アラン・パーカー監督『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』

アラン・パーカーの映画は何本か見ているがかなり忘却の彼方にいっている。「ザ・コミットメンツ」は大好きな作品だが、ビデオを買ったのに神戸のボランティアの知り合いにあげてしまった。それで縁が切れていたが今回また縁がつながった。T氏にお借りしたDVDをいま見終わって興奮中。

デビッド・ゲイル(ケヴィン・スペイシー)は大学教授で物語はきびきびとした授業ぶりのシーンからはじまる。遅刻してきた女子学生にすげない態度をとる。家に帰ると妻は旅行中なので息子の相手をし、それから遊び場へ出かける。酔ってきたとき、授業に遅刻した女子学生が現れて性行為をせまり、最初は断っていたのにはまってしまう。激しい行為を要求され応えたのが、学校や世間にはレイプとして扱われ、仕事も家庭も失う。酒を手放せなくなりアル中になり病院に運び込まれる。
デビッドはずっとコンスタンス(ローラ・リニー)とともに死刑反対団体のメンバーとして活動してきた。コンスタンスは白血病で死が間近に迫っていた。ふたりは語らいのあとにベッドを共にする。そのコンスタンスを強姦して殺したとデビッドは逮捕され死刑を求刑される。
死刑の執行日が迫ってきたとき女性ジャーナリストのビッツィー・ブルーム(ケイト・ウィンスレット)がゲイルの話を聞くことになる。話を続けるうちにビッツィーには他に犯人がいるのではないかと思えてくる。ビッツィーは死刑までの短い時間を危険を乗り越え調査を続ける。

そこまではわりとストレートに話が進むが、そこからが複雑。じっと画面に見入っていると、オペラのアリア(プッチーニの「トゥーランドット」)が響きわたる。見るほうもどんどん盛り上がる。
すごーく良かった。2003年の映画で製作がアラン・パーカーとニコラス・ケージ。ケイト・ウィンスレットがよく走った。