音色と色気 SUBにて

今夜のSUBは、ベース西山満さん(78歳)、ギター竹田一彦さん(74歳)、ドラム海老沢一博さん(66歳)というトリオによる演奏。お店に入ったら「ここに座り」と一番前の席。ドラムの真ん前だったが、肝心のドラムの海老沢さんを知らないのであった。今夜行ったのは今年最後の西山さん&竹田さんの日だからなのでドラムが入るのねと軽く考えていた。それが大間違い、たいへんなドラムを聴くことになった。

演奏前に西山さんが42年前からの知り合いだと紹介されて演奏が始まった。うわっ、すごい! ものすごい!! 特にブラシの動きが変幻自在の音を奏でるのにはまいった。何十年ぶりかでこんな音を聴いた。70代、60代だからシブイなんてとんでもない。今夜の3人はみずみずしく色気のある演奏だった。ほんまに良かった。

終わってから海老沢さんとお話させてもらったのだが、「ドラム一筋でこられたんですか」なんて冷や汗ものの質問をしてしまった。帰って検索したらすごい方だったんでびっくり。バカな女なんて顔をせずに「これしかできない人間なんですよ」と答えてくださったが、ほんまに冷や汗もの。先に調べていけばよかったが後の祭り。でも衝撃が大きかったぶん感激も大きかった(笑)。

三郷市特産品 小松菜煎餅

埼玉県三郷市に住む友人から煎餅をいただいた。三郷煎餅と小松菜煎餅のセットである。煎餅といっても丸い平たいものでなく細長く、2本ずつ袋に入っている。約1×1×10cmの棒状のもので、見かけは煎餅というよりも〈おかき〉だと思った。なんで煎餅なんかな。
〈おかき〉を検索したら〈「せんべい」と「おかき」と「あられ」の見分け方〉という記事があった。
【せんべい」は原料で簡単に区別ができる。「せんべい」はうるち米、「おかき」と「あられ」はもち米からできている点で大きく違うのだ。】
そうなんだ、かたちはどうであれ、三郷煎餅&小松菜煎餅はうるち米でつくられているから煎餅なんだ。
そして、三郷市は小松菜の産地なんだって。だけど原料表示を見たら小松菜煎餅には小松菜は入っていない。食べたらおいしいけど小松菜の味はしないよ。袋には小松菜の絵が描いてある。
夜中の煎餅と番茶はおいしい。あとのことは考えないでおこう。ブログ書くために食べたんだもんね。

アガサ・クリスティー『五匹の子豚』

エルキュール・ポワロが主人公の作品を読んだのはほんまに若いころで、なにを読んだかも覚えていない。アガサ・クリスティーの本を数冊読んでいてそのうちにあったのはたしかなんだけど。
「五匹の子豚」というタイトルを見て「マザー・グース」やなと思ったけど、あれは「三匹の子豚」だったなと思う。で、軽い作品だと思って読み出したら軽くなかった。タイトルは軽く内容は重く。
ポワロは若くて美しい女性カーラの訪問を受ける。16年前、彼女が5歳のときに母親が父親を殺したとして逮捕され有罪判決を受けた後に病死した。カーラが21歳になったときに見せるようにと遺言された母からの手紙には私は無罪と書いてあった。愛する人と結婚しようとしているいま、なによりも真実を知りたいと思う。ポワロは引き受ける。

まず弁護士や警察官や裁判官を訪ねて状況を聞いていく。弁護人の言葉「・・・田舎の大地主で家に引きこもっている」ポワロの頭の中には伝承童謡の一節が響き渡った。 “この子豚はマーケットへ行った、この子豚は家にいた” ポワロはつぶやいた。「兄さんのほうは家にいた・・・」。事件の中心になった娘のことは「この子豚はローストビーフを食べた・・・」。
すべて母親キャロラインの犯行としか考えられない状況である。

次に関係者5人(五匹の子豚)を訪ねる。話を聞いたあとで5人に思い出したことを手記にしてもらう。そこからポワロの灰色の脳細胞(本書にはこの言葉はでてこなかったが)が活躍し出す。ポワロは私立探偵である。彼が言うには、私立探偵が訪ねていくと、男性は「失せろ!」といい、女性は探偵に必ず会うけど、会ったあとに「失せろ!」というんだって。

