「無音ストリート」知性と情念

昨日は「無音ストリート」がやっていることの紹介のようなものを書いたので、今日はわたしの感想を書こうと思う。だけど、わたしは音楽の感想を書くのが苦手。好きなものは好きであかんのん?と思っているが、それじゃなんでブログ書くのか。ひたすら今日は良かったとか酔わしてもらったとかだけだけど、それを書きたいから書いている。それでいこう。

アラトーリさんのピアノに惚れたのは約2年半前のこと、SUBの西山さん主催のコンサートではじめて聴いて、ほかのピアニストとちゃうわと思った。それ以来、アラトーリさんがSUBで月に一度西山カルテットに参加されるときは全部聴いている。

アラトーリさんとはSUBでの演奏の合間の雑談とブログとミクシィ日記と最近はツイッターを読んでいるので、ずいぶんと親しくなっている(と勝手に思っている)。
レニー・トリスターノと似ている演奏と誰かに言われたと書いてあったと記憶しているのだが、それでレニー・トリスターノってどんな人なん?と相方に聞いて、うちにあるでと聴かせてもらった。ありゃまあ聴いたら知ってた(笑)。クールな弾き方が好きだったが、そうかアラトーリさんの演奏と似ているところあるな。
ときどきブログにピアノを弾いている動画があり、レニー・トリスターノ風に弾くとタイトルがある。最初のころそれをかけていると、別室にいる相方が誰のピアノや?と聞くのでアラトーリさんや〜って返事すると、ええやんかと言う。ええやろ!とわたしは鼻高々。
そんな具合でアラトーリさんのピアノのファンです。考えたらセロニアス・モンクからこっちあまり好きなピアニストはいなかったような。

アラトーリさんがブログに書いてくださっているように、わたしは父親が聴いていたスイングジャズからはじまって、弟が聴き出したモダンジャズ、それもウエストコーストも聴いていた一時期があった。わたしがフリーに走っていったとき、弟がコルトレーンは「至上の愛」までやなと言いやがって、言い争いをした(笑)。阿部薫に心酔したり、日野明とその周辺のミュージシャンと知り合った。そしてフリーからパンクへ。そしていろいろとさまよったあげくにジャズへ。西山さんの情熱をまじかに見てジャズを再び見出した。そしてアラトーリさんに出会った。

昨日の会話の中で、ピアノでなくサックスだったらいいなと思う、そして街の中で阿部薫のように吹いてみたいとおっしゃった。じっと考えたが、阿部薫の情念は70年代のものであった。いまアラトーリさんがサックスを吹いたらどんなだろう。さぞ知的な論理的なサックスだろう。そんなふうに考えるとアラトーリさんの音は知的だが情念がないみたいだ。ああ、違うわ。そこで、アラトーリさんのピアノは21世紀の情念と知性を持ったピアノだと気がついた。阿部薫と比較する人は彼が亡くなって以来いないけど、ここにいたやん。ピアノを街で弾いている人。

毎日地下鉄改札横や道路で弾いていることで得られるものはやっていない者には想像できない。きっとすごいものを得られるでしょうと予想するしかない。応援するしかない。
目立ちがりやとしては、こういう演奏をしている人としゃべっているのを人々に見られるのが楽しい。冗談をおいて、ほんまに毎日こんな演奏を続けていることにまず敬意を表するとともに、どこまでやるかとおもしろがって期待している。

京都で「無音ストリート」を楽しんできた

無音ストリート 20日(金)
●14:00〜16:59地下鉄、京都市役所前駅、改札横
●5:30pm-9pm三条大橋東詰南

ピアニスト 歳森 彰(アラトーリ)さんの無音ストリートを楽しむために京都へ行ってきた。
いまアラトーリさんのミクシィ日記を遡ったら去年の5月18日の日記にはじめて「無音ストリート」の文字がある。もう1年経ったんだ。6月に足を怪我をされて休まれていたが、10月半ばからは京都市地下鉄市役所前駅改札脇の横という場所を拠点にほとんど毎日続けておられる。最近はこの場所でやりながら街にも出て、三條大橋東詰南 、四条河原町高島屋前 、百万遍交差点西北角、など人通りの多い場所でもはじめられたた。(リンクしたブログに写真や動画がたくさんあります)

話を聞いたときから行きたいと言っていたのだが、いつでも行けると思うとなかなか行けないものだ。今回はミクシィ日記のコメント欄でお誘いをいただいて重い腰があがった。JRの普通に乗ればのんびり本を読みながら45分で着くと言っていただいたのでそうした。京都の地下鉄に乗るのははじめてなのでネットで調べて慎重に行った。方向音痴としてはうまくいきました。

