木下恵介監督「今年の恋」

1962年のモノクロ映画。二人の仲良し高校生が悪いグループに襲われて強くなろうとボクシングを習おうとジムに通う。二人の姉と兄、両親の小料理屋で働いている岡田茉莉子と金持ちの大学院生の吉田輝雄が偶然知り合う。二人ともきょうだい思いのいい姉と兄なんだけど、相手を非難しあって喧嘩ばかり。
お互いに好意を持つのに反発しあう二人の言い合いが楽しいラブコメディ。最後は大晦日に京都知恩院で除夜の鐘を並んでつくというおしゃれな設定である。
高校生の一人が田村正和、ばあやに東山千栄子、学校の先生に三木のり平、岡田茉莉子の両親が三遊亭円遊と浪花千栄子と懐かしい人が出ている。
東京から熱海に車で行くことになるのだが、その道中の景色、富士山や熱海の海岸道路も懐かしい。

いま53年前の映画を見てこんなに笑えたのだからすごい。こんなおしゃれなラブコメディが日本映画にあったんや。この映画を見ないでなにをしてたんやろ。まあこの映画を見てこんなに笑って楽しめるのはいまやからでしょう。