ギネスとアイリッシュコーヒー

先日久しぶりにシャーロック・ホームズへ行った。3ヶ月も空けてしまったので、お店もわたしもぎこちなかった。これはあかんと今日はギネス大好きな相方を誘って晩ご飯を食べに行った。買い物もせず本屋にも寄らず、相方は仕事を早く片付けて家から、わたしは姉の家の帰りにスタバで待ち合わせ。

ニコニコしながらギネスをたくさん飲んで、フィッシュアンドチップスとフライドチキンを食べ、仕上げは相方はアイリッシュウィスキー、わたしはアイリッシュコーヒー。かなり酔がまわっていい気分で帰ってきた。タクシーを拾うのに久しぶりに大阪駅前第一ビルの前を歩いたら、昔この辺りは古本屋がたくさん並んでいたのを思い出した。曽根崎書店を東商店街のほうで開いたおっちゃんが東京から来てこの辺りの古本屋で修行してたことなども思い出し感傷にふけった。曽根崎書店は学生や若者たちが集まって賑やかな店だった。おっちゃんは阪神大震災の次の年に亡くなり、古本屋街は跡形もない。
わたしの梅田地図は曽根崎書店の時代があって、その後はシャーロック・ホームズの時代。

かんちがい

先日、なんとなくはじめて入った婦人服の店で声をかけられて「これより少し短かめで太めのパンツを探してるんやけど」といったら「お客さんにぴったりのがありますよ」と出してくれた。試着してみたらほんまにぴったり。「これいただくわ」という本のタイトルがあったっけと思い出しながら即買った。売る相手のあてがあったのがこっちへまわってきたのかも。

接客の話題や態度も気に入ったのでもう一枚いいのがあれば買おうかなと今日ぶらりと行って、ここだっけかなと前を通ったら「こんにちは」と声が聞こえた。声の方を見たら、昔の知り合いみたいで、「久しぶりやね」と返事した。昔の知り合いが昔のままでいるわけない。先日のお店の人である。ボケてるわとあわてて謝って新たに1枚良さげなのを出してもらって買った。今日は裾を5センチほど短くしてもらった。1時間待っていると仕上がるというのでコーヒーを飲みに行って戻ったらできていた。

「さっきはごめんね、かんちがいもええとこや」と謝ったが〈おかしなおばはん〉と思われたやろな。アシックスの靴とジョローナのバッグとシルクの5本指靴下をえらく褒めてくれた。商売上手なんや。またなにか買いに行こう。

センチメンタルジャーニー気分

姉の家の帰りにいつもちょっと寄り道する。ハンズで歯磨きや部屋履きを買ったり、地下街の本屋で雑誌を見たり、阪神か阪急か大丸で服や靴やバッグを眺めて楽しむ。梅田のスタバでコーヒー飲んだり。昔は晩ご飯のおかずや明日の弁当の材料を買って両手にいっぱいさげて帰ったものだが、いまは帰ったら食事ができているのでラクだ。

今日はどこへ寄ろうかと考えて、なぜか〈野田阪神〉へ行こうと思いついた。何年も行ったことないし通ったこともない。以前、野田商店街にできた高級スーパー「ビッグビーンズ」へわざわざ行ったことが何回かある。もっと大昔は働いていた会社の取引銀行があって月に何度か行っていた。その帰りに商店街で「てんぷら」なんか買って、そおっと自分の席にもどって持ち帰り袋に入れた。テキトーな社員だったな。もっとも上司が「野田へ行ったら僕にもてんぷら買ってきて」というくらいぬるい会社だったけど。

すっかり忘れていた野田阪神、懐かしいがなんだか昔と違って寂れた感じ。商店街に行くのはやめてイオンに入った。2階をぐるりと見て婦人服売り場で基本の黒のセーターとカーディガンを買った。デザインものだけでなく基本のがあってよかった。

わたしんとこまで地下鉄に乗れば3駅目だ。思い出した! うちから歩いて行ったことがあった。道路沿いの建物や古い神社を眺めて楽しんだ。さすがに片道だけだったが。
今日は夕暮れ時のセンチメンタルジャーニー気分。

