向こう三軒両隣りを味わう

さっき姉の家からもどってきた。昨夜、晩ご飯がすんでお茶していたら姉から電話がかかった。いつもの電話の声と違ってたよりなげ。どうしたのとこちらも緊張して聞いた。

姉の話。夕方お風呂に入った。さきに体を洗ってゆっくり温まろうと湯につかった。上がろうとしたら膝と太ももがヘンだ。お風呂の縁をまたげない。何度も繰り返したがダメで途方にくれた。
心臓が悪いのでいつもSOSのペンダントを首に掛けていて、お風呂に入るときは風呂の横の棚に置いている。それを押したら救急係に通じてすぐ行くとの返事。そのSOSは同時に近所の民生委員2人のところにも通じる。2人には鍵を預けてある。
民生委員が鍵を開けて入り、そこへ救急車が到着。近所の親しいひとも来た。救急隊員がお風呂から抱き上げてくれて、体を拭き服を着せてくれて、血圧や心電図など測って、救急病院へ行くほどのことはないと判断して帰って行った。
あとは民生委員と近所のひとが残って、落ち着かせてくれた。晩ご飯がまだと聞いたらすぐにご飯が届けられた。
それからわたしのところに電話があった。今夜はついていてあげたほうがいいとのこと。

というわけでタクシーに飛び乗って行った。
着くとすぐに民生委員のかたが事と次第を話してくれ、「大丈夫と思うけど今夜はついていてあげてね。お気をつけて」と引き上げて行かれた。
向こう三軒両隣り的近所付き合いに感謝。

久しぶりに図書館へ

相方が借りていた本「原発ホワイトアウト」を残りの2日間フルスピードで読み終えて図書館へ返却に行った。最近は本(新本、古本、お借りした本)がたくさんあって図書館の本を読む時間がない。
返したついでにせっかく来たのだからと本棚を眺めていたがやっぱり翻訳物に目がゆく。
先日はじめて読んだスーザン・ヒルのきれいな本2冊は10年前に訳されたクリスマスものだけど怪奇っぽくもあるようで楽しみ。アイルランド出身のメイヴ・ビンチーは「サークル・オブ・フレンズ」の映画と原作を楽しんだ。「クリスマスの食卓」もきっと楽しいだろう。たのしみ、たのしみ〜。もう1冊はP・D・ジェイムズの「灯台」、残念ながら読んで感想も書いていた。未読のダルグリッシュ警視ものはもうなかったっけ。再読を楽しもう。

ということで4冊借りて帰ったら郵便受けに原書房からの封筒が。山本やよいさん訳のメアリ・バログ「秘密の真珠に」。帰ったら宅急便が来て東京のSさんからお貸しした本の返却といっしょに、よしながふみ「きのう何食べた?」の8巻が入ってた。これが一番先や〜(笑)。和風のケーキもいっしょに入っていたのを食べながら読んだ。

大阪大空襲から69年

69年前の1945年の今夜から14日の未明にかけて、大阪市内はアメリカ軍の空襲で焼け野原になった。一般市民ら1万5千人以上が犠牲になったそうだ。当時わが家は西区に住まいがあったが、父と母と姉と兄が空襲の中を逃げきって危うく助かった。父母は十三大橋を渡ったという以外を憶えていなかったが、去年だったか兄と話していてわかった。東へまっすぐに末吉橋へ出たそうだ。そこへ行くまでに焼夷弾の欠片が足の甲にあたって父は歩けなくなり、道ばたにあったリヤカーに乗せて運んだ。腹が減ったのでリュックに入れていたお米を道ばたで炊いた。じゃりじゃりの握り飯がうまかったって。それから淀川を渡って十三へ、次に神崎川を渡って三国へ出て、当時働いていた会社の寮にへとへとでたどりついた。

