近所にカステラ屋さんが開店

うちの近所はいつのまにかあちこちにマンションが建って、若いおしゃれなカップルが増えたなあとスーパーなどで感じる。子どもを連れた若い男性も多い。そして最近は豪華な高層マンションが建設中で、懐の豊かな人が集まってきそう。

近くの金属関係の会社や小さな印刷屋や小さな賃貸ビルが並んでいた道が少しずつ変わりだした。いまは古い建物と新しい建物が混在している。
1カ月くらい前に古い小さなビルが改装されだした。おしゃれな壁の塗装や窓や入り口を見て、こんなところにカフェかしらと思っていたらお店屋さんらしい。先日スーパーの帰りに前を通ったらカステラ屋さんだとわかった。
美容院の噂では、さっそく買って食べたけどうまかったでえとのこと(笑)。
うちは明日お盆集会があるので、お土産にちょうど良さそう。甘いロールケーキよりこっちのほうが上品だねとさっき買いに行った。
うそみたいに上品な店である。 店員さんも静かである。進物用と今夜のおやつとを買った。

食後のコーヒーによく合って上品なかすてら。
お店の名前はなんていったっけ。紙袋は無地だし、レシートも名無しである。今度行ったとき聞こう。

蒸し蒸し蒸し暑い

午後からのんびりと『この世の果ての家』を読んでいた。他の用事をしようと思うがふたりの少年の友情そして愛の物語に惹かれて離れられない。文字が細かいので今日はここまでと置いて、すこし昼寝をしたかったが起きてパソコンでツイッターを見ていた。おっ、遠くから雷が聞こえた。遠雷や〜 そういえばさっきネットで箕面と宝塚に落雷と読んだような気がする。大阪西区の天気予報を見たら、こちらにも大雨と雷がきそうである。と思っているうちにきた、きた、ざーっと降ってきた。慌てて洗濯物を取り入れた。けど、なんだか弱々しい雨だ。

喜んだのも束の間で雨はいつのまにかやみ西の方の空が明るい。なんじゃいな。
夕立がきて涼しくなると察してクーラーを切って窓を開けたのに風がない。うちわでバタバタ扇ぐ。蒸し暑いなあ。今年はじめて蒸し暑いと思った。
いま、夜が更けても蒸し暑い。
「雷三日」というから明日あさってと雷さんはきはるやろ。
明日から8月。

天神祭に雨が降らなくてよかった

今日は天神祭。昨日の天気予報では午前中は曇りで午後から雨になるはずだったが、今日になったら午前中も午後からも晴れだ。よかった、よかった、さすが天神さん。

午後から心斎橋へ用事で行ったら浴衣の男子が3人歩いていた。美形で細っこくて着物が似合っている。ひとりは手にナップザックを下げていたのもいい感じ。なぜか女子は見かけず。時間が早いのとミナミだからだろう。梅田ならすでにいっぱいいるはず。

用事をすませてからちょっとクリスタ長堀を歩いて買い物して帰った。カフェにも入らず、水を買ってベンチで飲んだだけ。夏の外出は近くても水筒を持って出ないといけないと痛感した。日が照ってなくても汗いっぱいかいて喉が乾く。

帰ってから水分補給だけしてちょいと横になったら爆睡してしまった。土日をヴィク・ファン・クラブ会報の最後を頑張ったから疲れている。出がけにポストに入れてほっとしたからだろう。

せかせかとクマゼミが鳴く

最近はわりと早く目が覚めてわたしとしては早起きしている。数日前に窓から突然クマゼミの鳴き声が聞こえた。うちのへんのセミの声は街路樹から聞こえる。なんとなくセミが鳴いたら梅雨明けと思い込んでいて、おお梅雨明けしたかと思ったが、そうではなくて相変わらず雨が降っている。今年の猛烈な暑さのせいで出てきたんだろうか。

今朝は姉のところに行くのに早めに家を出て公園を通ってから地下鉄に乗ることにした。蝉の声が超やかましく遠くまで聞こえる。最初はうれしく、真夏になるとうるさくてかなわん(笑)。今日はうれしくて、立ち止まって空を仰ぎじっと聞いていた。

