セント・ヴァレンタインデーの虐殺の日で花子の命日

これで連続3日間外出してない。ご飯は2食だけど間食をするので太ること確実なり。消化がものすごくよくてお腹がものすごく空くのでナンギである。そしてよく眠っている。3日間お昼まで寝ていたので睡眠時間はたっぷりだ。よく眠っているから病気にならないとリクツをつけて朝寝坊している。
夜はふとん乾燥機で温めた布団に湯たんぽを持って入る。ひどく寒い夜はオイルヒーターをつける。わたしとしてはすごい贅沢だけど医療費いらずだからよしとしよう。
膝掛け毛布をかけてレッグウォーマーと厚いソックスを履いていても椅子に座っていたら床から足許は冷えている。だから温かいふとんに入って足が温まってくるとごくらく。感じるだけではいけないと「ごくらく〜」と叫んでいる(笑)。
明日は「セント・ヴァレンタインデーの虐殺」の日で、わが家の猫の花子の命日である。午後から堀江とか散歩してこよう。

イアン・ランキンの短編『最後の一滴』

イアン・ランキンのジョン・リーバス警部もの最後の作品「最後の音楽」を読み終わったが、まだ未読の「死者の名前を読み上げよ」がある。買い遅れていただけだが、なんとなくまだあるって理由なき余裕(笑)。とはいえ目の前に読む本がいっぱいあってなかなか読み始められない。厚いし字が細かいし。
そこで思い出したのだが、停年退職したリーバズ警部が出てくる短編が「ミステリマガジン」2010年12月号にあった。「特集 警察小説ファイル13」(警察小説相関図などがあって便利)の中にある「最後の一滴」だ。ランキンがエディンバラを拠点とする慈善団体ロイヤル・ブラインドのために書き下ろした短編小説である。

シボーン・クラーク部長刑事が醸造所めぐりツアーを退職祝いとしてリーバスに贈ってくれたので、ふたりは工場のタンクの前に他の客たちとともに立っている。案内人はここには幽霊が出ると言う。幽霊は60年前にここで事故で亡くなったジョニーであること、当時はタンクが石でできていて金属の裏打ちがあったと説明する。
ツアーが終わって試飲室でビールを飲みながら詳しい話を聞くと、幽霊はまるで生きているようだったという。ジョニーは女性に絶大な人気があり、当時の社長の娘も夢中だったとか。
翌日、リーバスは醸造所の会議室で歴代の経営者などの写真を見ていた。

退職祝いをもらったときだから仕事を辞めてすぐのことだろうが、今後のリーバスがどうするのか気になる。
(加賀山卓朗訳 ミステリマガジン2010年12月号)

アン・ズルーディ『テッサリアの医師』

ミステリというと、ハヤカワ文庫と創元推理文庫は毎月チェックしているのだが、他の文庫まで目がいかない。小学館文庫ははじめてだ。翻訳ミステリを出してくださっているのも知らなかった。すみません。しかもギリシャの現代ミステリなんてはじめてだ。すごく熱中して読み終え、幸福感でいっぱい。現代ギリシャの物語なのに中世の物語のようでもある。

ギリシャの小さい町で結婚式が行われようとしているのに花婿が現れない。ウエディングドレスのまま浜辺で泣き崩れるクリサはもう若くない。医師との夢の結婚式を迎えたのにこんな結末になってしまった。クリサは図書館司書の姉と二人で暮らしている。しっかり者の姉に主導権をもたれて従って生きてきた。姉はさっさと部屋を元通りに戻す。

その日の夕方、教会で灯明を灯していた少年が苦しんでいる医師のシャブロルを見つける。花婿のはずのシャブロルは顔に薬品をかけられてひどい火傷をしている。少年は町へ医師を運び救急車を呼ぶ。そこに居合わせた太った男(名前はヘルメス・ディアクトロだが、本の中では太った男と形容している。自己紹介のときに名乗るので名前がわかる)は、医師の態度に不審を抱き調査をはじめる。警察ではありませんが調査員ですと自己紹介する太った男は、その町に留まって人々と話して事件の核心へ食い込んでいく。

