市内バスの小さい旅

大晦日だが我が家の行事はなしで朝から姉の家に行きお手伝い。布団を干し、古新聞を片付け、カレンダーを掛け替え、正月の花とお餅を飾っているうちに、おせちが到着。すぐに夕方になった。
姉は最近とみに疲れやすく、物忘れがひどくなっているので、週間カレンダーをノートにざっと書いておく。週に2回のデイサービス、週に2回のヘルパーさん1時間来宅、それぞれの医院に行く日、マッサージに行く日とけっこう多忙なのである。

夕方早めに帰ったが、待てどもタクシーが全然通らない。思いついてバスの停留所に立っていたらバスが来た。街の中をまわりまわって大阪駅前に着く。初めて通る道が珍しくきょろきょろ窓の外を見ながら、咳用の飴があったので舐めながら。
淀川を渡って中津を通ると梅田が見えてきた。なんだか懐かしい。バスの停留所は駅の北側である。昔だったら駅の裏で貨物を扱っていたところだった。いまは遠距離バスの発着場所であり、市バスの終点でもあるわけだ。ぐるっとまわって西側に出たらタクシー乗り場が見えたのでやれやれ。もう地下鉄やバスの停留所まで歩く元気なし。

風呂で疲れをほぐし、日本酒でもらってきたおせち料理を食べた。旨いものはその日のうちに(笑)。

「シカゴ・カブスとリグレー・フィールドに関する報告書」で山口由美子さんを偲ぶ

サラ・パレツキー『カウンター・ポイント』をようやく読み終わった。読書中に気がついたのだが章のタイトルに野球用語が多い。というよりほとんどである。1遊撃手、2ホームベース、3スラッガー、4出塁、5カーブで三振・・・というように。そしてリグレー球場が重要な舞台である。ストーリーに夢中になって読んでいたが、後半になって山口由美子さんを思い出した。
山口さんはサラ・パレツキーさんが最初に来日されたときにVFC会員になった。そして5年くらい会員だったが仕事が忙しくなったと退会された。その後は道でばったり会ったりして何度かお茶したが、連絡が絶えてしばらくして新聞に訃報が載った。57歳で心不全だったが、やっぱり元プレイガイドジャーナル編集長や、新聞に載ったなあと思ったものである。さっき検索したらウキペディアにあった。「プレイガイドジャーナル」は略して「プガジャ」という大阪発の情報誌で、80年代頃は知らない若者はいなかったほどの人気だった。

まず、VIC FAN CLUB のサイトへいって
トップページの目次でCHICAGOへ。CHICAGOの目次の一番下に「シカゴ・カブスとリグレー・フィールドに関する報告書/山口由美子」(1997年7月)があります。
文房具の調査員(当時雑誌に連載してた)だったミコさんがシカゴのリグレー球場について調査した報告書です。わたしも依頼人として登場しています。

春菊のサラダとタンポポのサラダ

鍋物には欠かせない春菊だが、新鮮なのが手に入ればサラダがうまい。今日相方が近所の八百屋さんで買ってきた新鮮な春菊は緑が濃くて香り豊か。
八百屋さんに教えてもらった食べ方は、茎は別にして炒めて食べる。葉っぱをきれいに洗って切ってボールに入れ、そこへ鯖缶を入れてかき混ぜる。それでいいんだって。今日の我が家はハムがあったので1センチ角ほどに切ったのを一掴み入れた。そして塩胡椒してオリーブオイル。うまい一皿だった。

大昔に泉北に住んでいたときは春になるとタンポポを採ってきて食べた。よく洗い、ゆで卵をつぶしたのとベーコンを小さく切って炒めたのを混ぜた。タンポポの葉のミドリと卵の黄と白、赤いベーコンが混じってきれいだった。そしてうまかった。タンポポのサラダという言葉がおしゃれで好き。

この辺りの道端にもタンポポはよく咲いているが採って食べる気がしない。でも、いざ食料がなくなったときには、タンポポだけでなくハコベやナズナ、ヨモギ、ツクシ、カラスノエンドウなど見分け方を知ってる雑草を食べるつもり。

体と心の手入れ

午後からつるかめ整体院に行って体の手入れをしてもらった。最初に背中をやってもらっているあいだはよくしゃべる。横向きになったらだんだん眠くなり言葉少なになり上向きになったら気持ち良く寝入っている(笑)。夢を見ていたような気がするが、外の道からなにか音がしたのが電話のベルに聞こえて「あっ、電話!」と身を起こした。寝ぼけてました(笑)。事務員生活が身についてる。
いい気分で来年一回目の予約をした。