姉の家に行くと一匹だけが必死のパッチで叫んでいた。おお、夏になったな、と庭を見ていたら、うーむ、イヤな奴、ヘクソカズラが塀の向こうから伸びてきている。

今夜は涼しいなあ。タオルケットで間に合うかしらん。
窓を閉めよう。

ブレードランナー的風景

晩ご飯のときはスダレを巻きあげ窓をいっぱい開けて風を通す。部屋の中を風が吹き抜けていい気分。もひとつのいい気分は、暗くなっていく外の景色を眺めることだ。食事はたいてい夕暮れ時にはじまり、日が暮れていくのに合わせて酔いがまわる(笑)。
暗い中を走るくるまの光がいく筋も見える。信号機の色が青、赤、黄と変わって光る。ずっと先に道路が交差しているところがあり、くるまが横切っていくのが見える。空中に見える高速道路を走るくるまのライトが光る。
ああ都会だなあ。

そして、夏になると毎夜見て気分良くなっているのがずっと先にある二つの高層ビルである。それぞれ離れて建っているのは昼間見ればわかる。近い方はタクシーで横を通ってこれかとわかった。片方は茶系統でもう片方はグレー系統の壁色である。それが夜になるとどちらも黒くて一つの巨大なビルに見える。窓の灯りがともっているのが夜中過ぎると徐々に消えていく。赤い信号灯が黒くなった壁にずっと灯っている。

まるでブレードランナーのようなとわたしは毎日見るたびにいっている。どこがブレードランナーかわからんけど、ブレードランナー的風景といって愛でている。

ご近所と交流

近所に引っ越してきた若いカップルと知り合ったら立ち話で気があって、ゆっくり話そうということになった。新居にワインと相方手製の食べ物を持って伺い、ビールとご馳走を出してもらって大パーティとなった。
近くなので乗り物の心配はいらないし、ソファにゆっくりと座らせてもらってよもやま話。聞き手がうまくのってくれて、昔のアメリカ村のことやうちらが経験した大阪の音楽状況なんぞを話した。興味をもって聞いてくれたけどこんなに聞き上手は珍しい。
ジャズからいまのクラブまでの話はうちらが主になっていたが、最後は彼らからヒップホップについて教えてもらった。
いまのヒップホップを次々に見せてもらって、その進歩を納得。いままで知っていたのは全然ちゃうやん。映像もすごく新鮮で惹きつけられた。みんなの中で踊ってる小柄な女性がいま人気と聞いて納得。
韓国のヒップホップもよかった。
初対面なのに長居して話に飽きないってすごいわあ。

夜桜を見に土佐稲荷神社へ

あちこちで桜満開という声が聞こえる。スーパーへ買い物に行ってもまっすぐ帰ってくるので、近所の桜は1本も見ていない。あとで帰りに公園にまわったらよかったと思う。
晩ご飯を食べて姉との定期電話をすませて食器を洗った。もう10時だがいまから夜桜を見に行こう。一人で出ようと思ったら、食後の散歩から帰ってきた相方が俺も行くとついてきた。
行き先はすぐ近くの土佐稲荷神社の境内とその横の公園である。神社境内は明かりが消えている。ほの暗くてよく見えないが桜満開のようだ。もうちょっと早く来ればよかったといいながら公園のほうへ行った。屋台がたくさん出ていたのがいま撤去作業中。そうか今日で終わりか。大型車がたくさん止まっている。これに乗って次の場所に行くのかな。

花見の人たちが少しだけ残っている。片付けすませて立ってしゃべっているグループ、肩を寄せ合って座っているカップル、うちらと同じように歩き回って所在なげな人たち、祭りのあとの寂しさですね。

戦後71年、敗戦後に植えたここの桜も大木になっていまや桜の名所である。阪急沿線に住んでいたころ、両親がここを訪ねたころがあって、細い桜がひょろひょろ植えてあったと言ってた。それがいまわたしが見ているこの古木だったんだなと感慨にふけった。両親はとうにいないが、戦前戦中にこの近くに住んでいた。

今日の散歩は一駅向こう

近頃めっきり散歩をしなくなった。数年前までよく歩いていた近所の公園にもご無沙汰のところが多い。どっかへ行くとなるとバスに乗る。以前はお年寄りって一駅でもバスに乗るんやなと言っていたのが、自分がそうなった。まあ一駅だったら歩き、二駅なら乗る(笑)。足腰が達者でなくなったのを痛感する。
今日は買い物がてらの遠出をたくらみ京セラドーム前のイオンに行こうと地下鉄に乗った。京セラドームができてから3回目である。いままでの2回は歩いている。ドームができたとき近所の電気屋さんが招待券をくれたので行ってみた。スタジアムで福引きかなんかしてお土産もらって帰ってきた。2回目は長い散歩の途中で立ち寄って観客席の上の方にあがった。それ以来だから10年以上経っている。