ある朝、カフェニオンを経営しているエヴァンゲリアは太った男が外のテーブルにいるのに気づく。コーヒーを飲みながら太った男は昨日病院へ送った医師のことや町のことを聞き出す。医師はフランス人でクリサの亡くなった母親を診ていた縁で結婚することになった。この町でなにかが起こっていると感じた太った男は当分はこの町に留まろうとカフェニオンの2階に宿をとる。

自動車修理屋で仕事を頼んでいる間に、コーヒーでもと言われて家のほうに行くと、その家の主婦が母親の世話をしながらケーキを出してくれる。母の主治医はシャブロルだった。年老いた病人をゆっくりと診てくれる医師が、フランスからやってきてこの町に住み着こうとしていたときに、むごい仕打ちを受けてしまった。

太った男はいろいろな住人に話をして核心に迫っていく。そのかたわら悩める男を恋する男に変身させたり、町長にこの町に遺跡があるのを教えたりする。
普通の食べ物、パンやケーキやスープがほんとにおいしそう。甘いものを食べるシーンがたくさんあって、だから太った男なんだと納得。
そして、すべてが片付けたのちに黙って町を去っていく。シェーンのように。
(ハーディング祥子訳 小学館文庫 752円+税)

SUBでクラリネットの麗しき響き〜そして panoramaで2人の女性DJ

2月のSUBスケジュール表を見ていたら今日7日は鈴木孝紀トリオ(鈴木孝紀(cl) 西山満(b) 竹田達彦(d)となっている。ジャズクラリネットってベニー・グッドマンしか知らないけど何十年も前の人だし。いまの若い人の音ってどんなんやろと興味がふつふつと沸いてきた。こりゃ行かなあかんやん。月に一度の西山さんと竹田さんのデュオに4月から参加されるそうだ。
西山さんと竹田さんの息のあった演奏に自然にのって気持ち良い鈴木さんのクラリネットに魅せられた。気持ち良い音というのが第一印象だ。軽々と吹く。その音を出すのにどれだけの練習が重ねられたかと終わってから思った。
西山さんのベースはもちろん魅惑的で、竹田さんのドラムはいろんな表情を見せてやっぱり最高! 最後の曲の最後のソロの激しさはすごかった。
合間にはヴォーカルの春田さん、はじめてこられたサックスを吹く女性と3人で女子会もやって楽しかった。

終わってから四ツ橋のパノラマへ向かった。今夜はDJ ageishiさんのハッピーマンデーの日。久しぶりに行ったら、ageishiさんに久しぶりですねと言われた(笑)。話し相手になってくださったのに感謝。SUBのことや80年代の大阪の話ををした。
maikoさんとmikiakoさんのたおやかなプレイを聴きながら、お茶など飲みながら和み、お腹が減ってきたのでラーメンを頼んだ。いつも食べないタマゴと焼豚入りでうまかった〜でまだ起きてます。

モンゴメリ『もつれた蜘蛛の巣』

最近になって読んだモンゴメリの本の3冊目、最初は2009年11月の「青い城」、続いて12月に「丘の家のジェーン」を読んだ。どちらも人生をうまく生きていくのが下手な若い女性が主人公だ。そして最後はその真心や必死さがむくわれる。そこへいくまでがこまごまと描かれ、小説を書くことがうまい人なんだと心底思った。

「丘の家のジェーン」を貸してくれたSさんが、最近買った「もつれた蜘蛛の巣」をまた貸してくださった。わたしとしては少しいらいらしているときで、コージーミステリのあとにロマンス小説はちょうどよかった。ちょいと食べ過ぎていたのも反省の時期に入ったということは読書が効いたのだと思う。