空襲の話をすると思い出すのが小山仁示さんである。
おととし2012年に思い出を書いているが、大阪大空襲について小山さんの業績は大きい。
10年くらい前からわたしは大阪大空襲について知りたいと思って、3月になるといろんな会合に出ていた。小山さんはその中心にいた。新聞社など大きい会合だとたいてい小山さんが講師だった。
東日本大震災からは大昔の大空襲どころではなくなってしまったが、最近は自分の体力低下で外出しなくなったせいか空襲も震災も家にいて想っている。

久しぶりのアップルストア

先日購入したiPhone5sを使うのに、メールが入っている場合、まずボタンを押すと黒地に「メッセージを受信しました」と白文字、下の方に赤地に白く「了解」と出る。「了解」を押すと即座にトップページが出るのだが、長時間使っていないと居眠り状態のときがある。何度か押してここをクリアしても「スライドでロック解除」が動かないことがあった。うーんと考えて「再起動」してみたらスムーズに動いた。使い始めてから二回再起動するはめになったので、いまのうちにアップルに言ったほうがよいかなとネット予約したのが先週の金曜日。空きがあったのはいちばん早くて今日だった。

アップルストアに行くと二階から階段まで人が並んでいる。わたしは予約客なので上がってフロアにいる係員に声をかけた。広いフロアが人でいっぱいである。大阪でいちばん賑わって熱気のあるところ、それはアップルストア2階です(笑)。

座って待っているとすぐに呼ばれた。カウンターに並んでいるたくさんの係員がそれぞれ客と応対している。カウンターの背の高い椅子にどっこいしょと座った。
わたしは予約申し込み時に理由を書いておいたから、係の人はすぐに内容を把握できて「ソフトバンクで手に入れられましたね」と一言。ソフトバンクで手に入れたiPhone5sに出ている症状だそうで、ソフトバンクがいま直す作業をしているんだって。「ソフトバンクからアップデートのお知らせメールが届いているでしょう。それをしたらかなりよくなります」。この問題が片付いたらやろうと思ってた〜とわたし。行き違いだったのね。
お互いにニコニコしながら話が終わった。原因がわかったからルンルン。

帰りの階段は5年前の転倒を思い出してそろそろ一段降り。階段の下にいた白人の男性係員が「階段のあとに段差があるから気をつけてくださいね」と言う。「そうやねん、5年前にここでこけてん。階段終ったと思ったのに」とこけたところで会話。「お怪我はなかったですか」とか優しい大阪弁であった。

帰りは大丸でパンをいろいろ買い、ハンズで台所用品を買い、昔よく行ってた喫茶店でコーヒーを飲んでひと休みした。

スーザン・ヒル『丘 上下』

関口苑生さんの書評を読んで読む気が起こった。でも名前も知らなかった作家なので、まず先に出ていた「黒衣の女 ある亡霊の物語」を買ってみた。得体の知れない不気味な雰囲気が漂う作品に魅入られて、読後すぐにこちらも買った。スーザン・ヒル、すごい作家をいままで知らなかった。
「丘」は2004年に発表されたサイモン・セレーラー警部シリーズの第1作目。すでに7作が刊行されており、今年8作目が刊行される予定とのこと。本書が売れて次作も訳されることを願う。

イングランド南部の架空の田舎町ラファトンの警察署刑事部のサイモン・セレーラー警部が主人公である。サイモン・セレーラーは医師の家に三つ子のひとりとして生まれ、あとのふたりは医師である。セレーラーだけは医学になじめず、絵を描くのが好きなので絵画を学ぶが学校になじめず、法律の勉強をして警察に入った。そこで異例の出世で若くして警部に昇進した。線描画を描くセレーラーと警察官としてのセレーラーをきっちり分けて生活している。警察の人たちは画家のセレーラーを知らず、絵のファンは警察官のセレーラーを知らない。
P・D・ジェイムズのダルグリッシュ警視シリーズを思い出した。ダルグリッシュは詩人で詩集を出していることを警察の人たちに知られているが。
ラファトンには大聖堂の荘厳な建物があり、いまも信仰する人たのこころの拠りどころになっている。もうひとつラファトンにあるものは物語のタイトルになっているザ・ヒル(丘)である。

