お話会 山田真さんの声を聞く〜水俣・森永ミルク中毒・福島・こどもなどなど〜

正確には『ワハハ先生、山田真さんの声を聞く〜水俣・森永ミルク中毒・福島・こどもなどなど、ワハハと』が今日27日に京都上京区の古書店カライモブックスであった。京都在住のヴィク・ファン・クラブ(VFC)会員のYさんを誘ったのだが、とても喜んでもらえたので本当によかった。

山田真さんはわがVFCの会員である。お医者さんで活動家の上に翻訳ミステリファンという人は滅多にいないと思う。ときどき読んだばかりのミステリの紹介・感想を書いてくださるのを会報に載せている。好きな探偵とか警察官とかの好みがわたしとはちょっと違うが、たまに合致することがあるとうれしくなる。ヘニング・マンケルのクルト・ヴァランダー刑事とかね。

今日は水俣・森永ミルク中毒などの公害問題の経験したことと、いまの福島の原発の問題について、現場での経験や現状について話された。
いま福島では「放射能が不安だ」と口に出せば「福島の復興を妨げる非県民」といわれてしまう情況だそうだ。
つづいて不登校のことになると当事者たちはすごく真剣に話し質問した。その返事のお母さんがたの肩の荷がおりる山田さんの言葉に、わたしはうなった。不登校というと学校に行きさえすればそれで問題は解決するみたいに思っていたわけではないが、すぱっと不登校を否定しない意見を聞くと励まされる。

砂漠の中のオアシスのようなカライモブックスの午後だった。終わっても山田さんを囲んだり、お母さんどうしで立ち話をしたり、活動のビラ配りをするひともおり、なかなか終わらなかったが、暗くなるころYさんの車で京都駅まで送ってもらった。車に乗る前に昔ながらの喫茶店でカレーとコーヒーと楽しい会話の時間がめちゃ楽しかった。

行きしはJR京都駅から市バスで30分、西本願寺、二条城の側を通って一條戻橋・安倍晴明神社の側を通って天神公園前下車、10分ほど歩いて到着。方向音痴なんで余分なことをしないように、ネットで調べて周到な行動表(?)をつくって行ったから無駄なく到着した。
(『水俣から福島へー公害の経験を共有するー』山田 真 岩波書店 1900円+税)

アボカド大好き

うちでは長いことアボカドの料理といえばワカモーレだった。アボカドと玉ねぎとトマトを刻んで混ぜ合わせてレモンをたっぷりかけたのがおいしくて、といってもそんなにしょっ中食べてるわけでなかった。そしてアボカドは生で食べるものと思っていた。
最近は料理係がいろんな料理本からの影響で火を通したのも食べるようになって、楽しみが広がった。さっと炒めたアボカドとトマトのパスタはもう定番になっている。
今夜は昨日買った『k u : n e l』の料理ページで習ったセビチェというのをした。お刺身用の白身魚を片身とアボカドと玉ねぎと香菜、それにおろしニンニクとレモン汁と塩とタバスコを混ぜたのをかけて出来上がり。カンタンでおいしくご馳走という感じがする一皿。

明日はお昼前に早めのランチを食べて出かけるつもりなので、玉ねぎとアボカドとカマンベールチーズを混ぜてそのままレモン汁で食べようか、ちょっと炒めようかと考え中。
食べたら必ずつぎに食べるために一個買ってきて冷蔵庫に入れておく。

レーナ・レヘトライネン『雪の女』(1)

創元推理文庫を買うと去年の末頃から北欧ものばかりを集めた広告が入っている。そのどれもがおもしろそうだ。そんなときに友だちのメールでレーナ・レヘトライネンの「雪の女」を一押しされた。先日梅田を通ったときに紀伊国屋で探したらすぐに見つかった。

今回はフィンランドの女性警察官ものである。フィンランディアくらいしか知らないフィンランドになじめたらうれしいなと読み出した。
首都ヘルシンキに近い海に面した街エスポー、西にはスウェーデン、南にはエストニア、ラトヴィア、リトアニアがある。最近の読書でかなりこのあたりのことがわかってきているので入りやすかった。
本書はマリア・カッリオが主人公のシリーズの4册目で、前の3冊ではいろんな職業についているが、本書からはエスポー警察の一員となり、仲間たちと経験を重ねていくようだ。次の作品の翻訳が決まっているそうなので楽しみ。

エスポー警察の巡査部長マリア・カッリオは大学に勤務しているアンティ・サルケラと結婚している。ふたりの結婚式のシーンから本書ははじまる。アンティの姉さんに姓について聞かれて、アンティは「ぼくたち、夫婦別姓にしたんだよ」と答えた。

セラピストのエリナ主催の講座にマリアは講師としてロースベリ館に招かれる。館の壁や庭がバラに覆われているロースベリ館は男子禁制のセラピーセンターとして知られている。エリナのおばアイラもここに住んでいる。
20人ほどの女性たちを前にしてマリアは気持ちよく話し終える。

