すごくうれしかった夜

先日ミクシィのマイミクYさんから大阪へ行くので会いたいとメールがあった。東京在住のYさんの日記やつぶやきを読んで好意を感じていたからもちろんオーケー。会う場所はもちろんシャーロック・ホームズにした。チビの茶髪と自己紹介したら、大柄な赤髪と返信があって、すごく期待しちゃった(東京弁-笑)。サラ・パレツキーの本を手に持っているとのこと。
相方に話すと「本を持つまでもなくわかるやろ。店に入ってくるなりわかって爆笑している様子が目に見えるようや」ですと。

ほんまにその通りで、わたしはいつもの入り口が見える席にいて、入ってきはる姿でおおっと立ち上がった。あ、座ったまんまやったか、立ち上がったつもりね。アイリッシュ系の感じがする美女であった。
お土産をくださって、今夜の新幹線に乗るからあまり時間がないと言いつつ、しゃべるしゃべる。なにも食べる間がない。しゃべりと笑いの連続であった。

サラ・パレツキーの本をきっちりと読んでおられ、3年前の東京でのサラさんの講演会にも行かれたそうだ。最近サラさんの本の読み返しもしていなかったわたしは焦った(笑)。
そんな人がファンクラブに入ってないなんてね。抜け目なく(笑)会報バッグナンバーを持っていったわたし。
新幹線からご入会のメールが来てうれしい。

キャットクラブニュース1993

ゼロックスコピー機のリース期間が過ぎ延長期間も過ぎて、いよいよ返還期日が近づいた。ゼロックスのコピー機を使いはじめてから30年くらいリースの連続だった。仕事の移り変わりで最近はヴィク・ファン・クラブの会報専用になっていたが、これからは「VFC会員サイト」に切り替え、会報はページ数を減らしてパソコンのプリンタで出す。

プリンタはA4なのでB4が出せない。でもB4やA3が出せても最近は不用だった。そのとき、あっと閃いたのは「キャットクラブニュース」(1993.5〜1994.2)。B4で1号から8号まで手書きの版下がしまってある。B4を8区画に分けて小さなペン字でぎっしり。最後の3回はMacで文字打ちしている。
手書きからぼちぼちタイピングできるようになり、会報の発行へ繋がっていったんだな。内容もいい(自画自賛)けど、そういう自分の来た道を振り返れることもできていい資料だ。とりあえずは3部ずつコピーした。紙の真ん中を切って折るとうまく小冊子になる。好評だったのでいろんな人にあげた。100部くらいは作っているはず。
3部ずつ作って保存しておくことにした。薄いピンク色の紙にコピーしたのをカッターナイフで真ん中に切れ目を入れて折る。めんどくさいが自分のものだ。

シャーロック・ホームズ→新世界の串カツ店→ブルックリンパーラー

福岡からヴィク・ファン・クラブの会員Mさんが月曜日に大阪に用事があるので、会えるなら前日の今日ホテルをとると連絡があった。
日曜日のシャーロック・ホームズは5時閉店を昨日知って急遽4時待ち合わせに変更。初対面だったけどネットで親しいのですぐにしゃべり出す。筑前秋月の葛素麺と葛湯をお土産にもらった。
ギネスで乾杯、そしてフィッシュ&チップス。最初は6時待ち合わせで8時くらいから堀江へと思っていたのだが、明るいうちだからと予定を変えて新世界へ。

なんと新世界は4年ぶりだ。4年前にやはり会員のOさんカップルを案内して串カツを食べたのだった。入りやすい店なのか今日入ったのは同じ店だった(笑)。
串カツとウィスキーの水割り、わたしは1杯、彼女は数杯、串カツはわたしが15本、彼女が8本くらい。カウンターの端っこの席でしゃべる、しゃべる。
タクシーで心斎橋へもどってブルックリン・パーラーへ。わたしはコーヒーと焼き菓子、彼女はウィスキー他2杯とチーズ。そしてしゃべる、しゃべる。
会報と新しくはじめるサイトへの注文とか、わたしのブログへ助言とか、たくさん承った。その間にも家族のこととか過去のこととか、おんなの話は多様でおもしろい。

閉店近くまでいて外に出ると、雨が降って雷が鳴っている。Mさんのホテル近くまで送ってタクシーを拾って帰宅。まだお腹いっぱい。

筑前秋月の葛素麺でにゅうめん

いま振り返ったら昨日はMさんと4時から11時まで7時間つきあっていた(驚)。おしゃべりもここまでやったらすごい、われながら感心だわ。
ブルックリン・パーラーの階段を上がったら、御堂筋は雨が降っていて雷鳴と稲光にびっくりした。
帰るとお茶をいれてくれたので会談の報告をしながら飲んで、メールを見てブログを書いてお風呂に入った。さて寝ましょうと思ったら真上から落ちてきたような雷、ものすごい雨音で目が覚めてしまった。で、また起きて読書。川端康成の「千羽鶴」を読み終えた。すごい官能的な小説。若いころピンク地に白い千羽鶴の風呂敷が欲しかった。お弁当を風呂敷で包んで持ったらバンカラぽくてわたしには合わんかったけど(笑)。でも縮緬の風呂敷はいまも憧れ。何枚でも欲しい。

