よしながふみ『西洋骨董洋菓子店』全4巻

長い間少女マンガを愛読していて「別冊マーガレット」とか「少女コミック」を買っていた。それらが単行本になったのをけっこう買っていたがいつのまにか処分してしまった。少女マンガはそこまでで、その後は「ビッグコミックオリジナル」を毎号買っていた時代が長くあった。それから「攻殻機動隊」があって、それ以来ご無沙汰している。

わたしよりはずっと若い40代の人たちも、大島弓子、萩尾望都、竹宮恵子を読んでいるけど、あの時代の熱狂とはちょっと違うだろうなと思う。いま思い出したが、倉田江美「栗の木のある家」好きだったなあ。サガンみたいで。そういえば主人公と友人がサガンの小説が好きよというシーンがあったなあ。切り取って綴じてあったが、紙が古くなってたので切り抜きを整理したとき捨てたんだった。ああもったいない。

さて、よしながふみ「西洋骨董洋菓子店」。
よしながふみのマンガは「大奥」を出たときに借りて読んでいた。あまり好みでなかったのですっかり忘れてた。今回はすごく気に入って楽しく読んだ。
「西洋骨董洋菓子店」は4人の男性がケーキ屋を開く話である。お坊ちゃんだった橘がケーキ店をやろうと計画し、ゲイですぐに若い子に手を出してその店に居られなくなる天才パティシエと、元プロボクサーだがボクシングができなくなった青年が弟子となってパティシエを目指す。橘の実家で家政夫をしていた小早川がやってきて4人になる。
「西洋骨董」というのはケーキ屋の店名である。おいしそうなケーキがどんどん出てくる。どれもこれも食べたくなるケーキ。そして美形が4人。
(新書館1-3巻 520円+税 4巻 530円+税)