マイケル・ウィンターボトム監督『スティーヴとロブのグルメトリップ』

「スティーヴとロブのグルメトリップ」(2010)は、とても変わっていておもしろい映画だった。イギリスの人気コメディ俳優のスティーブ・クーガンとロブ・ブライドンが本人の役で出ている。イギリスBBCで放映されたTVシリーズを再編集した映画化なんだって。

スティーブが受けた仕事は1週間北に向けて旅をし毎日その地の有名レストランで食事を味わうというものだった。
二人は四駆でロンドンを出発し湖水地方の美しい景色の中を美味を味わいながら1週間の旅をする。美しい景色の中を車は走っていく。二人がとにかくよくしゃべるので最初はなにを言ってるのかわからない。字幕を追って理解しようとがんばってせっかくの景色を楽しむ暇なし。途中からは諦めてわかる範囲でええわいという心境になった。マイケル・ケインの真似が多かったのはそれだけイギリスで人気がある俳優だからだろう。
イギリスの田舎を車は走り、ワーズワースやコールリッジの詩を暗唱することもありケイト・ブッシュの「嵐が丘」を歌うところもあった。この近くが嵐が丘だというセリフにここがヨークシャーかと感極まったわたし(笑)。

車を降りて岩山に登るところ、携帯電話は湖のそばでなら通じると言われて美しい湖水まで行くとかよいシーンがいっぱい。
帰りにマンチェスターのスティーブの両親の家に寄るところもよかった。
ずいぶんと変わったおもしろい映画だった。