キャロラインの妹のアンジェラは冒険家として学者として名を挙げている。彼女がポワロの頼みにたいして「うん」と言わなかったとき、ポワロは小さな質問をひとつさせてくれといって聞く。事件のあった日に「月と六ペンス」を読んでいませんでしたか。なぜかと聞かれて「あなたにお伝えしたかったのです、マドモアゼル。ほんの小さな、つまらないことに関しても、わたしが魔術師のような力をもっていることを。・・・」

そして最後のシーンは五匹の子豚たちを一堂に集めて真犯人を指名する。
1942年に発表されたポワロもの長編の21冊目で、“回想の殺人” テーマの最初の作品だそうだ。昨日、雨の降る午後コーヒーとチョコレートをかたわらに用事をさしおいて読みふけった。今日はもう一度ゆっくりと味わった。渋い〜
(山本やよい訳 ハヤカワ文庫 860円+税)

雑貨店OMIYAGEはザ・テーチャーズの新作がいっぱい

今年のはじめにOMIYAGEではじめて見たハンドメイド小物ブランド「the teachers(ザ・テーチャーズ)」の雑貨たち。会期中に何度か行って手提げ袋、ペンケース、印鑑入れなんかを買った。印鑑入れはがま口型で布の柄がみんな違っていて素敵だ。結局1050円のを8個買って、義兄の葬儀のときに参列していた女組に配った。中元歳暮もクリスマスお年玉もしたことないので罪滅ぼし。
手提げ袋は見る人に衝撃を与える可愛らしさで、女子はみんな欲しがる。ペンケースもiPhoneを出すときにちらりと見せると、かわいい〜と言ってくれる。で、おもむろにOMIYAGEの場所を教える。

先日のパノラマで、あとから来たはしもっちゃんとお友だちが興奮してOMIYAGEに行ってきたと言う。そして一財産使ったって買い物を見せてくれた。可愛らしものがいっぱい。見てたらガマンできません。ハガキをもらってたのを思い出し今日行ってきた。
結局緊縮財政だから自分のものはなし。お世話になっている方にぴったりのセカンドバッグ、その他細々と妹や姪たちへのプレゼントを買った。来年そうそうはまだやっているそうだからお年玉もらったら行こう(笑)。

バーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)『運命の倒置法』

この本の前に読んだ「階段の家」はずいぶんと時間がかかったが、今回は前より長いのにわりと早く読み終わった。
イギリスの田園地帯サフォークのカントリーハウスに住む夫婦が、死んだ飼い犬を埋葬しようと広い庭園中の動物用の墓地へ行く。とにかく広い庭園で池があり林が三カ所ある。20エーカーもの土地を所有していると所有物の全容を見極めるのに時間がかかると記述がある。20エーカーってどのくらいなのかしら。最後に埋葬されたらしい犬塚の右側を掘っていくと小さな骨がいくつも出てきた。「見たまえ、こいつは犬の頭蓋骨ではないだろう? 猿のでもないな?」

犬でもない猿でもない頭蓋骨の出現で、当時その屋敷の持ち主だったアダムの現在になる。妻と娘のいるコンピュータ販売業者だ。そして産婦人科医のルーファスは妻マリゴールドがいる。薬局店員でインド人のシヴァはいまは妻のリリがいる。その他、アダムの元恋人のゾシー、家事をしきっていたヴィヴィアンもいた。
その屋敷はアダムの祖父のものだったが、遺言で父を通り越し孫の手にわたった。土地と屋敷はあっても現金がない彼らは家具や食器を売って一夏を過ごす。彼らの自堕落な暮らしぶりがしつこく描かれる。そして現在の彼らの姿と交差して息苦しい展開となる。そして事件が起こる。

彼らは事件直後に別れてそれぞれの人生を送ってきた。新聞記事で頭蓋骨の出現を知った彼らは連絡し合って対策を考える。過去は現在の生活を壊していく。
いまの持ち主は屋敷を売りに出し、最後は新しい住人がやってくる。不気味なうまい結末。
(大村美根子訳 角川文庫 680円)