「無音ストリート」とはなにかというと、車輪をつけた台にのせたローランドの電子ピアノをアラトーリさんが弾いて、その音をワイヤレスヘッドホンをつけた人だけが聴くという演奏のやりかた。弾いているのはジャズだが、ほんまにもう終わりのない果てしのない演奏で、ファンとしては幸せいっぱいだった。

地下鉄横で2時間、三条大橋は日暮れの5時半からということで合間に三条から寺町あたりを散歩した。昔懐かしい喫茶店六曜社地下でコーヒーと今日のおすすめドーナツで和み、いつものコース鳩居堂で紙ものを買い、うろうろしてから鰊そばを食べた。

さあ、三条大橋だ! あらっ、アラトーリさんもう弾いてると慌てる。金曜日の夕方だからどんどん京阪駅から人があがってくる。ワイヤレスヘッドホンをつけて鴨川を眺めながら聴く。向こうのほうの河川敷で反原発デモが出発前の集合中だ。たしか1週間連続毎日やるんだっけ。
植え込みの囲いの石に座って聴く。だんだん暗くなってきた。三条大橋の上で聴く。歩きながら聴く。橋の上を歩いていたら男性が後ろから追い越して覗き込んでいった。夜になったらすこし涼しくなってきた。
若い人がヘッドホンにさわってみて結局聴かなかったり、ピアノの前でおどけてみたり、若い女性が興味ありげだったり、いろんな反応がある。
8時近く、デモ隊が帰ってきた。9時まで弾くというアラトーリさんと別れて京阪電車で帰宅。ああ、けったいだが楽しい一日だった。アラトーリさんのピアノを4時間もほとんど独占して聴いて余は満足じゃ(笑)。また行こう。

SABで贅沢なひととき

月に一度の西山 満 QUARTET[西山 満(cell) 歳森 彰(P) 財 盛紘(B) 弦牧 潔(D) ] の夜。
今夜も西山さんのチェロの響きが美しい。歳森さんのピアノは独特のスイングで、弦牧さんと財さんの真面目な演奏のアンサンブルが楽しい。仕事を終えて駆けつけたHさんとともに楽しんだ。

すぐに忘れてしまうので、いつもメモしておこうと思うのだが、今夜もステキな曲があったのにタイトルを忘れてしまった(弦巻さんが教えてくれたので翌21日に入れました)。ミルト・ジャクソンが西山さんに贈った曲「Soul Mates」。長いこと演奏していなかったと西山さんはおっしゃっていたが、ステキな曲だった。そしてブルースはいつの演奏でも素晴らしい。ビリー・ホリディ(西山さんはビリー・ハラデーと発音)の曲「I Cover The Waterfront」もよかった。

演奏が終わってからの雑談も楽しかった。おしゃれなHさんがいると場の雰囲気が変わっていい感じになる。

「ミルト・ジャクソンのはSoul Matesで、ビリー・ハラデーのはI Cover The Waterfrontですよ。」と弦牧さんが教えてくださったので入れました。弦牧さん、いつもありがとうございます。

PRHYTHM EXPERIMENT

3年ほど前に細野ビルヂングでYOSHITAKEさんのギターライブを聴いてからファンになった。先月アメリカ村のアイヌ・ダブのライブに出演されたとき、17日はぜひ聴いてほしいと言われていたので楽しみにしていた。玄米ご飯つきのライブである。フライヤーのタイトル「PRHYTHM EXPERIMENT」を見てもイメージがつかめないのだけれど、きっといいに違いない(笑)。6時からなので大慌てで出かけた。

バーカウンターですぐに玄米ご飯のカレーにありつけた。うまかった。
わたしはCOMPUFUNKの奥の部屋に入るのははじめてだがちょうどいい広さの空間で、今夜は真空管アンプがセットされていてすごく神秘的な感じになっている。

ライブの前後にDJ ya△maさんのプレイがあったのだが、ライブ前はYOSHITAKEさんの音に合った重厚さのある音で、ya△maさんのいつもと違う(というほど聴いてないけど)一面を知った。YOSHITAKEさんは6カ月になる男の子を抱いて「○太朗は今夜が初クラブ」だと言う。愛想のよい子でうれしそうに顔を長いこと見てくれた。

演奏の技術的なことは全然わからないけれど、実験的なことをしているのはよくわかった。音がうなって重なって聴き手を引っ張ってどこまでもいく感じ。波に乗っているような快感に包まれた。いつまでも聴いていられるが、すっと終わった。すぐにya△maさんのDJに切り替わって、今度は軽めの音になった。

今夜は昨日のデモの疲れが残っているのと、明け方までの夜更かしがたたって、体調は悪くはないがだるい。足も疲れているので早めに引き上げた。帰り道は満月に照らされていた。

