泉北・栂で「日野皓正 ジャズコンサート」

SUBの西山さんにチケットをいただいて堺市立栂文化会館の「日野皓正 ジャズコンサート」へ行った。ずっと昔、泉北・泉ヶ丘に住んでいたことがある。本町まで通勤するのがたいへんだったが、自営になってからは交通費にまいって、市内へ転居したのだった。今日は地下鉄御堂筋線で中百舌鳥まで行って、泉北高速鉄道に乗り換えた。1時間半の見込みで行ったら開場時間ジャストだった。

日野皓正さんの人気はえらいもので広い会場が満席だ。オープニングは荘司幸恵QUARTET[荘司幸恵(p) 鈴木一郎(g) 財 盛紘(b) 中野 圭人(d) +ISA(vo)]。いつもSUBで聴いている彼らが大きな舞台で気張りながら、いつも通りの楽しい演奏をしていた。ISAさんのヴォーカルもいつものように楽しい。指トランペットになると客席がざわめいた。わたしもはじめて聴いたときは、それはなんていうの?って聞いたっけ。

日野さんのバンド[日野皓正(tp) 西山満(b) 藤井貞康(pf) 竹田一彦 (g) 宮哲之(ts) 鬼束大我(d)]はドラムの13歳大我さんの他は関西のジャズを支え続けてきた熟練のミュージシャンたちである。日野さんの艶のある音が響く。普遍的でありフリーであり、やっぱりすごい。いつもお店で生の音を聴いているので、大舞台からのマイクを通した音は迫力あるわ。目をつぶって聴いていると竹田さんのえも言われぬギターの音が気持ちよい。メンバーが演奏中はマラカスを振ったり躍ったりとサービス満点の日野さんであった。西山さんとの長い友情を感じた。ISAさんのヴォーカルも華やいでいた。服も気張ってた。よかったよ、ISAくん。

最後は全員参加プラスお手伝いにきていたピアノの由加さんたちも入っての日野さん作曲のブルース。楽しく盛り上げて終わった。拍手がいっぱい。

おばちゃん、おばあちゃん、とか、わしは言われとうない

さっきツイッターをやりながら相方が怒っているので、どないしたん?と聞いたらこういうことだった。ロイターの記事に『「おばあちゃんDJ」、フランスのナイトシーンを席巻』というタイトルがあって、このタイトルはないやろということ。
パリで69歳の英国人女性ルース・フラワーズさんのDJとしての才能に注目が集まっているという。サングラスでおしゃれなかっこしたルースさんの写真がある。すごーくカッコいい。相方の言い分は「おばあちゃん」とはなんやねんということ。そんならおれは「おじいちゃん」か、言われとうないわということだ。

わたしも経験がある。神戸の震災ボランティア「週末ボランティア」に参加していたときのこと。若いだろう女性に「おばちゃん」と呼ばれた。一度目は「あんたのおばちゃんとちゃうで」と言ったが、二度目は無視した。だって「おばちゃん」とちゃうもん。周りの人たちが息をのんでいる。言った本人もじっとしていたが立ち去った。仲間とべちゃべちゃしゃべりながら。その後のレクチャーのとき、代表が「おばちゃん」は使わないようにと言った。「おかあさん」と言いなさい(笑)。

「ユリイカ」2月号 ソーシャルネットワーク特集

「ユリイカ」は昔読んでいた雑誌でこの10年間ほどは全然買ってなかった。1月号がジャン・ジュネ特集だったので久しぶりに買ったら、次がこれで2回連続買ってしまった。
特集のソーシャルネットワークにはふたつ意味があって、広くソーシャルネットワークのことと、映画「ソーシャル・ネットワーク」のこと。

先きに映画のほうを読んだ。監督が「セブン」(この映画の雰囲気が好き)のデヴィッド・フィンチャーなので期待がもてる。映画の写真が2枚あるのがいい雰囲気で誘われる。大阪でもいまやってるみたい。ちょっと行きたい気もするがDVD待ちでいいか。
ずっと前に「ザ・インターネット」(1995)という映画を見た。このときはまだ映画館で映画を見ていた。サンドラ・ブロックが出ていて映画としてはたいしたことはなかったが、そのころのインターネットの理解が映画もわたしも、いまから思うとういういしかった。時代はめちゃくちゃ進んでいる。
映画「ソーシャル・ネットワーク」については、うまいこと語ってはるなぁと、久しぶりに映画評論を読んだのでくらくらした。