清々しい気分でpanoramaのパーティ

昨夜は結局遅くまで頑張って会報を仕上げ、お風呂に入ったのは4時半だった。お風呂の気持ち良かったこと♪ はなさん作の太めの蠟燭のゆらぎがとってもきれいで長湯した。

今朝は10時起きで残りの用事を片付けお昼には宅急便も出してすっきりした。そして2時間の仮眠のあと気分よく起き、相方とパノラマへ。
2時から9時まで「panorama手芸部モケモケ展クロージングパーティ」がある。4時近くなって出かけたら大賑わいで知り合いの顔もたくさんあった。タイラーメンセットを食べてコーヒーをもらって空いたテーブルにいったら、DJのmikiakoさんが小さな子ども2人と遊んでいる。そこで話をしていたら、DJしていたYA△MAさんがもどってこられた。2人はYA△MAさんの子どもさんだった。大きなほうの子は〈あやとり〉に夢中で、〈ハシゴ〉をつくっている。真似してやってみたができない。ただ相手になってとり合いするのは手が覚えていて、〈川〉から〈つづみ〉まで相手になることができた。その合間にYA△MAさんと親しくお話することができてすごくラッキーだった。

わたしがパノラマへ行き出してから1年以上経つので、けっこう知られた顔になってきた。でも、こちらは年寄りだから目立つし覚えやすいけど、向こうはみんな若くておしゃれだから、一回会ったくらいならだれかわからない。今日も挨拶されて戸惑って、そのようなことをつぶやいて謝った。

世の中変わったなーと思うのは、今日のような昼間のパーティだと子どもさん連れがたくさんいること。子どもたちはみんな可愛いくてその上に場慣れしていておとなしい。昔は子どもができたら絶対に子連れで遊ぶってなかった。この子たちはお腹にいるときから音楽を聴き慣れているんだろう。

モケモケ展の手芸品とはなさんのアロマ製品を買って買い物の楽しさも味わったし、いい日曜日だった。
昨夜の苦はどこかへ飛んで楽しい夕方から夜を過ごして幸せ。今日も話していたんだけど、こんなにお金がなくても笑って過ごせるってすごい(笑)。

バーバラ・ヴァイン(ルース・レンデル)『階段の家』

長いことかかってようやく読み終えた。終わったときはどんな出だしだか忘れていて読み返したくらい。ルース・レンデルが別の名前で本を書いていることは知っていたが、本書を読んでその理由がわかった。ルース・レンデルのしつこいところ、いやらしいところをますます強くした作品を別名で書いているんだ。そのしつこくていやらしいところが気持ちいいんだからすごい筆力だ。

ある日、タクシーからベルの姿を見たエリザベスは追いかけるが見失う。ベルは刑務所にいるはずだった。それから連絡がついて二人は再会する。
エリザベスの家族にはハンチントン病という遺伝的な病気があることを14歳のときに知った。それを話したのはベルだけである。

エリザベスは母の従兄の妻であるコゼットの世話になっている。コゼットは夫を亡くした後に、陽気な未亡人生活に入って〈階段の家〉を買い、たくさんの居候を置いて陽気に暮らしている。コゼットは気前がよく親切で〈階段の家〉の一室をエリザベスが小説を書くための書斎にしつらえてくれた。エリザベスはそこで売れる作品を書き不自由のない生活を送っている。
再会したベルを同じ家の別の階で暮らすように世話をするが、エリザベスの部屋で二人が抱き合うシーンは読む者の心を不安にする。カメオのブローチの肖像のような横顔を持つ美しいベル。

働くことをいっさいしないベルは本も読まないでテレビを見ているだけだが、エリザベスが読んでいるヘンリー・ジェイムズの「鳩の翼」に異常に興味をもち話をさせる。そして「鳩の翼」にならって遺産を狙う計画を立てる。

コゼットの恋が細かく描かれ、相手の謎っぽいマークとなかなか結ばれないのが、ついに結婚までいったとき、悲劇が起こる。
(山本俊子訳 角川文庫 680円)

我が社の忘年会(笑)