ダーク家とペンハロウ家は、誇り高く、精力旺盛で、力強く、一族の中でもまれながら外部の敵対する力に対して壁をつくっている。一族の長であるベッキーおばは85歳で一族のなにからなにまで知り尽くしている。名士だという者も偏屈者だという者もいるが、誰にとってもベッキーおばとして君臨している。彼女がみんなを集めて話があると言い出した。自分の死後に家族に伝わる水差しを誰に遺すか発表するというのだ。

その日、ベッキーおばの家にはダーク家とペンハロウ家の全員が集まった。過去のいざこざを忘れていない者や、若い男と女が一目で惹かれ合ったり。そして水差しを手に入れることがいかに重要なことであるかが語られ、全員が最後まで帰れないでいる。
ベッキーおばは指輪や置物などひとりずつに渡していく。マーガレットにはぼろぼろになった「天路歴程」を渡す(後に初版ものであることがわかる)。
ヒューとジョスリンは部屋の反対側に座っていた。彼らは夫婦なのだが結婚式のあとでジョスリンは実家へ帰ったままだ。その謎のいきさつの末に、素晴らしい最後となる。
探検家のピーターとドナの宿命的な間柄も素晴らしい恋物語だ。
美貌のゲイはハンサムなノエルとの結婚を夢見ていたが、幼なじみに横取りされてしまう。医師のロジャーはずっとゲイのことが好きで失意のゲイを慰める。ゲイはノエルの身勝手を思い知り、誠実なロジャーの恋はむくわれる。

という具合にひとつひとつが一冊の物語になるような恋物語がいくつもあって、それだけではなくマーガレットは結婚を断り、「天路歴程」を売ったお金で家を買い不幸な境遇の子どもと暮らすことにする。また一家の男たちの気持ちの変化もしっかり描かれている。
(谷口由美子訳 角川文庫 781円+税)

モンゴメリ『もつれた蜘蛛の巣』続き

読み終わったんだけどすぐに離れがたくあちこち開いて読んでいた。もちろん恋愛場面(笑)。たくさんの登場人物がいて複数の恋人たちがいる。ミステリではないのに〈主な登場人物〉の表があってなかなか便利。

恋人たちの特徴は〈一目惚れ〉だが、恋人たちどうしの〈一目惚れ〉だけでなく、他の人相手だったのが覚めて真の愛に目覚める場合もある。
ジョスリンはヒューとの結婚式にきていたフランクに一目惚れする。フランクはそんなことは知らずに急用で帰ってしまう。夫の家から逃げ帰り一目惚れをそのまま10年生きているジョスリン。
ノエルを友人に取られたゲイの失意を慰めるゲイを熱愛するロジャーは辛い。だが彼はだれも愛さなければ辛くないと人に言われて言い返す。「見返りに愛して欲しいなどと思ったことはない——だが、辛いのはこの上ない」。
ドナとピーターは過去があるが再会し愛し合う。駆け落ちしようというピーターに性急すぎるとドナは言い口論になる。最後にドナは「消えちまえ」と言ってしまう。
【ピーターは女が決して許せないたったひとつの罪を犯した、彼は彼女の発言を言葉通りにとったのだ。】
それぞれのハッピーエンドまでの長い物語を読んでいて飽きないのだからすごい。
(谷口由美子訳 角川文庫 781円+税)

レジナルド・ヒル『午前零時のフーガ』

本を読み終わって感想を書くのが習慣になっているが、前作の「死は万病を癒す薬」は読み出したこと、読んでいての連想で〈貧しい親戚〉のことを書いただけで本の感想を書いていない。いっぱい書くことがありすぎて書けないといおうか。おもしろく引っ張られて最後までいってしまう。読み終わったのに実はストーリーを把握できていないみたいな。いやストーリーはわかっているけど、あれよあれよという感じでいってしまうので、書こうと思うとまた読み返さなくてはいけない。名人芸に翻弄されている快感というようなものかな。また読み直したら書くことにしよう。