さて、今日の晩ご飯は、昨日お土産にいただいた葛素麺(天然純国産本葛)でにゅうめんをこしらえた。
焼酎の湯割りで、ニンニクをオリーブオイルでよく炒めて根菜(牛蒡、子芋、蓮根、人参)とトマトを煮込んだラタトゥイユ。野沢菜の漬け物と塩昆布。
そして、五分つきご飯と、子芋と蕪の葉の味噌汁に茹でた葛素麺を入れた。めっちゃうまくて上品で言うことなしのにゅうめんだった。あと2回分あるので楽しみだ。

ブログは毎日、会報は毎月

タイトルどおりにブログ「kumiko日記」は10年以上一日も休んでないし、ヴィク・ファン・クラブの会報も20年以上続けている。持続力あるなあと自分でも感心する。ほんまによう続けております。自分で自分の生きる力に感心してたりして(笑)。

先日、昔の会員がツイッターで見つけたとフォローしてこられた。まだVFCやってるのでびっくりしたみたい。
ブログを見てのメールもたまにいただく。持続力だけは自慢できると思う。もちろんそれだけではないよという自負はありますけど。

今日から会報づくりにかかっている。1カ月間の会員メールを整理してレイアウトしプリントとコピーを終らせた。あとは連載記事や特集記事のページである。
表紙絵はここ数年ずっとパンク姐貴の鬼蔵さんにお願いしている。
先月帰省していた、いまはパリ留学中のTさんの娘さんS子さんが書き残していったイラストも先月から使っている。

ヴィク・ファン・クラブは来月で23周年である。まだまだやっていきまっせ。

P・D・ジェイムズ『不自然な死体』(続き ストロンチウム90)

9月20日にこの作品について書いたんだけど書き忘れがあったのに気がついた。
ダルグリッシュ警視は10日間の休暇を過ごすためにサフォーク海岸にある叔母の家に滞在していた。その近くに住む推理作家シートンの死体がボートで流れてきて、否応なくダルグリッシュは事件に関わることになる。
現地のレックレス警部が担当している事件だが殺された作家のロンドンでの動きを調べようとダルグリッシュはロンドンへ行くことにする。警察に電話して出かけると言うと警部との間に【両者いずれも声に出る皮肉な調子を隠そうとしない。たがいに抱く反感がパチパチ音を立てて電話線を走った。】
ダルグリッシュの担当する事件なら全責任を背負い部下は手足として動く。そういう作品も楽しいが、ときどき出かけた先で出合った事件では現地の担当警官の反発を買うことが多い。
ロンドンへ出たダルグリッシュは〈骸クラブ〉で出版社のマックスとうまい食事をして、殺された推理作家シートンの遺言状のことなど話して得るものがあった。

その後ソーホーを突っ切って〈コルテスクラブ〉に向かう。そこは得体の知れぬ独自の生活を営む無国籍の村である。ダルグリッシュは旧知の経営者、死とのぎりぎりの瀬戸際まで行った男と会い話を引き出す。
その席でホットミルクを沸かして飲もうとする男がいた。
【「ソリーは冠状動脈血栓で死んだ。牛乳は何の役にも立たなかったね。むしろ逆で、悪いんじゃないかな。いずれにしろ、そいつには放射能が含まれている。ストロンチウム90がいっぱいさ、そいつは危険だよ、シド」 シドはあわてて流しへ行くと、牛乳を捨てた。】
ここのところだ。この本が発表された1967年頃のわたしは、ストロンチウム90なんて言葉を知らなかった。
イギリスでは1957年にウィンズケール(現在はセラフィールドと改名)原子炉火災事故があった。知っていたような記憶はあるのだが他人事だった。
いま検索しまくり。
(青木久恵訳 ハヤカワ文庫 520円+税)

デレク・ジャーマンの庭『Derek Jarman’s Garden』

P・D・ジェイムズの「策謀と欲望」(1989)を読んでいる。
ダルグリッシュ警視長は休暇でノーフォーク海岸の村を訪れている。2カ月前に亡くなった叔母のジェインが多額の遺産とノーフォーク北東海岸にある風車小屋を改造した家屋をダルグリッシュに遺した。「不自然な死体」のときはサフォークのモンクスミア岬に住んでいた叔母はこの村に引っ越して死ぬまで住んでいた。
この村には海辺に原子力発電所がある。もちろんジェイムズは作品の前の「著者メモ」で、ノーフォーク北東海岸の架空の岬であると断っている。

それで思い出したのがデレク・ジャーマン(1942−1994)の「Derek Jarman’s Garden」だ。デレク・ジャーマンの庭の向こうのほうに原子力発電所が聳えている写真があったのを覚えていた。久しぶりに本棚から出した。荒れ地に作った庭の写真にまたショックを受けて、ぼんやりとページをめくっている。

イギリスの原子力発電所分布図を調べてみたら、ダンジェネスはイングランドの南東の角に近い場所にあった。
デレク・ジャーマンがここダンジェネスに移り住んできたのはチェルノブイリ事故のあった1986年だそうだ。

