英国ちいさな村の謎(2)M・C・ビートン『アガサ・レーズンと完璧な裏庭』

くそ暑い日々が続いているが、今週はお盆休みな感じで過ごしている。昼寝し、お風呂に入り、おやつを食べ、買い物に行った帰りはカフェでゆったりし。
今日は友人が高級チョコレートと文庫本を1冊送ってくれた。コーヒーを飲みながらチョコを食べてコージーミステリというのはわたしにとって最高のバカンス。すでに読み終えてしまった。明日こそ会報をやろう(笑)。

送ってくれた本は、M・C・ビートン「アガサ・レーズンと完璧な裏庭」で、英国ちいさな村の謎シリーズの3冊目である。あちらでは24冊も出ている人気シリーズで、日本では来年に4册目が翻訳されることになっている。
1冊目は読んでなくて、2冊目の「アガサ・レーズンと猫泥棒」を読んで感想を書いた。

アガサはバーミンガムのスラム街で育ち、ロンドンのPR業界で強引に働いて成功し、引退してコッツウォルズの村に家を買って住んでいる独身女性。
季節は春に向かう時期。アガサがバカンス旅行からもどってきた。ニューヨークからバミューダ、モントリオール、パリ、イタリア、ギリシャ、トルコを一人旅。村人へのお土産を忘れないで買ってきて、まず牧師夫人に会いに行く。

アガサの旅行中に村に移住してきたメアリーは美人でおしゃれで、料理も庭仕事もなんでもできる。村の行事にも口を出す。アガサが惹かれている隣人のジェームズと仲良くしているみたいだ。アガサは心穏やかでない。

村のガーデニング・コンテストが行われることになり、ガーデニングなんかまったくやらないアガサ【育ったバーミンガムのスラム街では、地面から頭を出した植物は街の子どもたちにたちまち踏みにじられたものだ。】は、今回もずるをする。
庭を高いフェンスで隠しておいて、コンテスト前夜に業者が出来合いの植木を植えるという姑息な方法を元の部下にやらせる。その代わりにアガサはロンドンで半年間仕事に復帰すると契約させられる。

メアリーに夢中だった村の人たちの気持ちがだんだん覚めてきた。ジェームズも関係を持つところまでいったのに覚めてきたようだ。
そんな雰囲気の中でアガサとジェームズはメアリーの死体を発見する。
(羽田詩津子訳 原書房コージーブックス 781円+税)