あこがれのヨークシャー ティー

近所のスーパーへ行ったら成城石井の商品を置いてある棚が増えていた。眺めていたら目に入ったのがヨークシャーティーの箱。さっそく買った。濃くておいしい好みの紅茶、それに加えて、ダルジール警視、パスコー主任警部、ウィールド部長刑事がひっついて、しばしレジナルド・ヒルを追想した。

いまヨークシャー ティーで検索したらすごくポピュラーな紅茶なんだ。世界中で毎日900万杯以上飲まれているとは。知らなんだ。
もちろんヨークシャーで茶の葉が採れるわけがなく、原産地はケニア、ルワンダ、ブルンジ、南アフリカとなっている。
【イギリスでも長年愛される紅茶のひとつ、ヨークシャーティー。3世代にわたるファミリービジネスで受け継がれている信頼と味は、ヨークシャー地方にあるハロゲイトにて1886年チャールズ・テイラーにより創業されました。あらゆる水を研究して完成した紅茶は多くの消費者に支持されています。】
とのことで、もちろんネット販売されている。ピーター卿御用達のフォートナム&メイソンは知っていたけど、テイラーズ オブ ハロゲイトは知らなかった。

わたしがヨークシャー ティーを飲みたいと思っていたわけは、もちろん大好きな作家レジナルド・ヒルがヨークシャーの人で、ダルジール警視シリーズは中部ヨークシャー警察の物語であり、作品中にも出てくるから。「午前零時のフーガ」でダルジール警視は「濃いヨークシャーティーをポットで頼む。あとパーキンもいいな」とホテルのテラスで頼む。この一節を読んでバカみたいにヨークシャーティーとパーキンと言っていたら、友だちがパーキンを焼いて送ってくれたことがあった。
いまアーカイブを読み直してみた。作り方を訳者の松下さんが教えてくれ、それをSさんが焼いてくれたのだった。おいしかったなぁ。
今日はケーキの代わりに乾燥ナツメヤシの実を食べたが、お茶とよく合ってうまかった。

変えなかったものを変えるとき

長い間食品の宅配を頼んでいた。30年近くになるんとちゃうかな。知り合いがはじめたもので、最初は彼が指定した場所に買いに行っていた。それから配達になって注文ハガキを出すと持ってきてくれた。牧歌的やったなぁ。その人が辞めてから数年離れていたが、その間に組織が大きくなったようで、知り合いがポランの新聞折り込みがあったと教えてくれた。週に一回、野菜だけでなく米や調味料なども配達してくれる。それに加入して毎週一度の配達を楽しんでいた。

先日、配達時間の変更があって、そのときはこちらが都合をつけたらいいかと思ったが、一度や二度ならいいがこれからずっとである。やめるということを考えたことがなかったが、ここでやめようという考えが浮上した。そう決めたら早くてさっさとやめてしまった。

宅配してもらって便利だったが面倒なところもあった。このあたりで野菜その他を買うところが増えたこともある。昔は仕事が忙しかったこともあり、相方が家事に関係していなかったが、最近は五分五分にやっている。大きな買い物はみんなやってくれるから大丈夫だ。

月に一度だけ野菜を売るところがあって、若者がさっき引っこ抜いてきたという大根や蕪や菜っ葉類が手に入る。今夜のおかずの大根炊きや蕪酢のうまかったこと!
いつも買いに行く道の駅のような野菜屋さん、有機食品の店に加えて、おしゃれなスーパーがあって調味料なども万全である。おいしいパン屋も近い。
瓦礫焼却さえしなければええとこでっせ大阪。

こういうときに友だちの甘酒

昼食後どことなくしんどくて横になったが、眠れないので起きたらアタマがふらつく。えらいこっちゃと横になるとなんともない。以前めまいがしたときは寝ていて上を見ると天井がまわっていたけどな。目をつぶっていたら眠ってしまって3時間。起きたときはふらついたが、あとはなんともなく晩ご飯を食べてパソコンをつけて、本を読んでいる。どうやら睡眠不足だったみたいだ。

さっき11時ごろ、もう一個送っていただいた柿を食べようと思ったが、待てよ、いま柿を食べたら体を冷やすやんと甘酒に変更。その前にYさんが母上に甘酒をつくってもらった話を読んだところので(笑)。
去年の日記を読み返して甘酒の作り方を探すと、あったあった!「お湯と豆乳を半々にして沸かし酒粕を溶かして生姜と蜂蜜を入れる」eriちゃん甘酒。豆乳がなかったのでお湯だけでやったけど、うまい、うまい。