堀江でランチ、心斎橋で午後のお茶

ヴィク・ファン・クラブの古い会員Yさんが福井県から朝早く大阪に子連れできた。子ども達はUSJに行き、Yちゃんは9時から1時まで大阪中央図書館で読書。そしてわたしは1時に図書館前で待ち合わせ、いっしょに堀江へ散歩した。
目指したジャマイカン?ジャークチキンのお店ベースは臨時休業していて残念だったが、近くのインド料理店でカレーランチを食べたのがおいしかったのでオーケー。ナンが大きくて全部食べられなくて残念だった。
ベースの並びにある洋品店ジョローナに寄っておしゃべりして、娘さんたちにお土産の石けんを買った。

アメリカ村三角公園前をきちんと通ってアップルストア前に出てから、話に聞いたブルックリンパーラーへ。ここなら道を間違えるはずがない。御堂筋に面した、昔は上のほうに美術館があったビルだ。正面に狛犬さんが2匹座っている。
階段を降りた地下がすごく広い。すぐにテーブルに案内してくれて気持ちよい応対。チョコレートケーキとコーヒーを頼んだら、でっかいケーキがきた。しゃべりながらケーキを攻略したが、最後はもうお腹いっぱいで苦しい(笑)。
おしゃべりにけりがついて外に出たら夕方の気配だ。
ぶらぶらとまだしゃべりながら、ハンズへ行ってそれぞれの買い物があるので別れた。
ハンズで台所用品を買ってちょっとよそを見たらピンクの小花もようのマグカップが目につき衝動買い。いま、それでコーヒー飲んでいる。

福井名産のお土産 雲丹醤(うにひしお)と和風ドレッシング、明日からの食卓が賑わうでしょう。
しかし、アメリカ流でっかいケーキの威力がすごくて、晩ご飯を食べられずに爆睡30分。目が覚めたけど今日はもう食べるのはやめて早めに寝よう。
(昨日14日に書いたのをアップするのを忘れてました。これからアップ15日)

会報作り、最後の頑張り

今月も会報(VFC NEWS)の出来上がりが20日を過ぎる。今夜やってしまうが、真夜中を過ぎてポストに行くのもなんやから、明日起きたら投函しに行こう。今月はカンパしてもらった切手がたくさんあるので切手を貼って出す。
いま12枚24ページのA4用紙を綴じているところ。中腰でやるから腰にくるので、休み休みやっている。先に封筒に切手を貼ったから綴じさえすれば入れて封をするだけだ。

ヴィク・ファン・クラブ(VFC)は1991年にはじめたので23年になる。なんともすごい。最初からずっと会報を出してきた。いろんな形式で出してきたが、いまのA4でホッチキス止めがいちばん早くてラクなのでずっとそのかたちである。原稿がたくさんあるので、だだだっとやっている。それでも締め切りから10日かかってしまうが、仕事を少々、家事も少々、姉の世話を少々、本を読みたい、映画DVDを見たい、なのでこれ以上早くは無理だ。

印刷はゼロックスコピーでやってきた。仕事用に入れたのを借りているわけだが、仕事でコピー機を使うことがほとんどなくなったのでもう高価なマシンは入れない。今年末がリース延長の期限なので、それでこのクソしんどい綴じ作業ともおさらばする。

その後の会報はごく限られたページをパソコンのプリンタで出して会員限定とする。
そして連載の原稿などは「VFC会員サイト」を作って載せていく。
変わったことをやろうと思うとがぜん頑張る(笑)。
VFCの会員はいつでも募集中です。興味を持ったらメールをください。当ブログの「kumikoのプロフィール」に連絡先あります。

『地球の歩き方 シカゴ 2014〜2015』を送っていただいた

ヴィク・ファン・クラブ(VFC)をやってきた約20年間に、何回シカゴに行ったことがあるかと聞かれたことだろう。翻訳本を読んで育ち、外国映画ファンであるが、外国には一度も行ったことがなく、外国語は一カ国語も話せない、読めない、書けない。旅行することに関心がない。

VFCが発足し、サラ・パレツキーさんが最初に来日されたころが、VFCも翻訳女性探偵小説ももっとも世間に認知されもてはやされていた。
各新聞社、女性誌、週刊誌、経済誌にいたるまで取り上げられた。小保方さんがもてはやされたのにはかなり劣るが(笑)、マスコミって一社がくると続いてくるのだとわかった。
そんなときから一拍遅れて話があったのが「地球の歩き方 シカゴ」だった。旅行者のためにヴィクのことを書いてほしいと言われて書いた「ヴィクのシカゴ」。いま探したのだが掲載誌が出てこない。捨ててないからそのうち出てくるだろう。生まれて初めて原稿料をもらった。

そのときの編集者が先日新しい版を送ってくださった。毎年年賀状を頂いているものの、もう忘れはったと思っていたら憶えていてくださった。ありがたいことだ。
どこにも行かないわたしだけど、こころはシカゴ、ロンドン、ヨークシャー、最近は北欧ミステリの影響でストックホルムとか、どこでも飛んでいく。