪引きはつらいね

ヴィク・ファン・クラブ会報の締切日から10日経った。あと2ページやったら終わる。最後に「あとがき」を書かねばならない。遅れの言い訳その他、明日にしよう。サラさんの新刊のお知らせは忘れずに表紙の次のページに入れた。

おととい脱け出したはずの風邪が昨日またぶり返した。今日は体がだるいし膝が痛い。おかしいな、この前は水洟や咳でしんどいといってもだるくはなかった。一つの風邪を二度に分けて味わっている感じ(笑)。
今夜は早寝して明日とあさってで治さねば。木曜日は姉の家に行くのにしゃんとしてないと、インフルエンザの予防注射をしてこいといわれる(笑)。姉と妹とまるっきり性格が違う。

そうそう、おととい風邪が抜けたと喜んでお風呂に入った後にしゃべったり本読んだりがいけなかったのかも。ベッドに座って本を読むのは快楽だけど、冷気も入ってきてたかも。
冷やしたらあかんと書いたあとで、冷やすんやからいくつになってもアホなやつ。顔のニキビはそろそろと乾いてきた。

田山花袋『蒲団』

中学生の夏休みに一度読んだだけの本を青空文庫で読んだ。読みたい作品をiPad miniに入れてもらったのですごく読みやすい。
家には日本文学全集があって手当り次第に読んでいた夏休み。貧乏人の子沢山だからどこかへ行くということもなく、働きに行く者は行き、学校へ行ってる者は家事や母の内職の手伝いをした。弟は毎日自転車で仲間と遊びに出かけてた。わたしは家にある本を片っ端から読んでいた。

いちばんよく覚えているのは何度も読んだ『ジェーン・エア』で、これは一生の愛読書となった。漱石全集もそのころから読んでいた。文学全集の中に入っていたのに名前を忘れてしまった作家もたくさんいる。都会で学んでいた男子が病気して田舎に帰った話とか悲しい物語もあったが、作品名も作家名も忘れてしまった。

田山花袋の『蒲団』だって作家名と作品名のほか、いちばん最後の一節、作家が「蒲団にくるまって女の匂いを嗅ぎ、びろうどの襟に顔を埋めて泣いた。」ってとこ、いまだに覚えているところをみると、性的なものを感じたのね。親きょうだいにも言わなかったもんね。胸にしまい込んで(笑)。
いま読んだら、思いこんでいたより真面目な小説だった。私小説の代表みたいに言われているのも納得なのであった。

風邪去ってニキビがお出まし

なんやかんやと風邪ひきは治るまで10日かかった。1週間ではちょっと咳や痰が残る。今日はえへんと喉をやってもえへんと声が出るだけで鼻水や痰など液体は現れず。おお治ったんやとうれしい。からだも軽くなったようで肩こりはあるけど辛くない。昨夜もよく眠れて朝の目覚めよし。最初は夜中に寝ながら咳をしていたようで、どこかからだの負担になっていただろう。治ってわかった。

今日は昼も夜もパスタと野菜と肉の料理だった。美味しいパンもあった。夜は白ワインつき。風邪引き中は体をいたわっているので、きっと体重増えてるはず。体重計に乗るのがこわい。昨日美容院シュリットでおやつを食べながらくちゃくちゃしゃべっていたんだけど、シマさんが体重増えたから減量中だって。といいながらチョコレート食べてたけど(笑)。で、いうことは同じ「あそこのカステラがいかん、太る素や」。美味しいのでつい食べ過ぎてしまうのはうちも同じと笑ってしまった。
ここでは髪を洗うときの用心に喉にいいからとプロポリスの飴をもらった。家ではつるかめさんに教えてもらったハチミツを舐めている。

そこまではいいんだけど、晩ご飯を食べていてふと顎をさわったらニキビが1個ぽつんと出ている。食べ過ぎの結果は体重以外にも現れるんやと納得。

滝田洋二郎監督『おくりびと』

2008年の日本映画。第81回アカデミー賞外国語映画賞、および第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞などを受賞した。と ウィキペディアに書いてあった。評価されるだけのいい映画だと思う。ふだん考えたこともない葬式に関係する仕事の話で、世間知らずのわたしにはおおいに勉強になった。
当時、すごく評判になったけど見ていなかった。あまりにも評判が高すぎて見送っているうちに通り過ぎてしまったという感じ。8年後の今夜アマゾンプライムで見たんだけど、隙のないいい映画だと思う。