老人介護施設で真面目に働いていたアンジェラが失踪したのが最初で、次に失業中の娘デビーが行方不明になった。ザ・ヒルへ犬と散歩に行った老人が犬のリードを外すと犬はどこへ行ったのがついに戻ってこない。アンジェラはザ・ヒルへランニングに行っていた。

フレヤ・グラファム巡査部長はロンドンから転勤してきて間がない。離婚して心機一転ラファトン警察署で働きはじめた。続く失踪人を調べていて関連があると感じ若い巡査のネイサン・コーツとともに事件を追う。

町で開業している医師のキャットはセレーラーの三つ子のひとりである。彼らの母は教会の合唱団の世話をしている。フレヤは歌いたくなり合唱団に入る。
セレーラーは遅くなったフレヤを家に誘ってコーヒーを出し、またふたりはイタリアンレストランで食事を楽しむ。フレヤは恋に落ちる。セレーラーは女性から話を聞くのがうまい。

なんかね、普通のイギリス人のことがちょっとわかったような気になった。レジナルド・ヒルと重ね合わせて考えるといろいろと見えてきたような気がしてきた。
(加藤洋子訳 ヴィレッジブックス 上下とも860円+税)

ジョイス・メイナード『とらわれて夏』

少年ヘンリーの語る物語。
いまから20年前、ぼくは母のアデルと二人でニューハンプシャー州のホールトン・ミルズという町で暮らしていた。家を出て行った父は新しい妻マージョリーと彼女の連れ子のリチャードと二人の間にできた赤ん坊と四人で暮らしており、土曜日にはぼくを交えて食事に行く。父もマージョリーも普通にいい人である。義理のきょうだいのリチャードともうまくいっている。

母は違う。美しくてダンスがうまくて体の線が全然崩れていない。だけど他人と交わらずにぼくだけが話し相手である。
その夏、ぼくは13歳で通学用のズボンが必要になったので、母といっしょにショッピングセンターに買い物に行った。母は滅多に外出しないのだが仕方なしに車を出した。衣類の買い物を終えたあと別々な売り場へ別れて、ぼくは雑誌の立ち読みにかかる。ほんとうに読みたい「プレイボーイ」みたいな雑誌はビニールで密封されている。
「コスモポリタン」を熱心に読んでいると大きな男が話しかけてきた。マートの制服を着ているが血が出ていて靴にまで流れている。彼は「あっちにいるのはお母さんだろ」と言い、「きみの家に行ってもいいかな」と続け、「ぜひ連れて行ってくれ」となった。二人はフランクを連れて帰る。
フランクは君たちには嘘をつかないと刑務所の病院から逃げてきたと打ち明ける。二階の病室の窓から飛び降りたのだ。警察はあたり一帯を捜査している。アデルは動揺しないで日常生活を続け、フランクは家の修理をし、祖母がやっていたパイの作り方を教える。ぼくにはキャッチボールの相手をして野球を教えてくれた。
フランクは祖母と田舎で暮らしていたがベトナム戦争に駆り出された。帰国して不幸な結婚をして運悪く3人の殺人罪ということで捕まって刑務所暮らしをした。そして病気で入院したおかげでここで運命の女性と出会った。
アデルとフランクはヘンリーと3人でここからカナダへ逃げる計画を立てる。
思春期のヘンリーのこころが揺れる。女の子と知り合い影響されている。

20年後のヘンリーはニューヨークでデザートシェフとして働いている。お洒落な雑誌に彼の作ったパイが取り上げられた。フランクに習ったパイの作り方をそのまま受け継いだものだ。
【通販カタログに出ている高価な道具なんか買う必要はありません。生地の破れを補修するときは、親指の付け根がうってつけの道具になります。】
フランクは刑務所の図書室で寄付された古雑誌の箱の中からこの記事を見つけた。