食い道楽 新時代

1日2食にしたのは2005年6月だから7年4カ月経ち、菜食に切り替えたのは2010年の8月だから2年2カ月経った。体重は4キロ落ちたが運動不足のせいかここから減らないのがナンギ。あと2キロ減らしたい。
1日2食の菜食生活にすっかり慣れた。冷蔵庫の中は野菜だらけで卵も牛乳もない。もちろん肉も魚もない。このブログの「食べ物」ページをさかのぼって見るとうまそうな魚の写真がたまにある。なんか懐かしい(笑)。

放射能による内部被曝がこわいので食べ物には気をつけている。関西だと関西の野菜を売っていると思うがいまはそうではない。スーパーでは気をつけないと関東・東北の野菜を売っている。わが家は宅配や近所の店で有機野菜や近郊野菜が手に入るのがありがたい。それでも大事をとってキノコやコンニャクは食べないようにしている。なんだかだんだん食べる物が少なくなっていくが、これは食べないようにしようと思うと食べたくなくなるのが不思議。
水は相方がどこやらの水をせっせと買ってくるので、飲むだけでなく料理用にも使っているが、味噌汁もだし汁もほんまにうまい。ヒジキや割干し大根や高野豆腐なんか上品な味に仕上がってうまい。

玄米チャーハンがうまい

またもや藤城寿美子「玄米食養クッキング」からの料理だが、先日からご飯を多い目に炊いて作っている〈玄米チャーハン〉がうまい。残りご飯の焼き飯はしょっちゅう作っていたが、ニンニク醤油味とトマト味の2種類だった。肉を食べていたころはハムとかベーコンとかミンチを野菜と炒めておいて、卵を一個さっと広げてからご飯を炒めてみんな混ぜたもの。焼き飯とはこういうものと思い込んでいた。何十年もそう思っていたが、野菜だけにしてからのほうがはっきりとうまい。

そこへまた新しく〈玄米チャーハン〉の登場で、焼き飯の考え方が変わった。ヒジキ(水でもどす)、ニンジン、タマネギ、レンコン、ショウガ(テキストには生シイタケが入っているが、うちはキノコを食べないので)で、調味料がごま油、醤油。ふりかけるのが青のりとゴマ。
このチャーハンには味噌汁と漬け物がよく似合う。今夜はそれにワカメとキュウリの酢の物と刻み紅ショウガだった。

皮はむかない、あく抜きもしない

家にいるクセがついてしまったみたいで、この3連休もどこへも行かずだった。寝ているか本を読んでいるかの怠け者生活。外食をめったにしなくなったから2食の支度には時間と手間をかけている。基本的に昼ご飯は相方の係で晩ご飯はわたしの係になっている。以前はその日食べる魚を買いに毎日スーパーへ行っていたが、菜食だと買い込んだ野菜を眺めて献立を決める。

いま気に入っている料理の本は、先日も書いた藤城寿美子「玄米食養クッキング」だ。
「皮はむかない、あく抜きもしない——生きた素材を丸ごといただく」という章がある。そうか〜と目からウロコ。栄養的にもだけど、わたしの場合は皮をむく手間が省けてラッキー(笑)。

昨日はレンコン、ニンジン、サツマイモ、カボチャ、満願寺唐辛子の素揚げをした。みんな皮つきでうまかった。今日はレンコン、ニンジン、ゴボウ、サトイモを炊き合わせた。ゴボウとサトイモはタワシでこすった。

「皮はむかない、あく抜きもしない」って人間でいうと、まるで「わたしじゃん」と思うのであった。顔を洗うだけで化粧したこと生まれてから一度もなし。お陽さん向いて笑ってばかりいたから、素顔でそんなことしたらトシ取ってシミになるよと言われた。まさにトシ取ったいまはシミだらけだが、人間そのものはあか抜けていると勝手に思っているのである。

肉なしハンバーガーとシボーン部長刑事

肉無し食べ物シリーズは〈肉無し肉じゃが〉〈肉無し麻婆豆腐〉〈肉無しチリコンカン〉ときて、次は〈肉無し茄子のカレー〉。
ひき肉を入れないで、ニンニクとタマネギをゆっくりと炒め、大切りの茄子とトマトをたっぷり炒めて水を少々。カレーペーストといろんなスパイスで味付けした。なんや〜肉を入れないほうがうまいやん。大きな茄子とトマトを4個ずつ使って2回分あった。