ドームまで地下鉄で1駅である。近い。そりゃそうや前2回は歩いて行ったんやから。
地下鉄を降りたらすぐ右にイオンがあって前にドームがある。たくさんの人が集まるところやから駅も広々としている。今日のドームはなにもないらしく買い物の人ばかりだった。
1階は食料品売り場になっており成城石井がある。スタバやサブウェイその他のお店がある。結局入らなかったが。成城石井もお菓子を食べないので見もせず。2階の衣料品のカジュアル売り場でセーターを買った。
今日はひとまずそれだけで地下鉄で帰ってきた。3階以上の売り場でなにを売ってるかも気にせず。帰ってからなんの売り場かなと気にしている。一駅だからまた見に行こう。

梅田は苦手、本屋はジュンク堂に

大阪駅のノースゲートビルディング西館に売場面積約4,000㎡の「蔦屋書店」がオープンしたというニュースを読んで一度行ってみたいと思った。相方に言ったら今日は仕事がいい塩梅に片付いたし行ってみようかと話が決まった。早めの時間にバスに座って街を眺めながら大阪駅前到着。ルクアイーレ9階と覚えていったのだが、長いエスカレーターで着いたのは10階だった。飲食街だったので、まずは座ろうとカフェに入って、おしゃれした人たちが通るのを眺めながらケーキセットで和んだ。では参ろうかと1階下に降りたら、商店街になっていてロフトや無印と三省堂書店があった。これは間違った。もう一つビルがあるようだ。だけどもうしんどいな。どっち向いてもなんだかきれいすぎ。
ということで、本屋はもうええわとエスカレーターで降りたら、さっきバスを降りたところだった(笑)。梅田はややこしくて苦手だ。

次は気が楽な西梅田方面へ。わたしの夏の基本のTシャツを買いに勝手知ったるL・L・ビーンへ行って3枚ほど買い、次はわれらがホームのシャーロック・ホームズへ。
ギネスとフィッシュ&チップスで和んでいるうちに、せっかく本屋に来たんだから本屋へ行こうと話が決まり、ジュンク堂へ。ゆっくり落ち着いて本を買った。これからも我が家の本はジュンク堂にするべえ。

買った本は、「ユリイカ」4月号(高峰秀子特集 1300円+税)、イアン・ランキンのリーバス警部ものの最新作「他人の墓の中に立ち」(早川ポケットミステリ 2200円+税)の2冊。
昨日はアマゾンで頼んだ中沢新一の「野生の科学」(講談社 2200円+税)が届いたところで、今月は本を買いすぎ。積ん読本が溜まりすぎ。

米朝さんのレコード『池田の猪買い』

えらい昔の話です。
むかし、むかし・・・思い出を掘り起こせば、1970年より前かもしれん、69年ごろだったろうか。わたしらができたてのカップルだったころ。
大阪駅前第一ビルにたしか「タイム」という小さなジャズ喫茶があった。いましょっちゅう行っているシャーロック・ホームズがある地下一階のもひとつ下の階の反対側にあった。
店ができたころから行っていて店の人と顔見知りになっていた。そのころは休みの日に奈良公園に遊びに行って帰りにタイムに寄ってジャズを聞くのが習慣になっていた。
ある夜、遅い時間に行ったら店はもう終わっていたが、一緒にどうですかとインスタントラーメンを作ってくれた。そのときにかかっていたのが米朝さんの「池田の猪買い(いけだのししかい)」のレコードだった。それから夜遅くタイムに何度も通って何度も聞いた。

わたしの家は戦争前に東京から大阪に引っ越してきたので、両親は東京弁で文化も東京志向だった。落語は江戸落語でレコードと落語本がたくさんあった。「もう半分」だって東京弁で聞いていた。大阪より東京のほうが上みたいな意識を親から自然に植え付けられていた。そんなもんでミステリーとジャズと落語、古本と古レコードを我が家の文化として育った。

そんなわたしへの一撃は米朝さんの「池田の猪買い」だった。
十三と三国の渡しが噺に出てくるのも、新町を焼け出されて阪急沿線に逃れ住んだ我が家を思い出してなつかしかった。

それからうん十年も経ってから田辺寄席に行くようになって、2005年に桂春之輔師匠の「もう半分」を聞き、「もう半分」は上方が元だと知った。その上に物語の舞台が現在のわたしの生活圏なのである。

桂米朝師匠のご冥福をお祈りします。