ジョイス・メイナードの作品を読むのははじめてだったが、ヘンリーの静かな語りに引き寄せられて一気に読んだ。
ヘンリーの母アデルはかよわそうに見えて凛とした美しさを持った女性。要領が悪くて悪運続きの脱獄犯フランクに会って愛しあう。愛しあった5日間を永遠に忘れない。
少年の成長物語であると同時に、しっかりした芯のある恋愛小説だ。
去年アメリカで映画化された。日本での公開は今年5月。ケイト・ウィンスレットがアデル役。
(山本やよい訳 イースト・プレス 1900円+税)

マンガで覚えた料理

よしながふみのマンガ「きのう何食べた?」(1巻から7巻までSさんに貸していただいた)がすっごくおもしろい。あまりにおもしろいのでぱーっと読んで(最近はこれが多い。最後までいって納得してから2回目を読む)、いま2回目なんだけど、読む本がたまってきたので途中で止まっている。2回目を全部読んでから感想を書くことにして、今日は出ていた料理を作ったのでその話。
ゲイのカップルの生活を描いているが主に晩ご飯の話である。弁護士の筧史朗は6時で仕事を切り上げて帰ることにしている。帰りにスーパーで買い物をするのだが細かく値段を検討して今日の献立を決める。料理の過程が細かく書かれていてそのとおりに作ればできる。野菜中心で皿数が多い。
ご飯が出来上がるころに相棒の美容師 矢吹ケンジが帰ってくる。「シロさん、これうまい!」とケンジ。幸せなカップルの晩ご飯風景が楽しい。

この本を教科書に一皿の料理を作ってみた。
いんげんとじゃがいもの煮物(「きのう何食べた?」5巻より)
じゃがいも中4個を4〜5等分してひたひたに水を注いで水から煮る。
湯が沸いてきたら長さを半分に切ったいんげんを1袋分入れる。
(味付けにめんつゆを使っているのをパスして醤油とみりんにした。)
濃いめに味付けして汁気がなくなるまで中火で煮たら出来上がり。

やっていそうでやってなかったじゃがいもといんげんの煮物。さっぱりとしてうまかった。わが家の定番になりそう。

ジム・ローチ監督『オレンジと太陽』と児童移民のこと(2)

素晴らしい映画だった。見て良かった。
DVDを借りる前には絶対見たいと思っていたのに、いざ手元にくると重そうだなと後回しになる。ジム・ローチ監督はアイルランド映画の名匠ケン・ローチ監督の息子さんである。ケン・ローチ監督の映画もたくさんお借りしているが、まだ少ししか見ていない。どんどん見なきゃ。

イギリスのノッティンガムで暮らすマーガレット・ハンフリーズは夫と二人の子どもがいるソーシャルワーカーである。
ある日、仕事の場で会った女性シャーロットから自分の出自を調べてほしいと執拗に頼まれる。彼女は4歳のときに船でオーストラリアに送り出されたと言い、書類を差し出す。そんなことはあり得ないと思いながら調査を始める。後にシャーロットはマーガレットの調査で、死んだと言われていた母と再会できた。

夫は彼女の後押しをして書類や新聞記事を調べはじめる。マーガレットは休暇をとってこの調査を続けようと届けを出すと、担当者は2年の調査時間と資金が出るように計らってくれた。
彼女の活動のことが知られるようになり、出自を知りたいという依頼が殺到する。一人一人に面接して丁寧に対応していく。それに対して余計なことをするなという声も出てくる。
夫妻はただひたすら依頼者に応えて調査を続ける。マーガレットはオーストラリアに行くことが多くなり、夫がイギリスでの調査を担当する。

孤児院の子どもたちが長期にわたり密かにオーストラリアへ船に乗せられ送り出されていた事実がわかってきた。その数は13万人におよぶ。
〈白豪主義〉のオーストラリアは白人の労働力が欲しくて白人の移民を歓迎していた。児童移民は1970年になって有色人種も受け入れるようになるまで続いた。

