ベースとギターが会話する

SUBでベースの”The Skipper” Henry Franklinさんとギターの竹田一彦さんのデュオがあった。少し早めに行ったのだが始まるころは満員になった。今週は火曜日から4日連続でヘンリーさんが入った演奏があって今日は4日目。
いつもの金曜日は竹田さんと西山さんの演奏日で15年以上続いている。これってすごいことだ。今日は西山さんは司会にまわってヘンリーさんがベースである。

演奏がはじまった。お二人とも70歳を超えておられる。はじめは少し探り合いぽい感じがあったが老練なふたり、すぐにぴたっと息が合った。ベースとギターが会話している。仲良く、だけど自説はゆずらず。長いソロだったり短いソロだったり、うなずきあったり、内緒話みたいに親密になったり、いっしょにささやきあったり。すごい、すごい、音が途切れたときにすかさず拍手が・・・わたしはジャズの演奏中に拍手するタイミングをとるのがヘタで、めったに途中で拍手ってしないのだが、今日はその気持ちのままに手を叩いたらみんなも叩いて気持ちよかった。

終わってから竹田さんに「会話しているみたいやった」と言ったら、「ジャズは会話なんや」と返事。「今日はそれをほんまに実感できましたわ」とお礼を言った。

「福島の子ども達を救え小児科医ネットワーク」と山田真さん

昨日(7月5日)の夜、ケーブルテレビ「朝日ニュースター」8時からの「ニュースの深層」で医師の山田真さんが話された。
【テーマは『福島の子どもたち 放射線の影響と健康状態は?』 福島県で子ども健康相談会をおこなっている小児科医の山田真氏に、現地の状況や親たちの思いなどを伺います。キャスターは上杉隆氏です。】というもの。

残念ながらうちのテレビはアナログである。ミクシィとツイッターで告知して、見た人に報告をお願いしたら、しっかりと見た人がミクシィに報告を書いてくださった。

山田さんと少し関わりのある者として活躍されていることがうれしいです。

ガルシア=アギレーラ『5万ドルの赤ちゃん』

4月にメールをくださったTさんがわたしが知らない女性探偵の本とお勧め本を貸してくださった。
女性探偵ものは、C・ガルシア=アギレーラ「5万ドルの赤ちゃん」、ステラ・ダフィ「カレンダー・ガール」、キャロル・リーア・ベンジャミン「バセンジーは哀しみの犬」、 ジェニー・サイラー「ハード・アイス」、カレン・キエフスキー「キャット・ウォーク」 の5冊。

C・ガルシア=アギレーラ「5万ドルの赤ちゃん」から読み出した。
1996年に書かれ、日本語の翻訳が出たのは1997年で女性探偵もの全盛時代だ。女性探偵がたくさんいすぎて気がつかなかったのか、ハヤカワ文庫と創元推理文庫でなかったからか。
マイアミの女性探偵ループ・ソラーノは28歳で探偵事務所をもっている。探偵になりたいと目標を決めてから、大学をちゃんと卒業し探偵事務所で修行してお嬢様らしからぬ準備をし、いまは父親に出資してもらったお金の返済を済ませている。

彼女の一家はマイアミに住んでいるキューバ系アメリカ人である。キューバ革命のときに一家はアメリカに亡命した。父親の願いはただ一つカストロの死である。わたしはいまごろになって本書で10数年前のマイアミに住むキューバ人のことを知ったわけだ。たくさんの反カストロ派のことや亡命した人たちがいることは知っていたが、本書で現実を生きている人の姿が具体的に見えた。

ソラーノ事務所ではいとこのレオナルドを助手に雇っているが、彼の気持ちは体を鍛えることに向いていて、自分の部屋にいろんな器具を持ち込んで肉体美の維持に励んでいる。
ある日、富裕な夫婦がやってきて自分たちの子どもの親を捜してほしいと頼む。子どもがいない夫婦がお金で養子を得たのだが、その子が病気で実の母親の骨髄を移植しないと死んでしまうという。子どもの母親を捜し出すまでのループの活躍が描かれている。
お酒と男が好き。結婚で縛られないで自由につきあっている男といい関係を保っている。
(加藤洋子訳 新潮文庫 590円+税)