昨日の夜ツイッターでふと書いた〈忘年会とかボーナスとか、なにもカンケイないけど、ちょっとギネスでも飲みに行くか。誘ってみようかな夫婦忘年会(爆)〉に相方からRTがついた。〈そやな、とネットで応えてみる (^^; 〉
ということで、我が社(社員は相方とわたし)のささやかな忘年会が梅田のシャーロック・ホームズで開催された。今日はシャーロック・ホームズでは大阪府ダーツ協会の総会が催される日で、たくさんのダーツ仲間が集まっていた。遅めに行ったら迷惑をかけるところだった。早めに行ってよかった。ゆっくりとギネスを飲んで料理を食べた。今年の最後になるだろうし、ヴィク・ファン・クラブの例会を来年もよろしくの気持ちをこめてたくさん食べて飲んだ。
それからぶらぶらと大阪駅を通りイカリスーパーへ寄ってから、ヨドバシのマックの売り場へ行ってiPad(まだ買わない)と今度買おうと思っているMac miniを眺めた。

二次会は心斎橋のバー ベース。わたしは温かい飲み物が欲しくてカルーアミルクとホットワインを飲んだ。それに中近東風の味がする料理をもらっていい気分。女主人のKさんともうひとりの女性客と話がはずんだ。バックにジャズを流してくれたのが、クリフォード・ブラウンとマックス・ローチの曲で、しばしジャズ談義も。

ルース・レンデル『わが目の悪魔』

さきにウェクスフォード警部のシリーズを読んでよかった。本書を最初に読んだら「もうええわ」だったかもしれない。レンデルの短編をひとつ「ミステリマガジン」で読んで「もうええわ」と言ったわたしである。うまいという点では最高なのだが、どこかイケズな感じがするところがどうもいけない。2冊読んだウェクスフォード警部ものは警部の人柄が良くて、犯罪はえげつなくてもすっきりと読めた。

主人公アーサー・ジョンソンの孤独な生活と性癖が、同じアパートに引っ越してきたもうひとりのジョンソン(アントニー・ジョンソン)の存在で狂っていく過程が描かれる。アーサーは厳しい伯母に育てられた。きちんとした服装でいること、室内を清潔にしておくことなどを躾けられた独身の中年男で、他の入居者とは一線を画している。アパートの地下室は荒れたままでだれも入って行かない。そこに置いてあるマネキン人形への行為がアーサーの隠し事である。上の窓から地下室への出入りを見られたらたいへんなことになる。

もうひとりのジョンソン、アントニーは大学の研究者だが人妻ヘレンと愛し合っている。アントニーへのヘレンからの手紙を間違って開封したアーサーは、それ以来ヘレンの手紙を開封して自分で書き直したのと入れ替えしたりする。アーサーの妄想がふくらんでいく。
アントニーはヘレン恋しさでいたたまれない。どうなるかと読み継いでいくと、最後はうまくまとまってほっとした。

今夜のSUBは久しぶりの西山さんと竹田さんのデュオ

西山さんと竹田さんの演奏を月に一度は聴きたいと思っているのだが今回は間があいた。今日は行かなくちゃとは思っていたのだが、“ジャズやねん”こと藤岡さんがツイッターで、「今日はSUB」とつぶやいてはるのを読んで「わたしもSUBいこう」とそのあとにつぶやいていた。

西山満さんのベースと竹田一彦さんのギターで毎週金曜日に行われるライブは15年続いている。今夜はそれにまた1ページの歴史が加わる。いつもすごいと思うのは、今回は前回よりもいいなという気持ちにさせてくれること。今夜は男性客が圧倒的に多くて、女性はふたりだったが、長い期間のファンが時間がとれればこうして聴きにくるのが素晴らしい。
「バードランドの子守唄」だったか、ここで演奏するのははじめてだと言われたが、すごくしっくりしてた。あとなんだっけ、好きな曲なんだけどすぐに曲名を忘れてしまう。ふぇーっと戦慄しながら聴いておった(喜)。

藤岡さん(フリーペーパー「関西ジャズガイド WAY OUT WEST」を編集発行されている)とうちは目と鼻の先に住んでいるのだが滅多に街で会ったことがない。共通の知人のこととかネットのこととか久しぶりでいろいろとお話しできてよかった。
SUBは演奏が終わってからの雑談もまた楽しい。