ソーシャルネットワークには、わたしも一応は参加している。フェイスブックには入ってないが、ミクシィとツイッターをやっていて、ブログも書いている。3つとも毎日なにか書いているからよくやってるほうかしらね。特にツイッターで友情をつちかい情報と知識を得ている。ミクシィでは仲のよい友だちと交流を深めている。「サラ・パレツキーコミュニティ」をつくってからたくさんの友を得た。ブログはここ。備忘録としても使えていい。
ネットがあるからそうカンタンにくたばれない。まだまだ先を見たい。一日二食の菜食でがんばる。

シャンナ・スウェンドソン『赤い靴の誘惑』

「(株)魔法製作所」シリーズ第2作で2007年に発行され版を重ねている。おもしろくてたちまち読んでしまった。あと3冊あるのだがここでちょっとお休みして他の本を読むことにする。

ケイティは会社で積極的に仕事して経営者マリーンの信頼も厚い。不祥事があり社内にスパイがいるのではないかという疑いが起こり、彼女が担当者になり張り切る。

デートのための着るものを買いにルームメイトと百貨店に買い物に行くと、まずは靴だとデザイナーブランドの靴売り場へ連れて行かれる。そこにあったのが赤いハイヒールでぴったり合ったが弱気になって買わない。
そこへテキサスから両親が遊びにくるという知らせ。魔法の会社で働いていると言いにくくごまかしつつ、大変な気遣いでもてなす。母の買い物を手伝うのに百貨店に行くと、なぜか母の反対を押し切って赤い靴を買ってしまう。

弁護士のイーサンとランチデートをすると、自分はもっと魔法に近づきたいからと、仕事以外は普通の生活がしたいケイティとの違いを指摘されてふられる。26歳にもなって5年間もベッドの相手がいないとルームメイトに笑われてもしかたないドジなのだ。魔法会社に勧誘してくれたオーウェンとは仕事上で助けあっているが、オーウェンとのやりとりは、今度も「兄」としてだとさびしく思う。
そんな彼女が事件を解決するのに重要な役割を果たす。
【真面目でお人好しだからカモにしやすいと思ったのかもしれないけど、真面目な人というのは人から信頼されるものなの。こっちが向こうを信じていいか迷っているときでさえ、相手はわたしを信じてくれるのよ。】
最後にようやく兄のように接していた男性と愛し合っているのがわかって、よかった。

会社の同僚の失恋対策は「チョコレートのいっき食いと『テルマとルイーズ』の三回連続鑑賞」というのも気に入った。
そして、赤い靴にうきうきと反応してしまった。昔、わたしも赤いハイヒールを持っていた。細い足首がジマンで化粧もしないで足元だけが真っ赤なハイヒール。われながら似合ってた(笑)。
(今泉敦子訳 創元推理文庫 1080円+税)

ボストン・テラー『音もなく少女は』

最初のページはナタリーが書いた読者への短い手紙で、その手紙を出版社に送る原稿に加える。次のページは1975年の新聞記事で、「五十四歳のブロンクスの女性店主、麻薬の売人を射殺」というタイトルでフラン・カールが警察に自首してきた記事である。そして次は、イヴとチャーリーがイヴが住んでいる建物の屋上で毛布を広げて夜空を見上げている。イヴは17歳、チャーリーは21歳。イヴは聾者なのでチャーリーのシャツを引っ張って手話で話す。チャーリーは彼女に銀のネックレスを贈る。