「鬼平・剣客・梅安の舞台」(江戸古地図でみる池波正太郎の世界)

ずっと池波正太郎が好きだ。最初に好きになったのは「鬼平犯科帳」で、連載中の「オール読み物」を待ってて買ったものだ。亡くなられてからは文庫本で揃えていた。最後のほうは単行本で持っていたが、阪神大震災のあとに本を処分したときに処分本の中に入れた。いまは読みたいときに図書館で読んでいる。佐藤隆介さんの「池波正太郎・鬼平料理帳」は座右の本というか季節ごとに献立の参考にしている。章のはじめの引用文で鬼平さんを偲べる。
最初はあまり好きでなかった「剣客商売」を10年ほど前に再読してから夢中になり、文庫本を揃えていていまもときどき読む。「仕掛人・藤枝梅安」はかなり前に読んだがあんまり好きでない。そのうちに爆発的に好きになるかもしれないので楽しみ。

関東在住のYさんにとても素敵な地図を送っていただいた。「鬼平・剣客・梅安の舞台」(江戸古地図でみる池波正太郎の世界)である。「東京都台東区立中央図書館内 池波正太郎記念文庫」発行の大きな古地図。三つの作品の中に出てくる場所(三人の住居、道や橋、神社仏閣のほかに作品中の道場とか料理屋とか蕎麦屋)が入っている。番号入りの索引もついていて便利だ。これを開いたら時間がすぐに経つので気をつけなくては。

いつか池波正太郎記念文庫と弥生美術館にいきたひ。

特集 なぜハメットが今も愛されるのか(ミステリマガジン8月号)

ミステリを読み出したのは早かったが手当たり次第に読むだけだった。父の持っていた本をたくさん読んだが雑誌「宝石」で戦後に訳された、レイモンド・チャンドラー、クレイグ・ライス、ウイリアム・アイリッシュに目覚めた。ハメットはそのあとで古本屋で買った「デイン家の呪い」をまだ持っているのだが、よくわからなかったままになっている。そろそろ読まなくては。その後は「マルタの鷹」「赤い収穫」はまだまだで、次に読んだ「ガラスの鍵」がぴたっときて、好きな作家と言えるようになった。その後はリリアン・ヘルマンの伴侶だから好きになったような感じもある。
「マルタの鷹」は映画を見て、ジョー・ゴアズ「スペード&アーチャー探偵事務所」のあとに読んで、ようやくほんとのハメットファンになった。

ミステリマガジン8月号は没後50年ということで「なぜハメットが今も愛されるのか」という特集である。まだ全部読んでないのだが、カラー写真のハメットがいいオトコなので開いてはにやついている。翻訳されたハメット作品が4作あるのだがまだ読んでいない。ふたりの知らなかった書き手による〈評論〉諏訪部浩一〈成長する作家—「『マルタの鷹』講義」補講〉と相原直美〈リリアン・ヘルマンがみた文学者ハメット〉が勉強になった。
リリアン・ヘルマンについては、昔はミステリファンと話すといつも「いやな女」と言われて、いやな思いをしてきたので、ファンとしてうれしかった。
(ミステリマガジン8月号 920円)

宮本百合子「伸子」「道標」

最近ツイッターで「百合子、ダスヴィダーニヤ」という言葉をよく見かける。ダスヴィダーニヤというロシア語っぽい響きで、きっと百合子は宮本百合子だろうなと思った。よく読めば湯浅芳子の名前も出てきてどうやら同性愛のふたりを描いた映画らしい。
検索したら「百合子、ダスヴィダーニヤ―湯浅芳子の青春」 (沢部ひとみ著 女性文庫) という本があり、「往復書簡宮本百合子と湯浅芳子」(黒澤亜里子編さん  翰林書房) という本がある。すこし興味はあるが買ってまで読む気はない。