SUBの西山さんと竹田さん

15年前から毎週金曜日の夜は西山さんと竹田さんのデュオと決まっている。月に一度は行くつもりにしているが、今回は2カ月抜けてしまい「ひさしぶりやね」と言われてしまった。
そして今夜も息がぴったりとあった名人芸の演奏に心の底から幸せになった。生きていてこうして音楽を聴ける幸せ。
今夜のハイライトはハリウッド映画「ローラ殺人事件」(1944)のテーマ曲「ローラ」。デイヴィッド・ラクシンの名曲。こどものころに家にあった映画雑誌「スクリーン」にあでやかなジーン・ティアニーの写真が出ていた。フィルム・ノワール作品を集めた写真集にもあった気がする。あとで探そう。
女性客のリクエストで「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」。ヘレン・メレルと仕事をしたときの話をひとくさり話された。偏見も入っていそうな生き字引(笑)。

雑談も楽しかった。自分よりも年上の人に会うってほとんどないから、お二人と話すのは気がラクなのかもしれないな。なんか身を任せている感じでしゃべっている(笑)。

昔の西部劇『赤い河』のモンゴメリー・クリフト

この映画を40回くらい見たと言ったら呆れられるやろなぁ。うんと昔のビデオがない時代、上映されていると知ると遠い映画館でも出かけて見た。その後はテレビの洋画劇場みたいなので見たし、輸入版のレーザーディスクを買って何度も見て、いまはDVDで見ている。
最近は映画のDVDそのものを見ることもなかった。今日はTSUTAYAでなにか借りてこようと言いつつ行く元気がなくて、在庫をあさってこれに到達。

「赤い河」(1948)が好きの理由のトップはモンゴメリー・クリフトが出ていること。次は馬と牛がいっぱい。その次は、ジョン・ウェインとウォルター・ブレナンが出ていること。わたしはハワード・ホークス監督のファンでもある。
モンゴメリー・クリフトの映画の中でいちばん好き。細いウェストにベルトと拳銃のベルトが重たげ。静かだけど意志が強くて射撃の名手。ユーモアもある役どころを演じている。
見ながら次はこうなるんやでとかしゃべりつつ見ているとゴクラク。長い旅から牛の売買の契約のために事務所に入って天井を見つめる。「長いこと屋根のないところにいたからというで」と言ったらそのとおり(笑)。

寒い夜、SUBで心暖まる

満月(20日)まであと4日の月を見ながら地下鉄へ。久しぶりのSUBは西山 満 QUARTET[西山 満(cell) 歳森 彰(P) 財 盛紘(B) 弦牧 潔(D) ] と月に一度同じメンバーの演奏である。えーっ! 毎月休まず聴きにきて26回目だ! なんかね、もうものすごくアンサンブルがいいっていうのか、心地よいのだ。音に体をゆだねているとあっという間に時間が過ぎて、8時半にはじまったのに2ステージ終わると10時半である。
去年パノラマで知り合った女友だちのはしもっちゃんが来た。今年はじめて会ったねと言ったら、だから会いに来たと言ってくれて、くみこ感激(笑)。

西山さんがドラムの叩き方(シングル ストローク ロール)について説明されて、アート・ブレイキーやエルヴィン・ジョーンズがやっていたのを日本ではジョージ川口ができた。いまは弦巻が少しできるということでオレオを演奏。今日の弦巻さんはいつもより力いっぱい叩いていたような印象。
ぐんと大人になった財さん、流麗なピアノの歳森さん、ジャズでセロをやる日本人はおらんというセロの西山さんから元気とユーモアをもらった。
演奏曲名を弦巻さんに教えてもらったので書いておく。
1st
1Mood Indigo
2Autmn Leavs
3Oleo
4Blues
2nd
1プレリュードトゥアキッス
2The In Cloud
3Cotton Tail
4Comin’ Home Baby

OKI DUB AINU BANDOにしびれた夜

アメリカ村のSOUND-CHANNELでの「OKI DUB AINU BANDO」のライブに行った。サウンドチャンネルに入るのは初めてだ。ホールには椅子がないから壁際に数人座れるようになっているのを目がけて早めに行った。立っているのは老骨にこたえるからね。DJのプレイの大音響が体に響いて心地よい。
やがてyoshitakeさんのバンドの演奏がはじまった。彼の演奏は細野ビルで数回聴いているが、今回も優しく激しいギターの音にしびれた。顔を覚えていてくださって演奏前に話しかけてくださった。