今日の楽しみは、お月さん、豆大福、富有柿

今月はあさって四日の土曜日が満月である。満月には二日早いが今日の夕方、姉の家の近くからタクシーに乗って東の方へ行ってもらい、長柄橋の上から空を見た。東の空にあがった月が大きくてきれいだった。思っていたとおりの見事な月だった。暮れていく大阪の街の風景が好き。これで今週のささやかな楽しみは終了。おやつに豆大福餅を食べたのが今日のもひとつの楽しみだったな(笑)。

そのあとは東急ハンズへ行って、関東在住の姪が体調が悪いのでお見舞いを買った。この子には年に一度お菓子や小物や読み終わった本を送ることにしている。この子なんて書いたがもう40代半ば、こちらが年をとるのも無理はない。

晩ご飯は野菜中心の洋食でワインとよく合ってうまかった。近所に新しく無農薬野菜の店ができたそうだ。晩のおやつはその店で買った富有柿。今日三つめの楽しみ終了。

台風21号は月曜未明に東海地方上陸へ

今年も何度か台風の予報があったが、いざとなると大阪は外れで雨も風もたいしたことなく、なーんや今回も来なんだなあと思う。がっかりするわけではないが、予報を信じてるものだから肩透かしやなと。

今回の台風21号はほんまにくるような気がするが、くるまでが長い。台風と関係なく秋の長雨で洗濯物が部屋にぶら下がっているし、ベランダに干したのは干したときの状態でぶら下がっている。さっきいよいよ風が出てきそうと小物を取り入れて暖房の風が当たるところに移動させた。

台風がいざくるとなっても、窓をしっかり閉めベランダを片付けただけで他にすることがない。昔は台風がくるというと非常用のリュックを用意して、お風呂に水を張ったものだが・・・。いまもリュックはそのままあるし、懐中電灯、スニーカーが枕元にある。
そうそう、昨日はコンビニへ行って非常食用のカップ麺を2つ買ってきた。ここで「(笑)」と入れようとしたらすごい風の音。笑っていてええんか。

窓を開けて外を見たら自動車が全然通ってない。雨は激しいが台風という感じではない。街路樹の銀杏の木が揺れているけどたいした揺れではない。
いま23時前、台風はこれからかな。
23時10分、あれ、いますごい風の音がした。こうやって朝までかな。またすごい音がした!

熟した柿がうまく秋深まる

雨が降り続いている。今朝もすこし降っていたが姉の家に出かけた。最近は雨の日でも姉は「悪いなあ、ごめんね」という感じで、しんどいやろから来なくていいとかいわなくなった。今週は姪が行けないそうなので、わたしは今日行っとかないと。ということで数日分のおかずとおやつを買ってタクシー利用で行った。たいしたことしてないのに疲れてかなわん。こんちはーと家へ上がるなり、ああ、しんどー。

帰りに乗ったタクシーに「東へ行って長柄橋を渡ってから梅田へ行ってください」と頼んだ。ゆうべ寝るときにふと気がついたのだが、淀川を渡るのに新御堂とか淀川大橋しか通っていない。いちど長柄橋を渡ってみたいなと思ったので、さっそくやってみたわけ。長柄橋から眺める淀川はひなびた感じがした。もちょっと時間があって気持ちに余裕があるとき来てみたい。そしてもっと明るい時間に。

帰ってお風呂に入って晩ご飯(赤ワイン、イカのトマト煮、野菜たっぷりオムレツ、チーズとピクルス盛り合わせ、トースト、紅茶)食べていい気分になったらデザートに熟した柿が出てきた。ずるっと果肉がたれて口中に。うまーいのひとこと。秋深まりぬ。

堀江からアメリカ村へ カズオ・イシグロさんがノーベル賞

「誕生日にご飯を食べに行かなかったなあ、明日アブサンに行こうか」と相方が言い出した。この前の日曜日に大阪南港でアブサン主催の野外パーティがあって楽しかったそうだ。そのお裾分けと称して今日も飲もうという魂胆が見えてるけど(笑)、姉のところでお手伝いさんをやったあとの気晴らしになるかと同行した。ジョローナで待ち合わせている間に姉の誕生日プレゼントに秋らしいスカーフを買った。