「伸子」なつかしいな。なんせ50年も前に読んだ本であるから当時は同性愛もなにもわからなかった。吉屋信子の「S」はわかってたけど、あれは麗しの世界のことで(笑)。
若くしてかなり年上の男性と恋愛結婚した伸子がついに離婚することになり、鳥かごから鳥を離した元夫が「鳥でももどってくるのに、君は・・・」というところを覚えている。先日、青空文庫で読み出したけど途中から飛ばして湯浅芳子が出てくるところを探して読んだ。なるほど愛の雰囲気が読み取れる。
次に「道標」を読んだ。物語の最初が列車でモスクワへ着いたところ。ふたりのモスクワ生活がはじまる。小説の中では伸子と素子で、素子は伸子のことを「ぶこちゃん」と呼んでいる。実際には「りこちゃん」と呼んでいたのかな。
【白い不二絹のブラウスの上に、紫の日本羽織をはおっている伸子が、太い縞ラシャの男仕立のガウンを着ている素子について、厨房のわきの「浴室」と瀬戸ものの札のうってある一つのドアをあけた。】なんか百合って感じがする。
こちらも途中まで読んでやめた。

宮本百合子はすごく読まれた作家だった。我が家は姉2人が買った本を受け継いでわたしと妹が読んでいる。いつごろからか翻訳小説ばかり読むようになった。ボーヴォワールとかサガンとかオースティンとかのほうがおもしろくなったのだ。

扇風機から団扇へ?

毎日暑くてたまらない。6月で観測史上最高の暑さなどと言われているが、ほんまに暑い。去年の夏の終わりに扇風機の掃除をしていたらぽきんと折れてしまった。阪神大震災より前から使っていたものだからモンクは言えない。来年のシーズンがきたら買おうと思っていたら、もうその時期になった。ニュースでも友だちのブログでも品不足が伝えられているが、お店に行って今度の入荷品を予約できないかなと呑気にヨドバシ梅田店へ行った。
さて、売り場へ行ったら売り場は空っぽだった。見本さえない。気の抜けた笑いでごまかして、マウスパットを買って帰った。

ヨドバシから大阪駅へ出ようと思うと工事のせいだと思うが、目の前の場所に道路を横切れない。階段を上がって途中で休憩してからエスカレーターで降りたら大阪駅中央へ出られた。まっすぐに外へ出てシャーロック・ホームズへ。今日は水曜日でダーツの会をやっている。古くからの顔見知りと会ってにっこりしたり挨拶したり。ギネスとおいしい料理をたらふく食って地下鉄で四ツ橋へ。
ハシゴ体質の相方の誘いでCOMPUFUNKのバーへ行くことになった。もてなし上手な女子と店主と雑談。おしゃべりは健康のもと。元気に帰ってきた。扇風機代金は飲み代になったので今年はうちわで頑張るか(笑)。

義姉の一周忌に箕面へ そのあとVFC例会

義姉の一周忌法要が箕面観光ホテルであり、昼食が別館の桂公爵別邸あとの座敷ということで、早起きしてなんやかや用事して9時半に家を出た。電車に待たされることもなかったが、11時からの法要にかろうじて間に合った。もうちょっと余裕を持っていけばもっと緑を味わえたのだが。

去年の四十九日法要のときと同じ場所で法要があり、そのあと食事会になった。独りになった兄と長男夫婦が主催の食事会で、去年参加していた同じ人たちが一年分老けている。容赦ない歳月の力を感じた。わたしだって去年と比べると足の調子は悪いし同じように顔も老けているだろう。亡くなった人は写真になってにこやかにみんなを見渡している。

懐石料理は今年も凝った料理が次々に出ておいしかった。若いメンバーがみんなのところを回ってビールをつぎ、わたしらのところではコンピュータの話をうれしそうにしてくれる。マック派が増えてうれしい限り。帰ったらツイッターのフォローがしてあった(笑)。