物語がはじまる。イヴの母クラリッサは夫ロメインからひどい虐待を受けているが、宗教上の理由もあって別れられないでいる。ロメインは麻薬の売買のときに怪しまれないように、子ども連れを装うためにイヴを利用している。機嫌をとるために渡したカメラが皮肉にもイヴの未来を決める。
クラリッサと知り合ったドイツ人女性フランはナチスからアメリカへ逃れ、小さなキャンディストアを経営している。彼女が聾者の恋人をもったことに対して、ナチスに恋人は殺され、彼女自身も子宮を摘出された過去を持っている。
二人は親しくなりイヴとともに過ごす時間が増える。カメラを手にしたイヴは、写真を撮ることが生きることになっていく。
聾学校の日々をカメラを持つことで乗り切っていくイヴは、学校行事などの撮影も頼まれるようになる。フランが上級のカメラを買ってくれ、暗室もつくってくれる。
離婚を決意したクラリッサが殺されてしまい、フランとイヴは二人で生きていくことにする。

やがてイヴはチャーリーと知り合い仲が深まる。白人でないチャーリーと聾者のイヴはお互いに遠慮し合っていたが告白しあって恋人どうしになる。チャーリーは里親の家におり、やはり里子の妹ミミがいる。ミミの父親ロペスもまた麻薬の売人で、里親夫婦とチャーリーを脅す。愛し合う二人を襲うロペスの暴力はついにチャーリーの命を奪う。
チャーリーの元恋人のナタリーはイヴと行動をともにするようになり、最初のページの手紙を書く重要な人物となる。

最初から辛い話の連続で読むのが苦しいのだが、それなのにストーリーに沿って読み進んでしまった。現実的には犯し殺す男たちの暴力の前で犯され殺される女たちが描かれているのだが、暴力を振るう男たちの弱さと、暴力に立ち向かう女たちの強さが描かれているのに気がついた。だからずんずん読んでいけて、静謐な最後にいたる。
(田口俊樹訳 文芸春秋 876円+税)

シャンナ・スウェンドソン『ニューヨークの魔法使い 』

「(株)魔法製作所」のシリーズ第1作で2006年に発行され版を重ねているのだが、翻訳家の山本やよいさんに教えてもらうまで全然知らなかった。教えてもらわなければわたしの読書範囲には入らなかっただろう。全部で5冊出ていて、そのうち5作目は日本のみ発行だそうだ。おもしろいから是非と言われて2册買って、本書は1冊目である。

テキサスで生まれて育ち、ニューヨークに出てきて友だち2人とルームシェアしながら働く、ごく平凡な女性のケイティ。勤務先でいやな上司にこき使われる毎日のある日、通勤途上の地下鉄で2人の男性と知り合う。その後は会社に転職を誘うメールがきだしていつも削除しているが、あまりにひどい上司の言いがかりに気が変わって面接に行く。
転職した勤務先が魔法製作所で、アーサー王伝説にも出てくる魔法使いマリーンが長い眠りから覚めて最高責任者となっている。わたしは子ども向けの本でしかファンタジーを読んでないので、本書がどういうところに位置するかわからないのだが、克明な描写に引っ張られて読んだ。会社内や製品についての説明がうまい。きっとニューヨークのオフィスで働いたことがあるのだろう。

ボーイフレンドもいない普通の26歳の働く女性とされているけど、この話法がかつてわたしが愛読した少女マンガの作りと同じだ。自分では美人でなくセンスもなくて引っ込み思案の女子が、イケメンから愛される。日本の女子の読者に愛されるのも無理はない。わたしも好き。だけど、そういう物語に裏には魔法と会社経営と都会の生活などがしっかりと骨組みがあるのがすごいところ。
とにかくおもしろくてたちまち読み通した。表紙カバーのイラストもいい。
(今泉敦子訳 創元推理文庫 980円+税)

Mac miniを買いにアップルストアへ

新しいマシンで書いている。さくさくと動いて気持ちよい。今日お払い箱にしたのは5年以上使ったのでよたよたしているのを叱咤激励そしてなだめつつだった(笑)。スピーカーもおかしくなっていたので新しくしたらほんまにええ音。おしゃれな薄いキーボードも打ちやすい。しかも4ギガなので余裕しゃくしゃく。

夕方からアップルストアに行ったのだけど、用事は1階ですみ、2階にはあがらなかった。そう、あの大音響でこけてから1年ちょっと、あれ以来のアップルストア、お気をつけてと冷やかされて、リベンジしてくると返事したのだが(笑)。

ディスプレイはこのまま使うので本体とその他を持って帰った。帰りに堀江のネパール料理店でタンドール料理を食べた。座ったとたんに知り合い夫婦が入ってきて、お互いに初めて入る店だった。

帰ってから設定を相方がやってくれ、さっきツイッターにまず書いて、いまこれを書いている。疲れたのでこのへんで。

雪が降った!