そして、お目当てのOKI DUB AINU BANDOはすごかった。恥ずかしげもなくいちばん前の真ん中に立って2時間を音に酔っていた。
沼澤さんのドラムがすごくて、OKIさんと両雄並び立つ感じがなんともすばらしい。
OKIさんの演奏する姿を見ていたらクラッシュのボーカル、ジョン・ストラマーを思い出した。激しさと華やかさの雰囲気が似てる。というかクラッシュののコンサートに行って以来のカッコいい男子を見た。
メンバーは、OKI(Tonkori / Guitar / VOcal)、居壁 太(Tonkori / Chorus)、沼澤 尚(Drums)、中條 卓(Bass)、エマーソン北村(Kayboards)。

それから味穂でお好み焼きとたこ焼きとビールで足腰の疲れを癒した(笑)。その後は四ツ橋近くのCOMPUFUNKへ。今夜はオナさんによるオナバーで、するどいkihiraさんのDJを楽しみながらおしゃべり。完璧な夜を過ごしてしあわせ。

泉北・栂で「日野皓正 ジャズコンサート」

SUBの西山さんにチケットをいただいて堺市立栂文化会館の「日野皓正 ジャズコンサート」へ行った。ずっと昔、泉北・泉ヶ丘に住んでいたことがある。本町まで通勤するのがたいへんだったが、自営になってからは交通費にまいって、市内へ転居したのだった。今日は地下鉄御堂筋線で中百舌鳥まで行って、泉北高速鉄道に乗り換えた。1時間半の見込みで行ったら開場時間ジャストだった。

日野皓正さんの人気はえらいもので広い会場が満席だ。オープニングは荘司幸恵QUARTET[荘司幸恵(p) 鈴木一郎(g) 財 盛紘(b) 中野 圭人(d) +ISA(vo)]。いつもSUBで聴いている彼らが大きな舞台で気張りながら、いつも通りの楽しい演奏をしていた。ISAさんのヴォーカルもいつものように楽しい。指トランペットになると客席がざわめいた。わたしもはじめて聴いたときは、それはなんていうの?って聞いたっけ。

日野さんのバンド[日野皓正(tp) 西山満(b) 藤井貞康(pf) 竹田一彦 (g) 宮哲之(ts) 鬼束大我(d)]はドラムの13歳大我さんの他は関西のジャズを支え続けてきた熟練のミュージシャンたちである。日野さんの艶のある音が響く。普遍的でありフリーであり、やっぱりすごい。いつもお店で生の音を聴いているので、大舞台からのマイクを通した音は迫力あるわ。目をつぶって聴いていると竹田さんのえも言われぬギターの音が気持ちよい。メンバーが演奏中はマラカスを振ったり躍ったりとサービス満点の日野さんであった。西山さんとの長い友情を感じた。ISAさんのヴォーカルも華やいでいた。服も気張ってた。よかったよ、ISAくん。

最後は全員参加プラスお手伝いにきていたピアノの由加さんたちも入っての日野さん作曲のブルース。楽しく盛り上げて終わった。拍手がいっぱい。

「ユリイカ」2月号 ソーシャルネットワーク特集

「ユリイカ」は昔読んでいた雑誌でこの10年間ほどは全然買ってなかった。1月号がジャン・ジュネ特集だったので久しぶりに買ったら、次がこれで2回連続買ってしまった。
特集のソーシャルネットワークにはふたつ意味があって、広くソーシャルネットワークのことと、映画「ソーシャル・ネットワーク」のこと。

先きに映画のほうを読んだ。監督が「セブン」(この映画の雰囲気が好き)のデヴィッド・フィンチャーなので期待がもてる。映画の写真が2枚あるのがいい雰囲気で誘われる。大阪でもいまやってるみたい。ちょっと行きたい気もするがDVD待ちでいいか。
ずっと前に「ザ・インターネット」(1995)という映画を見た。このときはまだ映画館で映画を見ていた。サンドラ・ブロックが出ていて映画としてはたいしたことはなかったが、そのころのインターネットの理解が映画もわたしも、いまから思うとういういしかった。時代はめちゃくちゃ進んでいる。
映画「ソーシャル・ネットワーク」については、うまいこと語ってはるなぁと、久しぶりに映画評論を読んだのでくらくらした。

ソーシャルネットワークには、わたしも一応は参加している。フェイスブックには入ってないが、ミクシィとツイッターをやっていて、ブログも書いている。3つとも毎日なにか書いているからよくやってるほうかしらね。特にツイッターで友情をつちかい情報と知識を得ている。ミクシィでは仲のよい友だちと交流を深めている。「サラ・パレツキーコミュニティ」をつくってからたくさんの友を得た。ブログはここ。備忘録としても使えていい。
ネットがあるからそうカンタンにくたばれない。まだまだ先を見たい。一日二食の菜食でがんばる。