アントワーン・フークア監督『マグニフィセント・セブン』をBlu-rayで見た

『マグニフィセント・セブン』にはいまいちばんのお気に入りイーサン・ホークが出ているからどうしても自分で持っていたい。Blu-rayが出たらすぐに買うと決めていた。恥ずかしながらうちではいままでBlu-rayを見たことがなくて、買ったのは『キャロル』がはじめてだった。届いた包みを開くとDVDと両方入っていたので、Blu-rayを買えばDVDも入っているものと思い込んでしまった。とりあえず一回目はDVDで見よう、その後ゆっくりとBlu-rayで。これが間違いだった(恥)。
アマゾンで今日発売のが昨日届いたのだが、そんなわけで昨日見られなかった。見るのに必要なものを相方が調べて手に入れ今夜見ることができた。無事に見られるかしらとどきどきした(笑)。

『マグニフィセント・セブン』は素晴らしい映画だった。もともと西部劇ファンである。思い出せば『駅馬車』『赤い河』『明日に向って撃て!』『OK牧場の決斗』と大好きな映画のタイトルが思い浮かぶ。その中に入るけれどそれらとは比較できない新しさがある。いやあ、すごく楽しんだ。
今夜は遅くなったのでまた書くけど、いい映画だった。

○アントワーン・フークア監督について検索してわかったこと。
2001年の映画『トレーニング デイ』でデンゼル・ワシントンがアカデミー賞を受けた。そしてイーサン・ホークが共演している。

ジョー・ライト監督『つぐない』がよかった

イギリスの作家イアン・マキューアンの小説『贖罪』(新潮文庫)の映画化(2007年)だがすごく好み。『高慢と偏見』や『秘密の花園』などのイギリスのお屋敷ものを思い出す舞台装置を頭がよく神経過敏な少女が歩きまわり、タイプライターを使って実体験をもとに想像力を働かせ小説を書いている。
主人公の少女が終盤に年老いた作家としてインタビューに応じるところはヴァネッサ・レッドグレイヴが演じている。貫禄があるのはもちろんだが、そこを悔恨の表情がよぎってでもあくまでも誇り高く素晴らしい演技。「書く」ことについて考えさせられる。でも姉のキーラ・ナイトレイ演じるセシーリアと恋人は妹によって愛を破壊されるが、短い人生ながら深く生きた。生きることと書くことについて考えさせらる作品だ。

最初の場面から屋敷と庭が素晴らしい。検索したらロケ地のお屋敷の写真がでてきた。100室以上の部屋がありそう。
お屋敷つながりでイーヴリン・ウォー『ブライズヘッドふたたび』を思い出した。こちらはテレビドラマがあるようで、若きジェレミー・ アイアンズが見られる。時代は同じく第二次大戦時の話である。

シャロン・マグアイア監督『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』

『ブリジット・ジョーンズの日記』第1作目は2001年公開だったから15年前、その続編は2004年公開だから12年前になる。第1作はおもしろかったが2作目はもひとつだったように覚えている。
そもそもはVFC会員のSさんが本をむちゃくちゃおもしろいと貸してくれたから。若い彼女にはおもしろかったみたいだがわたしは一向におもしろくなかった。映画はおもしろかったが、もっと笑わせてやろうという意気込みが強すぎて、2作目は退屈した。そのころはSさんも「もうええわ」と本を手放したと聞いた。

『ブリジット・ジョーンズの日記』の原作の発端はコリン・ファースがダーシーさんを演じた『高慢と偏見』からきていて、Sさんはそのページを朗読してくれた。まるでブリジットのように。

それよりも前、わたしのまわりの『高慢と偏見』熱はすごかった。最初はNHK放映のビデオをまわし見していたが、1万円ほどのDVDが出たときは否応なく買った。わたしのDVD鑑賞ナンバーワンである。ダーシーさんが立っている表情としぐさに惚れ惚れした。そのダーシーさんをやっていたコリン・ファースが現代のダーシーさんという役で出ているのだから、そら騒いで当然。

さっき見た『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』は、バカ笑いしたい気分だったからぴったりだった。それだけでなく、二人の男がとてもブリジットを愛して尽くすところも気分よかった。
レネー・ゼルウィガー演じるブリジット、コリン・ファース演じるマーク・ダーシー、パトリック・デンプシー演じるジャックの三角関係、楽しかった。