「午前零時のフーガ」は「死は万病を癒す薬」のあとを受けて、重体で入院した病院から退院し復職したダルジールが、まだけだるさを残しつつ出勤しようとする。この日は遅刻しないようにと慌てて出かけるが、電話がかかり留守電に話すのは昔の友人だった。そのまま車を出すとあとをつけている車がある。そのうちダルジールは今日は日曜日だと気がつく。ダルジールは教会に入って大聖堂で頭を垂れる。あとをつけてきたジーナはその姿を眺めている。ジーナは留守電にかけてきたダルジールの旧友で首都警察の警視長のバーディーと結婚の約束をしている。彼女は7年前に警官の夫が失踪したままになっているのを今回きちんとしようと思っている。

ダルジールとジーナはホテルのテラスで話し合うが、ダルジールはその前にノヴェロ刑事を呼び出して、自分たちを見張るように伝える。ノヴェロ以外にも二人を見張っていた者がおり、ノヴェロはそれを追って重傷を負う。ダルジールはジーナの部屋で疲れて横になってすぐに爆睡してしまう大失態。
パスコー主任警部は知り合いの娘の洗礼式に立ち会っていたが、ノヴェロの事件で呼び出される。ダルジールには連絡がとれずいらつく。

ジーナを追いかけている悪党たちの生まれから現在の姿、元は大悪党だがいまは実業家のキッドマンと政治家になったその息子、そして満点の秘書。警官たちと悪党たちの過去と現在が入り交じる。

過去と現在が入り交じり、未来へとつながっていく物語。ダルジール警視とパスコー主任警部とウィールド部長刑事の三位一体の3大スターが相変わらずの軽口と信頼で活躍。読み終わったら次の作品はいつ読めるかしらともう待ち望む。
(松下祥子訳 ハヤカワポケットミステリ 1800円+税)

レジナルド・ヒル『午前零時のフーガ』がおもしろくて

いまざっと読み終わったところなので全体の感想はまだ。おもしろくて付箋を貼ったところを書いて楽しむことにする。

ダルジール警視が日曜日に警察署に行くとウィールド部長刑事とシャーリー・ノヴェロ刑事が仕事をしていた。ダルジールが「アイヴァー(ノヴェロの愛称)コーヒー」とどなると、若い女は「いえ、けっこうです、警視。さっき飲んだばかりなので」と答える。ウィールドの顔に“にやり”としたようなもの(ウィールドの醜男ぶりの描写)が浮かぶ。「今!すぐ」そして「女を警察に入れてやる理由がほかにあると思うのか?」とすごい差別発言。でもそれからの展開でダルジールがどんなに部下を気遣っているかわかる。(76ページ)

退職した警官の話をしていて「退職なんてするもんじゃないぜ。仕事をしているときは、死ぬ暇がない・・・」そのとおり。(108ページ)

ホテルのテラスで。「濃いヨークシャー・ティーをポットで頼む。あと、パーキンもいいな」。パーキンは〈ヨークシャー名物の生姜と蜂蜜のケーキ〉と註がある。パーキン食べてみたい。(230ページ)

ウィールドはゲイであることを長年かくしてきたと思っていたが、ダルジールは騙されていなかった。
【振り返ってっみると、巨漢がどれだけ自分を保護してくれていたか、だんだんわかってきた。人権だの、リベラルな宣言など、あからさまなことはいっさいない。ただ彼の周囲に、目に見えない円が描かれ、“この男はわたしの仲間だ。手を出すならそれなりの覚悟をしろ”というしるしになっていた。】(268ページ)
ダルジール、パスコー、ウィールドの世界に入り込むと浮き世のしんどさを忘れてしまう。

ナンシー・アサートン「優しい幽霊シリーズ」から映画『哀愁』を連想

「優しい幽霊シリーズ」はいまどきあり得ないような甘い作品で、しっかりした人からは「こんなんが好きなん?」と冷たく言われそう。表紙はうさぎのぬいぐるみレジナルドが可愛くて電車の中で広げるのをためらう(笑)。主人公ロリはおっちょこちょいで惚れっぽい。