数週間後、マリアが家で休暇を過ごしているところへ署から電話があった。ロースベリ館のアイラからでエリナがいないという。館にいたのはわけありの女性ばかり数人。エリナには詩人の恋人がいたのもわかる。数日後、ガウン姿のエリナの死体がスキーヤーによって発見された。

マリアはどことなく体がだるい。避妊リングをつけているのに生理が遅くなっているのが気になる。
(古市真由美訳 創元推理文庫 1200円+税)

昔の知り合いと出会ったような『k u : n e l』

『週刊現代』を買いに行ったら『k u : n e l』5月号が目についた。前号が良かったので迷わずに買った。わたしのお小遣は雑誌代で消えていきそう。でもね、表紙が甲田益也子さんである。一目でわかった。わたしが『アンアン』を買っているころに表紙やファッションページでよくお目にかかっていた。82年から専属モデルだったんだって。
その他、淀川編集長の知り合いや仕事仲間だった人たちだろう、一読者のわたしすら懐かしい人がいっぱい載っている。
その土台の上に新しい人たちによる記事がある。いまを彩る新しいお店の記事や広告がある。天然の山ぶどうの蔓を時間をかけて加工し丹念に編んだ逸品という手さげかごが欲しいと思ったが72,000円ではカンケイない(笑)。

料理記事がたくさんある。エプロン男子の松浦さん「料理をすればするほど、自分が成長し、すてきになっていくように思える、とは言い過ぎでしょうか。料理をすることによって、自分が食べたいものを、自分で作るという自由は、素晴らしき暮らしの経験です。」と書いている。「料理をすれば、たいていの問題は解決する。」とも書いている。
(マガジンハウス 722円+税)

『美術手帖』4月号「メンズ・ヌード」を買って読んでいる

これもツイッター情報なんだけど、『美術手帖』4月号「メンズ・ヌード」がおもしろそう。先日から買おうと思っていたが、ようやく今日姉のところに行くのでイカリスーパーで買い物してから紀伊国屋へまわった。重い食料品の紙袋と布袋を提げてご苦労様なことである。『ユリイカ』はあったけど『美術手帖』が見当たらぬ。店員さんに聞いたら一発でそこと教えてくれた。なんとまあ『美術手帖』はビニールで包装してありけっこうな冊数が平積みしてあった。
文庫本も買いたかったが荷物が重くなるので、見るだけでもと書棚の前に立っていたら、じっとわたしを見つめている中年の女性がいる。おばはんがエロ雑誌を持っていると思われたなと一瞬思ったが、なんのなんの万引きと思われたみたいだ。けげんな表情をしたわたしの純真な顔を見て彼女は向こうへ行ってしまった。まあ、これはわたしの感想であって事実かどうかは知らん。

帰ってビニール包装を破って出した雑誌は表紙からメンズ・ヌードで期待が高まる。ページをめくるときれいで上品な写真。文章はすっきりきっちり。
読みたかったのは湯山玲子さん×金田淳子さんの対談「目差される男のハダカ」である。わたしは10年くらい前に湯山さんの音楽関係の本を1冊読んだことがある。その本で地中海にあるイビサという島のクラブのことを知った。最近午前のNHKラジオで湯山さんの声を聞きどんな方かと想像していた。はじめて写真を拝見して堂々たるお姿とお言葉にしびれた。まだざっとしか読んでないのでこれからゆっくり読む。

波屋書房で買ったG・K・チェスタトン『ブラウン神父の知恵』

先日久しぶりにミナミの映画館に行ったとき、目的地に近いところの本屋さん「波屋書房」があるか確かめた。ちゃんとあってほっとしてなにか欲しい本があればいいなと中に入った。昔と同じように入ったところにはプロが読む料理本がものすごくたくさん置いてあって懐かしい。
レジにはご老人と若者がいた。レジの後ろ側に文庫本があるのを見ていたら翻訳ミステリがあった。『その女アレックス』と『悲しみのイレーヌ』が平積みしてあって棚にもいろいろ並んでいる。これ新刊やったなと.G・K・チェスタトン『ブラウン神父の知恵』(坂本あおい/南條竹則訳 ちくま文庫 16年1月発行)を買った。新刊だけど古風なところが波屋書房に合っていると思って。

ブラウン神父ものを読んだのは何十年ぶりだろう。子どもの時以来だ。そうそう生意気時代にミステリを離れてフランス文学や難解な評論集などをかじっていたとき、花田清輝さんがブラウン神父を持ち上げたエッセイを書いていたっけ。こんなジャンルにも明るいぞと得意げに語る花田清輝さんに憧れた。一度講演会でお話を聞いたことがある。話しながらハンカチを広げては丸めてた。