そしたらおもしろいものにぶつかった。イアン・ランキンの「死者の名を読み上げよ」を読んでいたら70ページにこんなことが書いてあった。
2005年、スコットランドはエジンバラでG8が催されて世界各国から首脳が集まっている。そこへG8反対のデモ隊がイギリス各地から集まってきた。警備する者もイギリス各地から集められて大変な人数がいる。シボーン部長刑事の両親はデモ隊のバスに乗ってやってきた。草原のテント村にデモ隊の人たちはそれぞれテントを張っている。リーバス警部が見ていると年配者が多くて楽しそう。みんなスローガンのついたTシャツを着て手作りの横断幕を持っている人もいる。大テントが張られて食べ物を提供している。フライドポテトや肉なしハンバーガーが用意されている。どちらかというとヒッピー風な人の多いデモ隊である。
この本はすぐ読むのがもったいなくて2年半も寝かせてあったがいま読んでよかった。
〈肉なしハンバーガー〉やってみよう。
(延原泰子訳 ハヤカワミステリ 2000円+税)

きくらげの天ぷらは〈さの半〉だった

おとといの「カンタン菜食ご飯」を書いてからツイッターに「大根おろしの食べ方をなにか考えよう」とツイートしたら、「なめこおろし」を教えてくれたひとが二人いた。〈ミクシィのつぶやき〉では「天ぷらに大根おろし」と教えてくれたひとがいたので、紅生姜の天ぷらを買ってくると返信。続いて「きくらげの天ぷら軽く焼いて大根おろし^^美味しいですよ〜^^*」とあった。
わが家は最近天ぷらと無縁なので「きくらげの天ぷら」と言われてもぴんとこなかった。キクラゲを揚げたらうまいのかな、なんてナンセンスな反応をした(笑)。いまは魚とキノコを食べないので、天ぷら(薩摩揚げのことを大阪では天ぷらという)といわれても、普通の天ぷらのことかと(笑)。

そこで思い出したのが〈さの半〉の天ぷら「キクラゲ入り」である。〈さの半〉は道頓堀にあって、池波正太郎がうまいとほめていたお店である。道頓堀までわざわざ買いにいく値打ちのある味だった。キクラゲ入りもゴボテンもおいしかった。かまぼこもおいしかった。鱧の皮もここのはものがいいからキュウリもみがうまかった。
閉店して5年以上経っている。あの味を知っているひともだんだん減っていく。

ダルジール警視のヨークシャーパーキンを食べた

最後の作品「午前零時のフーガ」、ダルジール警視はホテルのテラスで、濃いヨークシャー・ティーをポットで頼み、あと、パーキンもいいな、と注文する。〈ヨークシャー名物の生姜と蜂蜜のケーキ〉だと註があったが、パーキンはどんな味がするのだろうと気になって、「パーキン食べてみたい」と去年の日記に書いた。訳者の松下祥子さんが〈レジナルド・ヒル〉で検索したら当日記が出てきたそうで、「ミステリマガジン」に作り方を書いてくださった。わたしはケーキは食べるけど作らないのを知っているSさんが作ったのを今日送ってくださった。持つべきものは友♪ 昼食後と夕食後に厚切りしたのを濃い紅茶で食べた。うまかった。まだ明日の分もあって幸せ◎

ヴィク・ファン・クラブの会報に彼女が書いた作り方を引用させてもらう。
【ゴールデンシロップ110g 黒糖蜜25g バター75g ブラウンシュガー75gをボウルに入れ、弱火にかけて溶かす。 ここにオートミール175g 小麦粉75g ベーキングパウダー小さじ1杯 生姜粉小さじ1杯と塩ひとつまみを混ぜ入れ、さらに卵1個と牛乳大さじ1杯を加えて混ぜたらケーキ型に流し込み、140度のオーブンで1時間半ほど焼く。】

オートミールはわが家の常備品でスープに入れたりお粥にして食べている。それで気がついたのだが、うちで買うのは健康食品店で普通のオートミールだ。一度だけ砕いたオートミールを知らずに買ったが、あれはケーキ用だったのだといま気がついた。オートミールを入れたケーキがあるなんて知らなかった。検索したらオートミールを使ったパンケーキの作り方があって、これならカンタンそう。
(松下祥子訳 ハヤカワポケットミステリ 1800円+税)

そば粉のケーキ

ツイッターですごくおいしそうなケーキの写真を見た。生クリームやイチゴをつかったいわゆるケーキではなく、玄米色のベースに木の実や手作り砂糖菓子のようなものがぎっしりとつまっている。まるで「リンバロストの乙女」のエルノラのお母さんがつくったようなケーキ。いまの日本では高価な材料なんだろうな。
いいな、いいなと叫んでいたら、相方がそば粉のケーキをつくろうや、使っているものは安価だが思想的には同じや(笑)。
相方はわたしと違ってレシピを読んでそのとおりにしっかりとつくる。特に丸元淑生さんの料理本から学んでいる。そば粉のパンケーキもそこにあって、ビタクラフトの鍋でときどきつくっている。
最近ジャムに凝ってカシスやベリーなどいろいろ買っているが、今日はイチゴジャムにした。うまかった〜