東京でクラシック音楽で食べていく道が絶たれ故郷山形にもどり仕事を探す。「旅のお手伝い」というぼやけた宣伝文句にどんな仕事かと行ってみると葬式の前段階の「納棺」だった。
いろんな遺体との出会い、さまざまな遺族とのやりとり、そして世間の偏見、一生の仕事と思えるまでのいろんな出来事が丁寧に描かれている。
「旅のお手伝い」と書かれたNKエージェントの広告を見たことからはじまり、最後は子どもの自分を捨てて出て行った父親の遺体と向き合う。
本木雅弘の演技と町や村の風景に引っ張られて一生懸命見た。山形を舞台にしたのもとてもよかったと思う。

熱燗

うまそうな鮭の切り身をもらったので早く食べようと今夜は和食にした。焼いた鮭とおひたし、豆腐に納豆と若葉をのせ出汁を振りかけた一皿、日野菜の漬物、そしてこの秋最初の熱燗。わたしは風邪が抜け切れていないのでぐい飲みに一杯しか飲めなかったけど、相手はそのぶんよけいに飲んでご機嫌さんだった。そのあとはワカメのたくさん入った雑炊で、これがまたうまかった。

何十年も昔に泉北に住んでいたとき、友人が持ってきてくれた徳利とぐい飲みがいまだ健在である。数年前には台湾のお茶道具をもらったが、うちにある気の利いた和食器はみんな彼の手土産だ。物くれる友っているんやな。さりげなくくださるのであまり気にせずにもらって使っているが。

このあとは柿をむいて食べる。
更け行く秋の夜。

風邪対策にハチミツ

姉との定期電話で風邪が治ってきたし明日は行くよといったら、薬飲まへんのに治ったんかと例のごとくのひとこと。姉は風邪をひくと医者に行って薬をもらい点滴をしてもらう。毎日血圧と体温をチェックしてノートに記入している。もう数年こうなので向こうも慣れたからひとことですんでいる。去年までは医者に行って注射をしてもらえとうるさかったけど。

今回の反省は急に寒くなったら迷わずに内外を温かくすること。寝具を増やす、セーターを厚手にする、カイロを貼る、温かいものを食べる。その前が暖かかったからなんだか後手に回ってしまった。風邪というものを軽く見たらあかんとつくづく思った。

今日は整体に行ったのだが、つるかめさんはわたしのブログを読んでくれてるので、風邪騒ぎもよくご存知だった。そういえば先週はすごく肩が凝ってるといわれたっけ。肩こりといっしょに風邪菌も入り込んでいたのかも。そんなに無理はしてないんだけど冷えもあって、その上にトシかなあ。

ほとんど治ったと思ったが、どうやらもうちょっと細菌が残っているらしく、喉からか細い悲鳴が出ている。その細菌をやっつけようとして頑張った結果が痰なんだって。そして喉にハチミツが効くからと教えてもらった。
うちには「やまのハチミツ」というのが常備してある。和歌山の山奥のハチミツ。帰って舐めてみたらいい感じ。悲鳴も治った。思い出した、こどもの頃はなにかにつけ親がハチミツを舐めさせてくれたものだ。

ほうれん草のパスタは深まる秋の味

はや11月のなかば。柿の色に秋を感じていたがあとひと月で終わりかなと寂しくなる。
姉の果物を毎週買っていくのだが、春はイチゴ、その後はサクランボ、いまはブドウ、それぞれいろんな種類や産地があってシーズンが長い。次はなにかな。ちょこちょこ食べられるのがいいらしいから冬はみかんかな。皮をむく手間がいらんからね。みかんならちょこちょこ買わずとも箱入りを送ってもらえる。

うちは秋になると柿ひとすじである。もうちょっとでシーズン終わりかとさびしくなっているところ。柿を剥くのがじゃまくさいという人がいるけど、こんなにおいしいのに面倒なんてなにを言いはりますねん。

今日の晩ご飯はほうれん草のパスタだった。先に野菜と鶏肉を炒めたのが出てワインとパン、その他にシラスの小皿と目玉焼きがついて、そのあとにパスタ。
ほうれん草は久しぶりだ。寒くなったら毎日のように食べるけど、今日はシーズン初めてで懐かしいようなうれしいような濃いグリーン。