早く父を亡くして母に育てられたロリはシカゴで育ち、ボストンの大学を卒業し結婚するが離婚。そして母を亡くし貧しく暮らしているときに弁護士から連絡があり、イギリスのディミティおばさまから莫大な遺産を相続する。
4作品ともに幽霊であるディミティおばさまの恋人だった第二次大戦中の飛行士の生と死にまつわる物語になっている。ディミティおばさまは彼の死後せいいっぱい生き一生独身で自分の才覚でつくった財産をロリに遺した。

最初から思い出していたのが映画「哀愁」だった。物語は第二次大戦だとばかり思っていたが、いま映画サイトを調べたら物語のはじめの回想するところが「1940年燈火等制下のロンドン」とあった。回想の中身が第一次大戦中と戦後の話である。
クローニン大佐(ロバート・テイラー)はスコットランドの旧家の出身である。バレーダンサーのマイラ(ヴィヴィアン・リー)と、ロンドン空襲のときにウォルター橋上で知り合った。二人は愛し合い結婚の約束をするが、彼に出発命令が出る。
やがて彼女は新聞で大佐が戦死したという記事を見る。バレー団をクビになったマイラはお金に困って夜の女になる。戦争が終わって死んだと思った大佐が帰ってくる。マイラは彼や家族が真相を知ったときのことを考え、思い出の橋の上で軍用トラックに身を投げる。
美男美女の悲恋にわたしの姉たちは無我夢中だったのを思い出す。わたしが見たのはずっと後だったからそんなに熱狂はしなかったが。

「優しい幽霊シリーズ」では、恋人は死んでしまい、ディミティおばさまは幽霊(魂)になってまで、彼に縁のある人たちのために動くようにロリに青いノートで語る。
第二次大戦が終わってから60年以上経っているが、作者には語ることがたくさんあって、こういうかたちで読者に語りかけているのね。

ナンシー・アサートン『ディミティおばさまと聖夜の奇跡』

去年の末に「優しい幽霊シリーズ」3冊をNさんに貸していただいて読んだ。その続きで4冊目(2010年9月発行)の本書を今度はSさんが貸してくださった。
シカゴ出身のロリが亡き母の友人のディミティおばさまから莫大な遺産を受け取る。そして遺産の管理をしていた弁護士の息子と愛し合い結婚する。遺産の一部であるイギリスの田舎の家に住むことにし双子の男の子が生まれた。

ベビーシッターが長い休暇をとったので、義父の大ウィルスは子どもの面倒を見にボストンからきている。
クリスマスも近くなり、ロリは完璧なクリスマスにしたいと準備が忙しい。村の人たちとの降誕劇もある。外を見ると雪が降り出していた。

翌朝も雪は降り続き、ビルが窓際にぬいぐるみのうさぎレジナルドがいるのに気づく。息子のベッドに入れてやってたのに。窓に近づいて外を見ると一人の男が倒れていた。粗末な服装をしたホームレスのようだ。家に連れて入りソファに寝かせるとまだ脈はある。
大ウィリスが連絡して英国空軍の救命救急ヘリでオックスフォードのラドクリフ病院へ搬送した。義父の人脈を使った医師団が低体温からの肺炎と栄養不良で意識不明の彼の治療をはじめる。

ロリはディミティおばさまとの連絡に使っているノートを広げて天国のおばさまと交信する。浮浪者はどうやらおばさまに知り合いらしい。クリスマスのクッキーを焼いたり楽しい一日を過ごすはずが、オックスフォードのラドクリフ病院で過ごすはめになるなんてといやいや出かける。ビルはボストンに仕事が発生し出かける。
翌日、ロリは病院へ行くが、患者は見た目よりもずっと若く看護婦たちの関心を惹いている。帰ろうとすると一人の男が呼びかけた。あご髭をはやし黒い革ジャン姿だが、ローマ・カトリックの司祭ジュリアンと名乗る。
それからはジュリアンと助けた男スミッティのことで、走り回るはめになり、クリスマスどころではなくなってしまう。
(朝月千晶訳 RHブックス+プラス 800円+税)