大阪市内に雪が降るなんて滅多にない。10年くらい前には年に一度は2月の末くらいに降ったような記憶がある。その珍しい雪の日のためにおしゃれなゴム長靴を買ってあったのだが、たいして履かないうちに10年くらい経って捨てたのだった。
今年は異常に寒いから降るだろうと思っていたが、やっぱりここらは降らない。ところが11日の午前中に降ったらしく、お昼過ぎに目を覚ましたら外のあちこちに雪が積もっていた。その前夜は遅くまで雪待ちして起きていたのに降らず、寝てから降ったんやな。ツイッターには雪だというツイートがあふれていた。
外を歩いたら屋根からとけた雪が水になってどどっと落ちているところがあった。おおっ、雪国みたいやとしばし眺めた。

今日はお昼ごろから降り出してたいした降りになった。出かけたら傘やコートに白いものが光っている。ずいぶんと水分が多いけど、とりあえず雪だ(笑)。公園に行ったら雪の上をさくさく歩くどころがびしゃびしゃだったけど。
雪は夕方やんでしまったけど寒さはますます増してきた。

セント・ヴァレンタインデーの虐殺の日で花子の命日

これで連続3日間外出してない。ご飯は2食だけど間食をするので太ること確実なり。消化がものすごくよくてお腹がものすごく空くのでナンギである。そしてよく眠っている。3日間お昼まで寝ていたので睡眠時間はたっぷりだ。よく眠っているから病気にならないとリクツをつけて朝寝坊している。
夜はふとん乾燥機で温めた布団に湯たんぽを持って入る。ひどく寒い夜はオイルヒーターをつける。わたしとしてはすごい贅沢だけど医療費いらずだからよしとしよう。
膝掛け毛布をかけてレッグウォーマーと厚いソックスを履いていても椅子に座っていたら床から足許は冷えている。だから温かいふとんに入って足が温まってくるとごくらく。感じるだけではいけないと「ごくらく〜」と叫んでいる(笑)。
明日は「セント・ヴァレンタインデーの虐殺」の日で、わが家の猫の花子の命日である。午後から堀江とか散歩してこよう。

イアン・ランキンの短編『最後の一滴』

イアン・ランキンのジョン・リーバス警部もの最後の作品「最後の音楽」を読み終わったが、まだ未読の「死者の名前を読み上げよ」がある。買い遅れていただけだが、なんとなくまだあるって理由なき余裕(笑)。とはいえ目の前に読む本がいっぱいあってなかなか読み始められない。厚いし字が細かいし。
そこで思い出したのだが、停年退職したリーバズ警部が出てくる短編が「ミステリマガジン」2010年12月号にあった。「特集 警察小説ファイル13」(警察小説相関図などがあって便利)の中にある「最後の一滴」だ。ランキンがエディンバラを拠点とする慈善団体ロイヤル・ブラインドのために書き下ろした短編小説である。

シボーン・クラーク部長刑事が醸造所めぐりツアーを退職祝いとしてリーバスに贈ってくれたので、ふたりは工場のタンクの前に他の客たちとともに立っている。案内人はここには幽霊が出ると言う。幽霊は60年前にここで事故で亡くなったジョニーであること、当時はタンクが石でできていて金属の裏打ちがあったと説明する。
ツアーが終わって試飲室でビールを飲みながら詳しい話を聞くと、幽霊はまるで生きているようだったという。ジョニーは女性に絶大な人気があり、当時の社長の娘も夢中だったとか。
翌日、リーバスは醸造所の会議室で歴代の経営者などの写真を見ていた。

退職祝いをもらったときだから仕事を辞めてすぐのことだろうが、今後のリーバスがどうするのか気になる。
(加賀山卓朗訳 ミステリマガジン2010年12月号)