イーサン・ホークが好き

「『マグニフィセントセブン』が2017年5月24日(水)に早くもBlu-ray&DVD化される。」という記事がさっき目についたので、さっそく注文した。発売日の前日に届くそうだ。カレンダーに印をつけておかなきゃ。早く見たいよ、イーサン・ホークが拳銃持っているところ。知り合いには10回以上映画館に通ったという人がいる。

わが家はめったにDVDを買うことがなくて今回は『キャロル』以来である。その前にはイーサン・ホークとジュリー・デルピーのビフォアシリーズ3作目『ビフォア・ミッドナイト』を買った。1作目、2作目も欲しいけど二度見たからなあ。
本は別にしても、レコード、LD(レーザーディスク)、CDとお金を使ってきた。あげくは不用品の山ができて、売ったり人にあげたり捨てたりと身の回りからなくなっていった。もう物を持たないというのを生活の信条にしようと誓ったが、映画見たい病は治らないよね。

いま持っているのはCDが少々残っているだけのところへ厳選されたDVDが少しだけ。多分これからは映画Blu-ray&DVDが増えるんじゃないかしら。

リチャード・リンクレーター監督、イーサン・ホークとジュリー・デルピー主演のビフォアシリーズで久しぶりに初々しいいい男に出会った。イーサン・ホーク! そうそう、彼の書いた小説も買った。『ホッテスト・ステイト』というんだけどまだ読んでない。

ジョン・クロウリー監督『ブルックリン』

1950年代に不況のアイルランドからアメリカへ移民として渡った若い女性エイリシュ(シアーシャ・ローナン)の物語(2015)。姉の勧めで不況のアイルランドにいるよりはとニューヨークヘ単身渡航。船で知り合ったアメリカ体験のある女性に背筋を伸ばしてと助言を受ける。おかげで無事入国し下宿屋に落ち着く。
ニューヨーク在住の神父からデパート店員の職を紹介される。仕事に慣れた頃に神父の紹介でブルックリンカレッジの夜間コースで簿記の勉強をはじめる。簿記の資格をとって事務職に就くのを目的に真面目に働く。

クリスマスに教会の慈善クリスマスディナーの手伝いをし貧しい年老いたアイルランド人たちを目にしてショックを受ける。
その後、教会主催のダンスパーティでイタリア人青年トニーと出会う。トニーは真面目な働く青年で、将来の仕事の計画を立てている。トニーの家に招待され家族から暖かく迎えらえる。ブルックリン・ドジャース!!
海水浴に出かけたり楽しそうで、うまくいけばいいなと思って見ていたら、アイルランドから悲報が届く。
最後はハッピーエンド。
百貨店で働いているところでは『キャロル』を思い出した。

ゾエ・カサヴェテス監督『ブロークン・イングリッシュ』

監督のゾエ・カサヴェテスはジョン・カサヴェテス監督と女優のジーナ・ローランズのあいだに生まれた娘である。主人公のノラ(パーカー・ポージー)はニューヨークのホテルでばりばり働いているが、内面は神経質な女性である。結婚願望があるけどうまく恋人ができない。彼女と親たちをとおしてニューヨークの中産階級の子女の恋愛と結婚事情が繊細に描かれている。たまたまフランス人のジュリアンと知り合いニューヨークの夜を遊び歩き、翌朝ノラのアパートで目覚める。
ジュリアンがフランスに帰り、ノラは彼を探しにパリへ行くが電話番号を書いた紙をなくして盲滅法に探すことになる。パリの夜を過ごすバーで出会った男性がさりげなくかっこいい。
結局、ノラとジュリアンは偶然出会って気持ち良い再会。

フランソワーズ・サガンの小説を読んでいるような映画で、ひとつひとつのシーンがサガンの小説の一節のよう。

『キャロル』の縁で

去年の2月に映画『キャロル』を見て、小説のほうも前後して読んだ。映画を何十回見たという人がたくさんいるの知った。そうこうしている間にツイッターでたくさんのキャロルファンとツイートのやりとりで知り合いフォロワーさんがけっこうできた。わたしとしては30年近く前にV・I・ウォーショースキー(ヴィク)のファンが集まったとき以来の出来事である。こういう感情を持つことはもうないと思っていたからうれしいようなまぶしいような。キャロラーたちの集まりはもうすでにあって、わたしの目にも触れていた。でもって弥次馬魂が炸裂し厚かましくもメッセージのやりとりをするようになった。