昨日の思いつきをやってしまおうと歩いて堀江へ。さっさとジョローナllorona’sに到着。なんか可愛らしものが欲しいねんといっていろいろ見せてもらった。
姉と姪とその娘には口金のついた巾着バッグ、ピンクのロマンチック柄、猫柄、ふくろう柄がそれぞれ楽しい。ジャンケンで勝った順にとってもらおう。
わたしのは黒地にピンクのトウシューズ柄にした。いちばんいい(笑)。
しゃべりながらお店をうろうろして、紅色の厚手カーディガンを見つけた。いつもなら見向きもしない色だが最近ハデな色に目がいく。
帰って着てみたらよく似合う(笑)。黒のタートルネックの上に着たらよかろうと相方の意見である。来年は赤やピンクやブルーや華やかな彩りのわたしに会えますよ。コートは黒やけど。
買い物とおしゃべりで心の手入れができてよかった。

あと4日で今年が終わる

年をとると月日の経つのが早いと年のいった人はだれでもいうけど、ほんまに早くて困るし、戸惑うし、難儀。特に11月からが早くてあっという間に正月目前となった。冬至もクリスマスもなにもしてないのに終わってしもた。
まあそんなに焦らなくても、遊びごとはしなくても、昼も夜もゆっくりとご飯を食べる余裕があるんやから幸せなもんだと思いましょう。

大晦日に姉の手伝いに行くのを前から決めている。用事とかより肩と背中を揉ませながらしゃべるのが姉の楽しみ、わたしのーなんだろうーボランティア精神かしらね(笑)。おせち料理を頼んでくれてるのでもらって帰る。

明日は整体に行って、帰りにちょっと買い物に行くつもり。姉と姪とその娘へのお年玉の品物をまだ買ってなかった。焦る〜 いいものがあればいいけど。いままでも気にしてたけどこれというものがなかった。堀江から心斎橋へ行けばなんとかなるでしょう。

ウディ・アレン監督 ケイト・ブランシェット主演『ブルージャスミン』

昨日はなにが見たいか思いつかなくてこれならいいかと見たんだけど・・・今日になって見たい映画あったやんかと思い出した。ケイト・ブランシェットの『ブルージャスミン』。去年のアカデミー主演女優賞をとった。
始まるとすぐに思い出した。ヴィヴィアン・リーが主人公ブランチを演じたエリア・カザン監督『欲望という名の電車』。妹(キム・ハンター)とその夫スタンリー(マーロン・ブランド)とその同僚ミッチ(カール・マルデン)の舞台劇の映画化。杉村春子がブランチをやった文学座の舞台も同時に思い出した。
狂っていくヒロインの姿を見るのはつらいが、女優にとってはやりがいのある役だろうと思う。ブランチもジャスミンも。

ジャネットという本名をジャスミンに変えて、名前のとおりの美貌と優雅な身のこなしで生きてきたジャスミン。ニューヨークで金持ちと結婚して超豪華な暮らしをしてきたが、夫が逮捕され自殺し彼女はすべてを失う。ともに養女だった妹を頼ってサンフランシスコにやってくる。飛行機に乗ってもファーストクラスに慣れていたからとランクを落とすつもりはさらさらない。とっても上手に奥様ファッションで決めている。

社交生活は得意でも働いたことがないジャスミン。歯医者の受付に就職してそのお金でパソコン教室へ行く。パソコンを覚えてネットで資格を取ってインテリアデザイナーになるつもり。そうはなかなかいかないだろうと思っていると、パーティで知り合った男性と結婚といううまい話になる。だが、身から出たさびでみんなうまくいかず、部屋を飛び出したジャスミンは街のベンチに座り延々と独り言をいう哀れなシーンで終わり。

グレン・フィカーラ/ジョン・レクア監督 ジュリアン・ムーア主演『ラブ・アゲイン』

心温まる映画が見たいなと探してジュリアン・ムーアだからと期待した。笑って見終わったがちょっと柔らか過ぎ。まあ予備知識なしで見たんだからしかたない。テレビドラマを見ているようでお腹の底から笑えなかった。達者な俳優がたくさん出ているのにもったいなかったなあ。