マーガレットはオーストラリアで事務所として使うために庭付きの家を手に入れる。そこにはたくさんの人たちが集まってくる。
自分の出自を調べてほしい、母に一目会いたいという人たちに囲まれてのオーストラリア暮らし。
起業家のレンがみずから運転手をやってくれる。彼は修道院へ連れて行かれて性的虐待を受けていた。その修道院へ二人で行くシーンが重い。

マーガレットの調査により明るみに出た事実を認め、2009年にオーストラリア首相が、2010年にイギリスの首相が正式に謝罪し補償金を支払った。

エミリー・ワトソンがよかった。
「奇跡の海」「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」からだから長いこと見てなかった。

(マーガレット ハンフリーズ「からのゆりかご―大英帝国の迷い子たち」都留信夫/都留敬子訳 近代文藝社  2625円)

今日は雛の日、そして冬の大三角

数日暖かかったが今日は寒さがもどった。
昼前に姉の家に訪問介護に行った。いつものように梅田で買い物したが、今日は雛祭りの日につき、雛あられと小さな雛人形がのってるお菓子かごとちらし寿司を買った。その他3日分のおかずなど。
姉はちゃんと内裏びなを飾っていた。さすが長女である。妹はどうかな。末っ子で自分のお雛さまセットがあったからいまも飾っているかも。わたしは真ん中でなにもしてもらわなかったからいまもなにもしない。なんて僻んでいるようだがなにも飾ったりしない主義だから気に留めていません(笑)。
早い時間に花屋へ行ったと玄関にも棚にも仏壇にもトイレにも桃の花を主にピンク色の花がいっぱい。外は寒いが部屋の中は華やいでいた。

夕方帰ってきて半身浴してビールを飲んで疲労回復。晩ご飯の間に洗濯してさっき干していたら、ちらっと星が見えた。いつになく星がたくさんきれいに見える。木星しかわからんので検索した。
【冬の大三角が南西の空に広がっている。その北にある木星を加えると、大きな十字の形ができあがる。バランスよく見えるのは3月下旬ごろまで限定だ。こうした配置になる機会はめったにないので、ぜひ見上げよう。町中でも、簡単に見つけられる。】

冬の大三角形は、シリウス、プロキオン、ペテルギウス。
シリウスからまっすぐさきに木星があって線を引くように見ると十字形になっているのがわかった。今日のお勉強(笑)。
3月の下旬には火星とスピカが大接近とのことなので忘れないようにしよう。スピカは乙女座の星なんである。今夜のように空気が澄んでいればいいが。

ジム・ローチ監督『オレンジと太陽』と児童移民のこと(1)

女性ライフサイクル研究所のサイトにある村本邦子さんの「今月のトピック」2月の『「からのゆりかご」と児童移民』を読んで、ここで紹介されているジム・ローチ監督「オレンジと太陽」のDVDを思い出した。仕事が立て込んでいるのだがなにはともあれ見なくては。

映画「オレンジと太陽」はイギリスからオーストラリアへの児童移民がテーマである。17世紀以来、13万人を上回る子どもたちが船で運ばれた。
そこで思い出したんだけど、ミステリ作家レジナルド・ヒルの「異人館」(ダルジール警視シリーズではない作品)では、1960年代にイギリスの孤児院からオーストラリアに移住した祖母のルーツを探してイギリスへ来た若い女性サムが主人公である。祖母は11歳で何者かに妊娠させられ男の子を産んで死んだ。その子がサムの父親で、いま住んでいる家の養子となってきちんと暮らしている。サムは数学に秀でていてケンブリッジへ留学が決まり、その前に父親と自分のルーツを探りにイギリスの北西部の村にやってきた。父親の苦悩が映画「オレンジと太陽」の男性たちとだぶる。マーガレット・ハンフリーズさんは1986年に「児童移民トラスト」を立ち上げ、レジナルド・ヒルは本書を2005年に書いている。

真正面からはマーガレット ハンフリーズ「からのゆりかご―大英帝国の迷い子たち」があり、ひとつの例を「異人館」で読める。なんて書いたが「からのゆりかご」はまだ読んでないです。

遅くなったので肝心の映画の紹介は明日に。