今日は気持ち良く飲み会とあとのカフェに誘ってもらったのでついて行った。
ヴィク・ファン・クラブで経験してたけど、好きの中心があると話が早い。にっこりするとわかりあえる。子か孫かと言われそうだが若い女性たちと笑いながらしゃべれて幸福だと思った。まあ、それなりに気を使いはしたが、彼女らのほうがもっと気を使ってくれて段差に気をつけてくれたりね(笑)。

アレックス・ガーランド監督『エクス・マキナ』

2015年のイギリス映画、脚本家アレックス・ガーランドの監督デビュー作、108分。ツイッターで評判は読んでいたけどここまでおもしろいとは。アマゾンプライムで見た。
『リリーのすべて』の妻役でアカデミー助演女優賞を獲得したアリシア・ピカンダーがアンドロイトを演じていて哀しいほどに美しい。アンドロイドや広大なお屋敷の近未来的デザインで88回アカデミー賞視覚効果賞を受賞した。

広い雪山の重なりの中にヘリコプターが降りていく。検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社でプログラマーとして働くケレイブは社内公募で選ばれ社長の別荘に1週間滞在することになる。ヘリが到着してケレイブを降ろすと操縦士はここから先は歩いてくれと道を教える。別荘に到着すると社長がいて仕事を与える。人工知能を搭載した女性アンドロイドのエヴァに感情があるかを判断せよというものだった。その他には社長の世話をするキョウコという若い女性がいるだけ。

東洋的な邸宅のデザインが細かいところまで行き届いていて、そこにアンドロイドがいる不思議な景色がすごい。
最後まで息もつかずという感じで見ていた。結末がすごくうまくて不安収まらずという感じ。

今日は彼岸の入りで聖パトリックデイ

今日は彼岸の入り。「暑さ寒さも彼岸まで」っていうけど昨日までとうって変わって暖かい日だった。夕方からは冷えてきてストーブの温度を上げたけど。
陽射しが明るかったので、ベランダにいろいろ出して干した。ドアを開けっ放してもそんなに寒くなくてうれしい。でも花粉がえらく舞っていたようで、部屋に入るとくしゃみの連続。洗濯物の取り入れに出てもまたくしゃみ。いまも空気の入れ替えに窓開けたらくしゃみと鼻水。

その上に今日は聖パトリックデイである。
アイルランドに思いを馳せてピーター・トレメインの修道女フィデルマのシリーズを1冊引っ張り出した。『翳深き谷 上下』(創元文庫)。今夜は修道女フィデルマの世界にひたろう。
映画も見たいなあ。『静かなる男』とか『ライアンの娘』を見たいけど時間がない。昔は両方ともレーザーディスクを持ってたけど・・・。
『ONCE ダブリンの街角で』をまた見たいし、『ザ・コミットメンツ』も久しぶりに見たいなあ。ケン・ローチの諸作品も。
そういえば『ブルックリン』をまだ見てなかった。
今夜はせめてU2を聞きながら本を読もう。

キャスリン・ビグロー監督『ゼロ・ダーク・サーティ』

『ゼロ・ダーク・サーティ』(2013)は、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件のオサマ・ビンラディンの暗殺にいたるまでを描いた映画。緊迫したシーンの連続で目を離せない。初めて見る女性監督の仕事を緊張して見ていた。

ビンラディンの行方を追って捕まえた捕虜を拷問しても情報を得ることができない。暴力はエスカレートしていくが捜査は進展しない。そこへCIAの情報専門家マヤ(ジェシカ・チャステイン)が赴任してきた。情報の収集と分析に優れたマヤは男性の同僚がやる拷問に冷静に対応しひるまない。同僚は拷問に疲れて帰国するがマヤは残る。
新たに加わった同僚の中に女性が一人いて、語り合ったりもする仲になるが、彼女は自爆テロの犠牲になる。その分もがんばるマヤはだんだん仕事熱心が嵩じて狂気じみてくる。それでも執念深い探索でビンラディンの隠れ家を特定するにいたる。

隠れ家を強襲するヘリが飛び立つ。ほとんど暗闇の中に突入し、ビンラディンを特定し殺害する。マヤはヘリが帰るのを待ち、最後まで冷静に対応する。
作戦実施前に高い地位の上司がマヤがランチを食べているところへやってきて質問する。マヤは高卒でCIAに就職してやった仕事はこれだけと答える。

テロで犠牲になる同僚役がジェニファー・イーリー。なんとまあ、コリン・ファースの『高慢と偏見』のヒロイン、エリザベスをやってたひとだ。『抱擁』の中の物語の詩人役もよかった。