エスニックな料理をいろいろ頼んでワインを飲み、お店の人と楽しい会話をしてから、アメリカ村のバーへ行った。信じられないような凝ったテーブルと椅子に驚いた。趣味でこういうものを集めて使うことに喜びを感じている人がいるんだ。お酒の味が引き立つ。一杯だけ飲んでタクシーで帰宅。タクシー待ちの三角公園付近でちょっとおぼろな月を見た。

今夜は始まりが早かったから終わり時間も早くて、帰ってからじゅうぶんツイッターで楽しんだ。カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞をもらったニュースがあった。前からなぜ彼の名前が話題に上がってこないか不思議に思っていたからうれしい。

大型の台風18号

3連休中に台風がくると早くから知っていた。大阪は台風がくるといっても最近は全然こないから、今回も来ないやろと思うし、いやいや今度こそくるでと思うし。さいわい出かけるところはないから気にすることはない。
最近の大阪は台風がくるのを早くからニュースで知り、心の準備をしているとスカで終わることが多い。だからこそ、いつも今度こそほんまに来るでと思うのである。さすがに風呂に水を張っておくことまではしないが。非常用の食べ物はいつも用意してあるし、枕元には靴と懐中電灯が置いてある。リュックサックも置いてある。

晩ご飯をすませて片付けの途中から雨音がしてきた。そうそう、物干し竿が1本あるのを片付けようと昨日話してたのに忘れてた。ベランダを点検して飛ぶものがないのを確かめてきつく戸を閉めた。

9時に姉に電話したら、うっとおしいけど一昨日から雨戸を全部閉めてあるからもう寝るわといってた。あんたもはよ寝えやとのことだが、そうはいかん。わたしが寝るのは台風がどんなふうに去っていくか点検してから。

あんなに暑かったのに

おととい昨日は昼間は涼しくて快適で夜は寒いくらいだった。昨夜はTシャツで出かけたら帰り道が少し寒かった。アブサンで窓際に座ったら道路に面した窓が大きく開いており、冷たい風が入ってきてた。季節の移り変わりがすごくはっきりしている。

今日も窓を開け放していたら北風が吹き抜ける。快適なようで少し寒いような午後だった。昼過ぎに干した洗濯物が夕方乾いていない。先日まではすっきりと乾いていたのに、それだけ午後からの日差しがにぶってきてる。冬になるとベランダで夜干して翌日夕方まで置いておくとか。洗濯物に限ってはきっぱり乾く真夏がいちばんいい。もうちょっとしたら取り入れたのを部屋干しする日々がくる。

天気予報を見ていたら関西全域に「注意報」が出ている。夏の間は「雷注意報」だったが、今日は「乾燥注意報」だ。季節が移り変わってるなあ。
昨夜は蚊取り線香をつけ忘れて寝たが蚊は出なかったようだ。今夜はちゃんと忘れないでつけない(笑)。

大阪駅ステーションシネマで『鉄路の斗い』を見た

最近買い物するのに大阪駅のイカリスーパーへ行くことが多い。明るくて美味しいものが揃っていて買いやすい。駅の建物に入って歩いているとふと思い出すときがある。イカリの隣りには明るいティールームがあって賑わっている。このあたりが暗かったことを思い出すこともない。北側は相変わらずの高架下だが昔とはずいぶん違って明るくなった。
『鉄路の斗い』は石原裕次郎主演作と二本立てだった。ということで、裕次郎の映画のリストをみたらすぐにわかった。

かたや、ルネ・クレマン監督、アンリ・アルカン撮影のモノクロ映画、フランスの鉄道労働者のナチス抵抗を描いた作品である。この映画のことを知ってから絶対見たいと思っていた。大阪駅構内だからどこにでも行くぞというほどの決意ではなかったけど。でも誘う友だちがいなかったのだから孤独やったんやな。
労働者たちが処刑されるときに小さな虫が壁に止り、羽のゆらめきを一人の労働者がじっと眺めていて、すぐに銃の音が響き彼は倒れる。忘れられないシーンだ。

そうだ、裕次郎はたしかドラマーの役だったと思い出して調べたら『嵐を呼ぶ男』で、封切りは昭和32年である。多分、ステーションシネマは二番館だろうからその翌年くらいかな。記憶をたどると、一人で行き、はじめて入る映画館であったこと、トイレの匂いが漂っていたことくらいしか思い出せない。