10代からつきあって結婚して浮気もせずにきた40代の夫婦だが、妻エミリー(ジュリアン・ムーア)が同僚(ケビン・ベーコン)と浮気したのを知って、夫キャル(スティーヴ・カレル)が責め離婚にいたる。裕福そうな家には妻と子供2人が残る。
キャルはバーでナンパしようと頑張るがダサくて相手にされない。それを見ていたかっこいい男ジェイコブ(ライアン・ゴズリング)が手取り足取り指導してようやくナンパ方法を会得する。でもなかなかうまくいかないもので、これでもかと笑わせる。
ジェイコブのほうはプレイボーイだったのに若いハンナ(エマ・ストーン)にメロメロになる。ハンナが失恋したのに同情して家に連れて帰ったのだが、ふたりがくっつくところが笑わせる。

芸達者な俳優が揃いいっぱい笑わせてくれて楽しい映画なんだけど、あまりにも上手くいきすぎるところにモンクをつけたくなった。

今宵の友は『カウンター・ポイント』と『キャロル』どっちにしよう

毎度のことだがクリスマスだからといってなにをするわけでもない。どこかへ行くわけでもない。そろって本とパソコン相手の年寄り夫婦である。
相方がスーパーでスペアリブの大きなパックをを買ってきた。ふだんは売ってないのにクリスマスやからかな。早めに火にかけておいてお風呂に入り、さっぱりしたところで夕食。ワインがうまい。

さて食後、これから会報作りの最後の綴じと封筒入れをして明日ポストに出せるようにする。これをやらないと暮れも正月も来ない(笑)。相方は某クラブへ行くらしい。
孤独な(笑)夜を、本(サラ・パレツキー『カウンター・ポイント』)とウィスキーとナッツか、それともDVD(『キャロル』)とコーヒーと一切れ残してあるシュトーレンにするか、考えるところなり。

忘年会のようなもの

姉の家の小掃除をしに二人で行った。古い神棚が高いところにあるので、背の高い人に頼むというわけ。それから庭の植木の世話をした。水仙が咲き出している。
夕方早めに風呂に入り、晩ご飯はうどんすきで忘年会のようなもの。鶏肉、かき、ぶり、豆腐、ねぎ、春菊、生椎茸をたっぷり食べて、うどんを入れたらダシのうまいこと! ビールの後に熱燗が出た。

午後から出かけたら梅田は混んでる様子なので、デパ地下は敬遠してイカリスーパーで買い物をすませた。ありがたいことに上等なかきとぶりの切り身があった。
デパ地下はいつも開店時間に行くから空いているが、お昼ごろだと混んでるなあ。しかも3連休で明日はクリスマスイブだもんなあ。
タクシーの運転手さんによると、今日は宝くじを買いにたくさん梅田に人がでてまっせーとのこと。聞かれたので、わたしは宝くじ買ったことがないというと、それがよろしいわ、だって。だいぶんにつぎ込んだらしい。

サラ・パレツキー『カウンター・ポイント』を読み出した

ヤマト運輸の「ネコポス」で本が届いた。ありがたいシステムやなあとしみじみ包みを眺めてから開いた。最初の数ページしか読めなかったけど、ヴィクの事務所に依頼人がきた。昔の恋人!
本にはまり込んでばかりいられない。まずはヴィク・ファン・クラブ会報の「あとがき」を片付けなくてはととりかかった。書き上げないうちに晩ご飯になった。あとは夜なべ仕事だ。
晩ご飯の片付けしてからすこし読もうと思ったが、毎夜定期便の姉への電話20分がある。天気予報に夜中に雨があがって明日は天気になるとあったので、洗濯機に走った。夜中に干しておけば明日ぎりぎりまで寝ていられる。明日は姉の家で晩ご飯を食べる。帰るまで読書はお休みだ。だからこれから会報できるぶんやって本をできるだけ遅くまで読むことにする。

25年前の恋人が出てくると広告で読んで誰のことかしらと考えていたけど、わからないはずだ。そんなことがあったなんて。その相手がヴィクの探偵事務所にやってきて25年前の事件を調べてほしいと頼む。いやいや頼まれてしまうヴィクだが、このあとのめり込むんだろうな。とんでもない事件があったのだろうなとドキドキしながら読む。楽しみ〜
文字が大きく読みやすいのはありがたいが622ページもあって重い。通勤読書は無理みたい。わたしは通勤してないけど老婆心で(笑)。
(山本やよい訳 ハヤカワ文庫 1300円+税)