相方が美容院&貸本店アンポポの情報として箕面ビールがうまいと聞いてきた。帰り道のお店の看板に「箕面ビール」とあったので入ったら、狩人料理(鹿、猪)の店だった。ここらへんは鹿、猪は害を及ぼすので獲ってもいいことになっているそうだ。この店はその肉を利用をしている。ハム、ベーコン、つくね、その他フライなどに仕立てた料理を1皿頼んで箕面ビール。お腹いっぱいのところへまた食べて眠くなった。冷たいお茶をもらって帰り道はものすごい日射しで倒れそうだったが、なんとか梅田へ。

紀伊国屋で本(フェルディナント・フォン・シーラッハ「犯罪」とジョー・ゴアズ「硝子の暗殺者」と「ミステリマガジン」8月号)を買って、三番街をうろつき、バーゲンでTシャツを2枚買って、ヴィク・ファン・クラブの例会にシャーロック・ホームズへ。

1日に2イベントは疲れるが行かなきゃいけないものは行く。帰ったらどっと疲れが出て甘いお菓子を食べて慰労(笑)。

ミシェル・ティー『ヴァレンシア・ストリート』

デモ帰りに難波のジュンク堂をぶらぶらしていたとき目についた新刊書。表紙がこっちを向いていて、服部あさ美さん描く肩を抱いた女性二人の顔に惹きつけられた。この本買おうって即思った。
サンフランシスコに生きるレズビアン女性の愛と生活を描いた自伝的小説で、原作は2000年に発表され、ついさきほど5月に翻訳が出た。
読み出したらアンドリュー・ホラーラン「ダンサー・フロム・ザ・ダンス」を思い出した。あちらはゲイでこちらはダイク(レズビアン)の物語だが、どちらも愛の物語である。読み終わったら「ダンサー・フロム・ザ・ダンス」を読みたくなったが、貸し出し中なのでしかたなく自分の書いたブログを読んだ。自分の熱さに笑った。

「ヴァレンシア・ストリート」は「ダンサー・フロム・ザ・ダンス」のような物語ではない。主人公のミシェルの昼と夜の愛と快楽と金を稼ぐための労働が淡々と綴られているだけである。淡々とではあるが、かなりえげつないセックスや第1市民なら眉をひそめるであろう行為(公道でおしっこしたり)が描かれている。その書き方に〈いま〉を感じた。もともと本書はミシェル・ティーがクラブやライブハウスなどでジン(ファンジン)に書いた詩を朗読していたものが主になっている。
書くことがネット主体になる前にはアメリカではさまざまなジンが発行され、ひとりで発行するのや共同作業でつくるジンがあった。いま、わたしがそういうことを理解しているかのように書いているのは、少しだけ大阪のクラブシーンを覗き見ているからだ。ミシェルのジンをクラブイベントのフライヤーから想像できる。

たくさんのレズビアンの女の子が描かれていて、それぞれ個性的で楽しい。死んでしまった子もいるしカナダへ帰った子もいる。セックスのやり方、タトゥーの絵柄、酒の飲み方、会話・・・いろんな女子たちの交流があり、物語が終わっても終わらない愛の生活が続いていくのが見える。
(西山敦子訳 太田出版 2850円+税)

「被曝した福島の子供たちが東京で健康診断」のニュース

さっきツイッターからリンクされていた記事を読んだ。「被曝した福島の子供たちが東京で健康診断」アースデー東京タワーボランティアセンターというボランティア団体が、母親と子どもたちを福島から招いて東京で健康診断を行った。バスでやってきた母親に手を引かれた子供18人(ゼロ才〜8才)が医師の問診を受けた。問診は短くて15分、40分におよんだ母子もいたそうだ。

そのサイトのトップに写真がある。問診する医師の顔を見て「山田先生やん〜」と叫んでしまった。3年ほど会ってないからもしかして間違っているかもと、記事をずっと読んでいったら、医師たちの記者会見があって、やっぱり山田さんだった。
ちょっと体調を崩していると聞いていたので心配していたが、お元気に仕事されているのがわかってよかった。いまの日本の中にこういう医師が存在していることがうれしい。小さな希望が見える。

山田真さんはヴィク・ファン・クラブの会員でミステリの紹介などの原稿を書いてくださるし、著書をいつも送ってくださる。ユーモアのある素敵な人である。