チロルの石けんとお見舞いのハーブティ

久しぶりにちろちゃんにチロルの石けんを注文したら家まで持ってきてくれた。優しい香りの肌によい石けんを見ると心も豊かになる。久しぶりにちろちゃんと言葉を交わすのもいい刺激になった。

注文のときに風邪をひいたとか膝がしんどくてと書いたものだから、お見舞いも持ってきてくれた。女の子ってほんまに優しい。
リンデンフラワー、パッションフラワー、カモミールジャーマン、レモンバーベナ、ラズベリーリーフが混じったお茶。
膝が痛くて夜も眠れないことを想定して安眠ブランドだって。飲みにくかったらハチミツを入れたらいいと、淹れ方といっしょに可愛いメモが貼ってある。
さて、お湯を沸かして温めたカップにハーブをティーパックに入れてお湯を注ぎ、3〜5分待つ。

ああ、おいしかった。すっごくからだが温まる。ハチミツ入れなくてもおいしい。
いただいたのを飲んでしまったらどうしよう。またハーブティに凝りだすかもな。

ああ忙しやの11月なかば

木曜日はものすごく寒かった。もっと着込んで出かければよかったのに頭が働かず薄着だった。姉の家に着いてからカイロを肩甲骨の真ん中あたりと背中とお尻の間にも貼って、なんとかしのいだけど、風邪はすでに入り込んでいたみたい。帰り道やけに体が重かった。どんより疲れて寝てからも咳と鼻水が止まらない。金曜日はすっかり本格化していた。ヴィク・ファン・クラブ会報の原稿整理中なんだけど、さっさと進まない。今月も遅れるけどしゃあないなあとすっかり消極的に居直っている。

ところが、アタマのほうは活発に動き、11日金曜日はIWJの岩上安身さんによる田中宇さんのインタビューを4時までお勉強。日記書いてからしゃべっていたら明け方だった。カラダはしんどいと会報づくりをさぼって、アタマは日本とアメリカの情勢分析に夢中なのであった(好きやねんな)。翌朝土曜日しんどくないはずがない。
11日夜は土曜だから映画見ようか、ということで昨日ですな、レニー・エイブラハムソン監督『ルーム』を見た。鼻をかんだティッシュの山(笑)。でも今年映画館でやったのだから新しい。先日の『リリーのすべて』といい『キャロル』といい、新しい映画には新しい力が宿っているのを感じた。

土日が無事すんで、洗濯物も溜めずに片付けた。今週も木曜日くらい来られるかと姉に聞かれて、多分いけると返事したので、あと3日で体調もどさないとあかん。今日は早寝して明日は元気? ティッシュの消費量が減っている。

レニー・エイブラハムソン監督『ルーム』

アイルランド出身の作家エマ・ドナヒュー原作の『部屋 上下』(講談社文庫)の映画化。7年間密室に監禁されていた女性ジョイ(ブリー・ラーソン)が生んだ子どもジャックが5歳になった日から物語がはじまる。犯人は毎週やってきてドアを暗号で開く。生活に必要な品物を買ってきて、ジョイを犯して帰っていく。ジャックは寝たふりをしてその様子を見ていた。

朝起きるとジョイは狭いルームでジャックにご飯を食べさせ、歯を磨かせ、ストレッチさせる。髪を切るハサミがないからジャックの髪は伸び放題だ。ジャックはこの髪には力があると思っている。口喧嘩するけど、二人きりで愛しあっている家族。ジョイはなんとか脱出しようと頭をしぼる。ある日、ジャックが熱を出したと演出して男をだまして外に出そうとするが相手にされない。ついに決断したジョイは敷物にジャックを巻いて死んだとだまし、男に捨てに行かせる。こうして車から逃げよと教えて。
囚われていたルームを探す女性警察官のてきぱきした応対が気持ちよい。必死の逃亡劇が成功し、母と子は両親の家に帰ることができた。

そこから外の世界へ出た母と子の苦悩がはじまる。マスコミにも追いかけられる。家族にも感情の行き違いが起こる。
とにかくジャックは可愛い子で長い髪が女の子みたいでとても魅力がある。祖母にその髪を切ってもらい病院の母に届ける。そこで、祖母と孫は愛しあっているのを確認。髪は母に力を与えた。
小さな犬をもらい、近所に住む少年と遊ぶようになり、退院した母と抱き合った少年は成長していた。

とても迫力があり隙のない映画だった。
ブリー・ラーソンはアカデミー賞の主演女優賞。