『ブラウン神父の知恵』久しぶりに読んだけどおもしろかった。新訳だから読みやすかったのかな。

満月!!プラス木星

毎月やってるヴィク・ファン・クラブの会報づくりが夜までかかってようよう仕上がり、ポストに入れに行ったのが23時だった。明日の朝一の集配に間に合うようにとの心遣い。なんちゃって、発行日が遅れているから最後に慌ててるだけ。
今月も楽しくためになる会報が出来上がって、まんぞく、まんぞく。

ちょっとMacのメンテナンスしてやるわというので相方におまかせした。そしたらこれは時間がかかるぞとのことで、わたしはゆっくりと風呂に入った。出てきても終わらないので本を読んで待っていたら3時過ぎてしまったよ。

でも早起きは三文の得ならぬ夜更かしの得。空気の入れ替えに窓を開けたら、ぴかぴかの月とその横に控える木星が見えた。夜ふかしの甲斐があったというもの。(ほんとの満月は23日)

一日中パソコンと仲良し、あいだに読書

昨日本屋に行きたいと書いたが朝遅かったし行くヒマがなかった。
今日は明るい日が差して良い天気だったが寒かった。お水取りが終わってお彼岸がすんでもまだ寒い日があるね。桜が咲いたって花冷えするし。もうちょっとの辛抱だ。そのうちに暑くてたまらん夏がくる。
冬中ガス代の心配してたのに、あと少しという気があるせいかガスファンヒーターの温度を上げ気味(笑)。やっぱり春だから暖かくておこうという気持ちかな。

医師の山田真さんから便りがあった。山田さんとは10年以上の付き合いである。ミステリーという共通の話題があっていろいろと情報を提供していただいている。大阪に来られたときに3回お会いしているが楽しい方だ。
次の日曜日に京都のカライモブックスという古書店でおはなしをされるそうだ。知らせてくださったので行こうと思う。

さて、京都へは何年ぶりかしら。路上や地下鉄駅のコーナーで弾く歳森さんのピアノを聞きに二回三条まで行ったことがある。もう5年くらい経つかな。一度は春で二度目が大晦日だった。そのあとは駅ビルの美術展に行ったくらいだ。どちらもわかりやすいし行ったことがある場所なのですっと行けたが、今度は迷いそう。西陣なんてまるでわからん。
地図をプリントしたし、予約電話したときバスの番号を教えてもらった。これでまっすぐに行けるかしら。まずバス乗り場を探さなあかん。方向オンチはつらいよ。

明日は本を買いに行きたいな

これから読む本が山積みしているが新刊書の広告を見ると買いに行きたくなる。ここ数年は新刊でないがすぐに読みたい本をアマゾンの中古本で買っている。でも基本的には本屋で本を買うのが好きなので新刊書は本屋で買う。買った本を抱えて帰るのが好き。老眼鏡を出すのが面倒なので、昔のように帰りの電車でちょっと見ようというのはなし。地下街の喫茶店になじみがなくて結局素通りすることが多い。高島屋を出たところに昔からある喫茶店は好きだけど、ジュンク堂からは遠いし。

いま欲しい本はついこの間発行の『二都物語(上下)』(ディケンズ 池央耿 訳)である。ツイッターの「光文社古典新訳文庫」をフォローしているので「新刊お知らせ」に気がついた。『二都物語』は昔読んだままで忘れていたのを去年あたりからまた読みたいと思っていた。いま読んでいるサラ・ウォーターズ『エアーズ家の没落』はディケンズの香りがするからよけいに読みたくなる。
他にちょっと読んでみたい本は『美術手帖』4月号(特集メンズ・ヌード)。対談:湯山玲子×金田淳子「眼差される男のハダカ」どんなんやろと興味しんしん。
明日はちょこっと難波ジュンク堂まで本を買いに行きたいなあ。

バリー・レヴィンソン監督 ロバート・レッドフォード主演『ナチュラル』

映画館で見てその後はレーザーディスクで何度でも見ている大好きな映画(1984)を久しぶりに見た。天才野球選手ロイ・ハブス(ロバート・レッドフォード)は故郷の恋人アイリス(グレン・クローズ)に別れを告げてプロ野球選手を目指して列車で出発する。途中で30分の列車停止中にロイがボールを打つのをじっと見ていた黒衣の女(バーバラ・ハーシー)がいた。シカゴのホテルで女は自室へロイを誘いピストルで撃つ。そして自殺。そこで人生が狂ったロイの苦労がはじまった。野球から離れなかったロイは15年後にスカウトに認められ大リーグに入団する。なかなか機会が与えれないが練習を続ける。
ついに強打者ぶりが認められチームの中心選手になる。監督の姪メモ(キム・ベイシンガー)は球団オーナーたちと組んで色気で八百長に引っ張り込もうとする。
シカゴの球場にアイリスが現れてカフェで再会する。アイリスは息子と都会で暮しているが、故郷の農場は手放していないという。

アイリスはロイの最期の打席前に、息子はあなたの子だと書いたメモを届ける。奮い起つロイ!!
最後は逆転サヨナラ3ランホームラン!!
そして農場で息子とキャッチボールするシーンで物語は終わり。